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本 ・本 (556ページ) / ISBN・EAN: 9784344021273
感想・レビュー・書評
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刑務所から出てきたイバラ目線と、ウィーンで診察をしている為頼と、新型カポジ肉腫関係の目線と、その他色々な目線からスタートします。
こんなに沢山の目線があると、広げた風呂敷も大きくなるわけで。
でも、最後はちゃんと風呂敷をまとめます。
登場人物も多いのですが、ごちゃごちゃすることなく読めました。
新型カポジ肉腫が日本で患者数が増えた時の状況が、今の新型コロナの時そのものな感じで驚きました。
だから、今の新型コロナも、もしかして……。みたいな怖さもあり、ページをめくる手が止まりませんでした。
個人的に、悪気があったわけじゃないけど、良かれと思ったやったことが、ことごとく裏目に出ていた菜見子にイラッとしました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「無痛」の続編。なかなか描写がグロテスクで 怖い。
医者である著者の本音がここそこに描かれている。
病気を治すのが医者だがこの世から病気がなくなれば医者の仕事は成り立たなくなってしまう。
日本人の検査好きとクスリ好きはどうにかならないものか。 -
どうやら『無痛』の続編みたい。
むむ、『無痛』は読んでいないよ。でも、気にしない。
病気の発生もコントロールできるような時代になったら……。周囲の動きに惑わされて「すぐ治したい、どうにかして欲しい」とパニックになって病院へ行ってしまいそう。
そんなときこそ一息ついて、慌てずゆっくり様子をみるということも大切なのかもしれない。 -
日本の医療界や根拠のない健康食品などのブームなどに一石を投じる作品。
全体に漂う暗い雰囲気とグロさが何かのどに骨が刺さったままのようなスッキリとしない読後感に繋がっている。
設定は面白く一気に読了した。
プロフェッサー・ヘブラが指摘する日本人は「守銭奴」ならぬ「守健奴」には頷いてしまうところがある。
”人間ドックやメタボリック症候群の健診は、ふつうに考えれば、医療界と政府が結託した陰謀だ。健康な人間まで患者にしてしまうんですから。まさに洗脳です。日本の医療界はそれで大儲けをしているのではありませんか。”
設定である新型肉腫に罹った人は健康オタクであり、治療によって病状が悪化する一方、田舎の医者嫌いのおばあさんが何もせずに快癒に向かうというのはあまりにも皮肉である。 -
「破裂」「無痛」に続く、イバラシリーズ(?)第三作。
前作前々作から更に(色んな意味で)エグさグレードUP。
なんとか平穏に暮らしていた前作の登場人物たちが、それぞれに禍々しい人物に寄りつかれ、凶悪な事件に巻き込まれていく。
救いが少ないなぁ…。 巨大な組織を前にすると、ここまで悲惨を極めるか…恐ろしい…。
医療界の闇(ホントに闇)がここまでエグく描かれている作品も珍しい。
でも、著者の訴えたい事も随所に散りばめられてる。
そしてそれがいやらしく感じないのが、いい所。
いよいよ、完結かな。
に、してもすごいわ。 -
無痛の続編。無痛に出ていた登場人物オール出演。
イバラの翻弄された人生に涙。 -
病気の進行の仕方が生々しい。治療をすると返って死亡率を高めるという発想が凝っている。最後の希望とは…の終わりはよかったのに、本当の最後の終わり方は少々後味が悪い。医療ミステリーは実にこわいものだ。
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あーちゃんに少しイラッとするけどイバラが成長してたのは良かった。だからこそ悲しい…。
殺人事件なのか、パンデミックなのか、どっちかに絞って書いて欲しかったな〜。原因や治療方法が意外なものだったから後半数ページでサラッと終わらせるのは勿体無い気がする。 -
前作「無痛」の続編である。随所に医学専門用語が出てくるが、それが苦になるものでもなく、兎に角、文章が読み易く、また、場面の展開がドラマチックでページを繰る指が先へ先へと進み、全く止まる事がなかった。それほどこの作品に深くのめり込んしまった。今作は新たな人物も登場し、グロテスクではあるが(その様に感じてしまう文章なのだが)おどろおどろしい場面の描写が医者の話と相まって臨場感を醸し出している。そして、フリーメーソン的な結社なるものも登場したりしてこの作品がまだまだ続きそうな終わり方であった。
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第一弾、無痛に続く話
新型カポジ肉腫が世界中へ広がっていく。
治療をすればする程寿命が短くなる、放置が1番。、、うん、分かる気がする
開始時期を間違えたケモと同じだなぁ と思った。
イバラ君の人間らしさに感動したよ
それより何より、コロナが流行る今、新型カポジ肉腫ウイルスなんて話題がタイムリーすぎて驚いた!
新型ウイルスに人間は勝てるのか!?!?まさにコロナじゃーーーん!と思った
無痛よりも楽しく読めたと思う
でも読むなら、先に無痛を読むべき
著者プロフィール
久坂部羊の作品





