けむたい後輩

著者 :
  • 幻冬舎
3.48
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本棚登録 : 1037
レビュー : 184
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021396

感想・レビュー・書評

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  • 再読。図書館で一回借りたけど何回も読みたくて買ってしまった本です。
    栞子先輩ちょっと頭にくるときありますけど気持ちがわからなくもないですね。複雑です。
    真実子もキャラのせいかなかなか憎めません。
    美里はひたすら真っ直ぐで憧れですね。
    栞子さんみたいな女性はよくいそうですよね。リアルすぎます。
    終盤にいくまでイライラが多い話ですけど最後の真実子のセリフにスカッとしますね。急に態度を豹変させるのが腑に落ちない。
    でもあんな短期間に真実子はどう成長したのか気になります。

  • この人の作品のおもしろみというのは、登場人物たちのディスタンクシオン(差異化・卓越化)にあると思う。『終点のあの子』にしてもそうだったけれど、作品の舞台を小田急沿線や東急沿線、それも本作でいえば横浜山手に置いていること、その上学校という空間の中においていることは、この作品の基調と分かちがたく結び付いているように思える。

    主人公のあこがれの「先輩」は、才能と権威ある親のもとに育ち、けれどもその親に見合うだけの才能が自身にはないことを理解して、いわば状況を逆手にとるかたちで前衛芸術家や異端の哲学者風のシニシズムのポーズをとることを習慣化してしまった人間。主人公の親友は、友人がそのメンバーであるところの富裕層社会にあって、自身が不相応な人間であることを認識しており、生まれ持った容姿と人一倍の努力によって上昇しようとしている人間で自らの立ち位置を自覚した努力家。そして主人公はといえば病弱で底抜けのお人好し、人間づきあいに不慣れな資産家の令嬢。

    おもしろいのはこの主人公がお話の進行とともに大いに化けて、ノブレスオブリージュのことば通りに(現代風にしかるべき努力はしつつも)「天性の才能」をそこここで開花させつつ、神出鬼没に登場人物たちのあいだを行き来することで、彼らのこころを乱したり、励ましたりの活躍をするところ。そうして物語が展開していく過程で、「先輩」やその彼氏たちはこの作品において、いうなれば「ずるい方法」で卓越化を遂行した者たちとして弾劾されていくのである。

  • 漫画に出てくるような登場人物たち。ラストも漫画のよう。
    やはり柚木麻子さんの本は面白い。

  • とても反省した。かっこばかりつけていた。楽ばかりしてきた。本当にやりたい事に向き合ってこなかった。真美子と美里はすごい。努力は報われる、裏切らない。まさに、グリット、やり遂げる力だ。

  • 柚木麻子はほんと凄い。うまい。『終点のあの子』でも感じたけど、女子のエグイ部分を書き出すのがうますぎる。周囲が大人になっていく中、大人になれないまま取り残されていく栞子のどうしようもなさとか、何をやっても才能を現わしてしまう世間知らずの栞子の崇拝者真実子。美人で向上心が高く栞子を毛嫌いする真実子の親友美里。どの女も本当によく書けている。実は一番いらっとするのは真実子の気もする。最後の真実子の一言には彼女の精神面での大きな成長を感じる。2012/667

  • 2014.12.25.14歳の時に「けむり」で鮮烈なデビューをした栞子は現在、聖フェリシモ女子大の二年生。真実子は熱烈な栞子のファンで、ある日栞子が長年の恋人である教授蓮見と放課後の教室での痴態を見られて、口止めのために会って以来ずっと付きまとわれる。14歳から煙草のキャメルを吸い始めたヘビースモーカー栞子と肺が弱いのにつきまとう真実子、その親友美里との大学四年間、そしてその後…。
    すごく面白かった。柚木さんの語彙の豊富さ、説得力に驚いた。これこそ直木賞候補になるべきであった力強い作品。終点のあの子が原点であったとすればこれは第二の原点(っておかしいかな?)。ここに戻ってほしい!女の子の強さ、ダメ男のダメさがいかんなく描かれた凄い作品!面白かった。ずっと柚木さん追いかけますよ〜!って思わせられた。それにしても柚木さんのダメ口(愚痴)ダメ男の描きっぷりには脱帽です!

  • なるほど、そうきたかー。

  • 本当に煙たいのは・・・・

  • 出てくる女達が誇張はされているけどリアル。
    特にラストは鳥肌がたった。皆どこか歪んでて嫌な部分を持っているのだけど、反面弱くて感情移入してしまう。情けない男の描き方が上手い。いい男は一人も出てこないのも笑える。

  • 797

著者プロフィール

柚木麻子(ゆづき あさこ)
1981年、東京都生まれの小説家。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞し、2010念二同作を含む初の単行本『終点のあの子』を刊行。2014年に『本屋さんのダイアナ』で第3回静岡書店大賞小説部門受賞。2015年『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞受賞、直木賞候補に。2017年『BUTTER』で直木賞候補。2019年、『マジカルグランマ』が第161回直木賞候補となる。

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