置かれた場所で咲きなさい

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021747

作品紹介・あらすじ

時間の使い方は、そのままいのちの使い方。置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。「こんなはずじゃなかった」と思う時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしいのです。

感想・レビュー・書評

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  • 渡辺和子さんからは生きることについて教えていただきました。

  • 道に迷った時や壁にぶち当たった時に、この本を読むと、ヒントになる言葉が見つかります。
    体験をもって綴られた言葉だから心に響きます。

  • いのちは大切だ、いのちを大切に。。
    そんなことを何千何万回言われるより


    “あなたが大切だ”


    と誰かにそう言ってもらえるだけで生きてゆける。



    ふと読む手がとまって考えた。
    たしかにそうだなって、思った。

    存在を認められるだけで、人はもっと強くなれる。

  • 書店でよく見かけたり、実家にもずっとあったのは知っていたのだけれど読んだことはなく、今回縁があったので初めて読んだ。
    心がざわつくことが多い最近なので、落ち着かせて自分を取り戻すのにとても良い本だった。

    著者の渡辺和子さんが二・二六事件の犠牲者のお子さんだとは知らず、びっくりした。幼い頃に目の前で父親を銃殺されるのがどんなにか辛い経験か、胸が痛んだ。
    けれどきっとだからこそ、神と共に生きる決意をし、周囲に愛を伝えるシスターになったのかなとも思う。

    ・境遇を選ぶことはできないが、生き方を選ぶことはできる
    ・欲望に振り回されてはいけない、自分がして欲しいことを人に与えなさい
    ・存在を認められるだけで、人はもっと強くなれる
    ・思わぬ不幸な出来子供や失敗から、本当に大切なことに気付くことがある
    ・時間の使い方は、そのままいのちの使い方になる
    ・愛は生きる原動力
    ・毎日を「私の一番若い日」として輝いて生きる
    ・一生の終わりに残るものは、我々が集めたものでなく、与えたものだ
    ・謙虚になることが成熟の証
    ・信頼は98%。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておく
    ・「人に迷惑をかけない」から一歩進んで、「手を差し伸べる」気持ちが愛の実践
    ・「ていねいに生きる」とは、与えられた試練さえも両手でいただくこと

  • 上へ咲けないそんな日は、下へ下へと根を太く長く伸ばそうと、そんな気持ちがわかるようになってきた。時間の使い方を大切にしよう(なるべく)。
    (キリスト教徒の教えを根底に書かれていて、私はそうでないのでその辺りはわからないが)

  • <時間の使い方は、そのまま、いのちの使い方なのですよ。置かれたところで咲いていてください。> p13

    「んなこといわれてもなあ……なかなか納得がいくものではないんだよなあ」と思いつつ、そのほかのエッセイも読み進めていきました。著者なりの固有の人生で積み重ねられた体験や経験、学んだ教義や聖書を読み解いて得たもの、好みの詩など、そのようなバックグラウンドから発せられる柔らかくて筋の通った言葉たちと、まず出だしのインプレッションでかみ合わなくとも、読み手としては冷笑的にならずに向かい合うのがフェアだと思ってそうするわけですから、著者の言い分と自分の考えや感じ方との落としどころを考えながらの箇所が数多くでてきます。咀嚼しつつ、自分なりの解釈をしていく。この言葉のこうこうこういう部分だけならわかる、だとか、自分もできそう、だとかいうように。まあそれでも、読み進めるうちに著者との距離感がわかってきますから、そうするとすんなり「そうかぁ」と読むところも多くでてきます。

    <‟あなたが大切だ”、と誰かにいってもらえるだけで、生きて行ける。>(存在を認められるだけで人はもっと強くなれる)p71

    この言葉は、承認されることで自分のいのちを大切にすることができるし、承認することで他者のいのちを大切にすることができる、と言い換えることができます。昨今、人には承認欲求があるなんて言われますけれども、それを否定的にとらえて、承認欲求なんてくだらないだとか、そんなものを求めてくるな、だとかネット世界ではよく言われているのを目のあたりにしたりします。本書の言葉を嚙みしめるならば、いかにネット世界に冷淡なふるまいが多いか、というのが無情にもわかってくると思います。(僕もそれとは別の意味では、きっと冷淡だ、とされる行為をしているとは思うので、そこも反省点なのですが)

    <時間の使い方は、そのままいのちの使い方になる。>(待つことで、心にゆとりができると気づいた時、生きている現在は、より充実したものになる)p79

    これは、時間はいのちと同じようなものなのだから、大事に節約したり無駄にしないようにしたりしなさい、というのではないんです。実はその真逆で、生き急がないで待つことを覚えましょう、というのでした。「待つ」ことができることこそ、待てないことよりも、いのちの使い方としてまっとうだと述べられています。豊かさ、とはおそらく「待てるほう」なのでしょう。

    <信頼は98%。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておく。>(この世に完璧な人間などいない。心に2%のゆとりがあれば、相手の間違いを許すことができる。>p139

    相手を信じることこそ尊く、他者への全面的な信頼はクリスチャンの基本のようにすら思えるのですが、著者は人生経験を積んで98%がちょうどいい、と考えています。なぜなら、信頼していて、言葉が悪いですが裏切られるときもあります。意図せず失敗したりなどもありますから。そんなときに、100%信じていたら許せなくなってしまう。2%のゆとりこそ、相手を許せる心持ちを生むということでした。

    <「ていねいに生きる」とは、自分に与えられた試練さえも、両手でいただくこと。>(すすんで人のために自我を殺すことが、平和といのちを生み出す)p157

    これは自己犠牲の領域の話です。実は僕はこういうことの多い生活を送っています。それは介護などをしている影響がありますが、それ以上になんとなく自らの性質として平和を生み出そうとする気持ちを持っているっぽいとも思えるのです。でも、そこを指摘しくれたりわかってもらえたりしたことはないですが、まあ、好きでやってるんだよ、といった気持ちでいることがほとんどです。たまに嫌になりますが、そこがたとえばクリスチャンの方々からすれば、まだまだ修養が足りません! となるのかもしれないです。

    というような人生訓が、50項ある本です。ゆったり読むと、安らぎを感じられますね。この時期、あたたかな部屋で、あるいは毛布にくるまるなどあたたかくして本書のページを開くと、心のほうにも遠赤外線のようなぽかぽかさが自然と宿ってくるかもしれません。

  • ゼミの紹介で知った本。
    どんな状況におかれても、その心持ち次第で成長・成功することが出来るという本であり、論文(かなり大変)を書いているときはこの本にとても助けられました(笑)。

  • シスターと言えども人の子。怒りもするし、悩んだりもする。

    年末から、自分という人間の小ささに嫌気がさしたりしていたのだけれど、シスターでもなんでもないのだから多少駄目でもいいか、というような気がしてきた。もちろん主題はそこではないのだけれど。

    「癒す」までは難しくても周りの人を笑顔にできるようにしたいなぁ。今のところは笑顔にしてもらってばかりかも。

  • 2024年の1冊目。何故か本棚にあった本。
    日々の忙しさの中で、忘れがちな心の持ち方を改めて見直そうと思った。人は、気持ちの持ち方で幸せマインドにもなれるし、その逆にもなる。最近、親ガチャなどと言われる事が多くなっているが、タイトルの通り置かれた場所で咲く考えが必要。

  • Bloom where God has planted you.
    置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。
    咲けない時は、根を下へ下へと降ろしましょう。
    「時間の使い方は、そのまま、いのちの使い方なのですよ。置かれたところで咲いていてください」
    結婚しても、就職しても、子育てをしても、「こんなはずじゃなかった」と思うことが、次から次に出てきます。
    そんな時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしいのです。
    どうしても咲けない時もあります。
    雨風が強い時、日照り続きで咲けない日、そんな時には無理に咲かなくてもいい。
    その代わりに、根を下へ下へと降ろして、根を張るのです。次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために。
    現実が変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。
    いい出会いにするためには、自分が苦労をして出会いを育てなければならない。
    心にポッカリ開いた穴からこれまで見えなかったものが見えてくる。
    希望には叶わないものもあるが、大切なのは希望を持ち続けること。
    信頼は98%。あとの2%は相手が間違った時の許しのために取っておく。
    「ていねいに生きる」とは、自分に与えられた試練を感謝すること。
    ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんが、修道会での修練やノートルダム清心学園での経験の中で気づいて学んできたことを、分かりやすい言葉で説いた本です。
    中でも印象深いのは、キリスト教を信仰している詩人・八木重吉が残した詩「憤りながらも、うつくしいわたしであろうよ。泣きながら、うつくしいわたしであろうよ」という詩です。 キリスト教の寛容な心を説いた素晴らしい詩です。
    どんな相手にも考え、次に感じ、行動する思慮深く振る舞うこと。
    思わぬ不幸な出来事や失敗から、本当に大切なことに気付くことがあるということを、自身のうつ病経験を通じて説いていたり、辛い状況になった時の心強い友になる一冊です。
    合わせて、キリスト教を信仰している詩人・八木重吉さんの詩集と一緒に読むのも、オススメです。

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著者プロフィール

1927‐2016年。修道者。9歳の時、二・二六事件で父・渡辺錠太郎を目の前で暗殺される。聖心女子大学、上智大学大学院卒業後、ノートルダム修道女会に入り、アメリカに派遣されてボストン・カレッジ大学院で博士号を取得。その後、36歳の若さでノートルダム清心女子大学学長に就任し、のちに同学園理事長、日本カトリック学校連合会理事長となる。『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎、2012年)は230万部を超えるベストセラーとなる。その他、『面倒だから、しよう』(幻冬舎)、『目に見えないけれど大切なもの』(PHP研究所)、『幸せはあなたの心が決める』(PHP研究所)、『どんな時でも人は笑顔になれる』(PHP研究所)等、数々の名著を世に贈りだした。

「2018年 『あなただけの人生をどう生きるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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