- Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344022171
感想・レビュー・書評
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本編とは別の追録『あの日の松島』がやはり一番響いたので、カテゴリーを「大震災」にしました。
テレビでもドラマやっているそうでそちらの方は見てはおりませんが、
自衛隊広報官とテレビ報道関係者との胸キュンモノのように仕上がっているらしいので、そちらの方でも五つ星でしょうね。
実際、有川さんの自衛隊モノは女子のハートをつかむのがうまい。
心に鎧を着けた女性でもキュートにきらきらした女の子にしてしまう。
テレビ局の元記者のディレクターの女子と元ブルーインパルス搭乗員(仮)
の自衛隊広報官のいままさに恋に落ちんとする瞬間をそれぞれの痛みを添えながら描いてくれています。はたして二人の未来は!!!
3.11を経て、有事に臨む自衛官の厳しさや生の心情に触れられ本として出会えて幸いでした。
ドラマではどこまで描ききってくれるのかまだ分かりませんが、ラブストーリープラス何か、きっとあるのでは!期待してます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
航空自衛隊のパイロットだった青年が、航空幕僚監部広報室に異動になるところから物語は始まる。
テレビ番組で自衛隊の特集が組まれることがたまにあるが、そういう時に裏で動いているのは広報室の職員である。
ドラマやバラエティの撮影や、歌手のPV撮影など、そのたびに許可の申請や事前訓練、必要な人員の手配に奔走する広報室の面々が生き生きと描かれている。本作は2013年にドラマ化されていて、放送当時毎週楽しみに見たものだった。
昔に比べるとだいぶ一般の目に触れる機会が増えてきたが、まだまだ”自衛隊ファン”以外の人の理解は深くはないだろう。中でも広報室の職員についてはほとんど語られることがなかったので興味深く読んだ。
読みながら『蒼き鋼のアルペジオ』というアニメのOPテーマ曲PVの護衛艦での撮影は、本作の登場人物のような人たちの尽力によって実現したのだなと思った。
ちなみに本作の出版は最初は2011年夏の予定だったそうだが、東日本大震災が起こったため急遽「あの日の松島」が加筆され、2012年の出版となった。その辺はドラマ版でも描かれている。 -
4.9
ドラマ化もされている原作です、ドラマは二周見ました、原作とドラマや映画のギャップが大きい事は多々ある事ですが、有川さん原作の映画やドラマは何故か原作と噛み合ってると思います。
有川さん得意の自衛隊ものですが、詳しくなくても楽しく読めます。この本でブルーインパルスにとても興味が湧きました。
私は宮城県在住なので、あの日の松島はとても共感しながら読めました。忘れ去られてしまう震災を好きな作家が文字にしてくれた事にも感動と感謝の気持ちでいっぱいになりました。 -
有川浩の自衛隊ものは、やはり面白い。
でも、最後に付け加えられた松島の話では思わず涙…震災の日の松島基地の様子は忘れられません。震災を考える一冊としてもいいと思う。 -
空飛ぶ広報室がドラマ化ということで。
慌てて、もうハードカバーでいいやっていって
買ってしまった・・・
そしたらもう、こだわる必要ないか
っていって有川さんの残りの作品
全部ハードカバーで買ってしまった・・・
いいきっかけをありがとう。
んードラマ化のキャスティングに関しては
不安が残る感じではありますが
物語は最高。
自衛隊シリーズとはまた違う
こんな一面もあるんだと思いながら
やっぱり何も知らなかったんだなって思わせる
物語だけど、現実を知るきっかけになる
そんなストーリー
2012年の夏発売になったのもうなずける。
被災地の話。
有川さんの物語だからこそ、すんなに心に入る。 -
ダヴィンチで年間1位だったし、何といっても有川浩作品なので購入して読みました。
自衛隊について、本当に知らないことばっかだなぁと改めて思いました。そして、こんなに守られて生活してたんだなぁ、と。
ちなみに私、本を読み終わってから航空自衛隊のHPを見に行きました。広報的には大成功なんじゃないかと(笑)
ラブがもっとあったらさらに嬉しいですね。文庫化するときに載ったりしないかな。 -
感動とかよりも、実に考えさせられる作品。
自衛隊とは何か、広報とは何か。それを、事細かに分かりやすく書いてある。
結構、長いので(読み入ると全然感じないが)気になっていても時間がない方は、ぜひ「あの日の松島」だけでも読んでいただきたい。
作中に、主人公が言っていた自衛隊をヒーロー扱いしないでほしいと言ったのは正直驚いた。
彼らの願うことは、「自衛隊の活動が国民の安心になるように伝えてほしい。」
これが、一番印象深い。
文句なしの、星五個です★★★★★ -
あれー、読んだことあったかなー。
あの日の松島から猛烈な既視感が…(遅)
ドラマが好きだったので、当時のキャストを思い返しながらニヤニヤどころか時々吹き出して読みました。
あの日の松島はなみだなみだ。
2人が幸せになるとこまで見たかったー。
ドラマはそんな願望を叶えてくれてたのねー。
清廉、という言葉がとても似合う
とても面白かったです。 -
自衛隊三部作を読んだ時も思ったけど、自衛隊のことが本当によく分かる。
三部作よりも、職業として自衛官を選んだ人達の思いや気持ちにたくさんハッとさせられた。
自衛隊に対するイメージや知識は一番最初のリカと変わらないくらいだったので、新たに知ったことも多く、私の中のイメージを変えてくれた。
そういう意味でも読んで良かった1冊。
自衛隊の話を重くさせず、胸キュンも交えながらしっかり心に叩き込んでくれる有川サンの小説が好きです。
陸自や海自のことももっと知りたいな。 -
私的に泣きどころが多くて、わりとしょっぱなから泣きまくって、読み終わってみれば明け方で目が溶けそう。
有川さんはデビュー作が自衛隊ものだと聞いていますが、私にとっては初の有川さんの自衛隊もの。
子どもの頃からの夢に手が届く寸前で無残にも夢が散った主人公の境遇だけで泣ける。それなのに、男社会で女として生きる柚木の戦いとか、震災で活躍した自衛官の強い想いとか、他にも泣きどころがいっぱい。
自衛隊といえば、友人が監査部門に配属になって、「人の役に立ちたくて自衛隊に入ったのに、こんな人から嫌われる部署に配属されて悔しい」と配属されてしばらくしてから話していたのを思い出します。
とはいえ、今回登場する広報もそうだけど、縁の下の力持ち的に自衛隊を裏から支える人たちもいるんですよね。
思いもよらないところで頑張らなくてはいけない時、それを新たなチャンスと捉えるか、やさぐれるか。
主人公の、後ろばっかり振り返っていたら、自分の人生もう余生じゃないですか(意訳)という言葉が胸に刺さりました。
国(民)を守ることを一番の使命とした自衛隊は、制限がとても多い職業でありながら、有事には一番頼もしい意義のある職業だと思います。
それでいて、「いざというときが来ないことを願いつついざというときのための練成に励む彼らは、無駄に終わらねばならない訓練に命を懸けて臨んでいる」という忍耐力に本当に感じ入ります。
先の震災では自衛隊の活躍がクローズアップされましたが、本当は震災なんてこなければそれに越したことはないし、自衛隊が活躍するような事態が起きなければいいと思う。それでいて、厳しい鍛錬で有事のために備えている人たちがいる、ということが本当に頼もしい。
「疎んじられながら永遠の待機状態が最上」なんて言い回しが本書にはありましたが、接点がないからといって無知でいるのではなく、せめてしっかり知っていたいと思いました。
今回ベタ甘要素は少なめでしたが、女性陣のトゲトゲしたものが柔らかくなっていく様が個人的にはすごくよかったです。
この本自体が自衛隊の広報側からのアプローチだったというのも驚き。いい仕事してますね。 -
ドラマもだいぶ前に終わってからの初読でした。ドラマも見てませんが。。。
有川さんの自衛隊ネタはたくさん読んできたつもりでしたが、広報室という新たな角度に焦点を当てられていて、読んでいてとても新鮮でした。ブルーを諦めて広報室へ配属になった主人公。新たな視点から自衛隊を見つめて、見えなかったものに気付く。主人公とともにたくさんのことを吸収しました。
最後の震災についてのお話。一文一文に有川さんの思いが詰まっているような気がして、涙がこぼれました。
誰にも見えないようなところで日々頑張っていらっしゃる方々に、感謝の意を込めて。 -
「空飛ぶ広報室」?なんとも不思議なタイトル…
しかも分厚い…
飛べなくなったパイロットが再生してふたたび飛んだ!
タイトル…そう来るか!!
感動した!! -
自衛隊の中でも特殊な部署である広報室をテーマにした小説。
リカと空井の関係性がとてもいい。
お互いに、相手から与えられたものの大きさを知っていて、そして自分の貢献は些細なものだと恐縮する。
人に善いとは、こういうことなのだと思った。あくまでも軽微な認識の優しさが、人を大きく動かす。リカもそう悟ったように、気遣いとも言えない気遣いで、あっけなく心を許すのだ。
全体的な感想としては、相変わらず、有川さんの本は、キャラがたっているなあという印象。基本的に善人(であろうとする)人しか焦点があてられていない気もするけど、各キャラ個人の葛藤が毎度毎度垣間みれてとても好き。
この方の文章とは相性いいかもしれない。また読み返したくなる中毒性がある。
私は「自衛隊の空軍」とはさすがに言わないかな、程度の知識だったので、自衛隊への印象がガラリと変わった。
以前から好意的には思っていたものの、それも災害援助にかかる部分だけを切り取っていたこともたしか。加えて、国防論とかそういう抽象的な視点に走りがちな私も、「記号」として見ようとしていたんだ、と気付いた。もちろんそこを学ばずして自衛隊は語れないけど、やっぱり「人」ありきだよね。 -
面白かったし、泣けた。
一気読み。
広報というアプローチが新鮮。
東日本大震災を経て、好意的な取り上げ方が増えたものの、否定的な取り上げ方も、依然として残る。
そのことを思いながら読んでいたので、最後に「あの日の松島」がきて、すごくしっくりきた。
最初から構想になかった話のようだが、あるべきピースという感じ。
震災のこと、自衛隊の報道のこと、いろいろと考えさせられる。
もちろん小説としての面白さも、文句なし。
今回はベタ甘ではないが、魅力的な登場人物たちが生き生き。
特に「残念な美人」柚木が、お気に入り。
ブルーインパルスのショーを見に行きたくなる。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-8f2e.html-
2012/09/06
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2012/09/07
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己には全く何の過失もないのに、夢を断たれてしまった彼。
配属されたのは広報室、という、外と内とをつなぐ場所。
とりあえず、この人達くっつくの?! と思ったのですが
先に違う所がくっついてしまいました。
何か続きが気になる部分で終了してますし!
想像力が書きたてられるものがありますね~。
ぶつかって、泣いてわめいて転がされて(笑)
人間出来て行くのですねというか神経図太くなっていくのです。
どんどんと成長していく人達。
けれどやっぱり人間ですから…感情に任せたものもあります。
こういう、人の感情がきっちり、な部分、やはり好きです。
ものすごく、色々分かりやすかったです。
自衛隊が何をしているのか、どういう所なのか。
薄ぼんやり程度しか知りませんでしたが
もうちょっと分かったような気がします。
というよりも、世間では自衛隊って嫌われてるというのにびっくりでした。
高い税金払ってやってるのは、あれですよね、保険みたいなものですよね。
一応入ってるけど、使わなければそれでよし、みたいな。
目から鱗、状態でした。 -
自衛官だって人間だ。
泣くし笑うし、恋もする。
自分が好きな事は他の人にも共感して欲しい。
つまりはそういう事なんだと思う。
守る為とはいえ武器を取った事は間違っているのかもしれない、
けれど、それでも取る事を選んだ人達を尊敬し感謝します。
有川さん作品は相変わらずクスリと笑わせてくれるし、
泣かされてしまいます。読後感もいいです。
が、やっぱりちょっと専門用語が多いのと、
恋愛要素がもう一歩欲しかった。
続編か短編でその後を書いて欲しい。 -
多くのヒット作がある有川さんの作品の中でも、
ボクのお気に入りは、やっぱり「自衛隊シリーズ」です。
ファンタジー×リアル自衛隊が融合した自衛隊三部作…。
自衛隊三部作のサイドストーリーを含む
ベタ甘ラブコメ×リアル自衛隊が融合した2つの短編集…。
綿密な取材とベタ甘なストーリー展開の自衛隊短編集の
テイストを活かして昨年発刊された「県庁おもてなし課」は、
とてもよい作品でしたが…、
さらに、その「県庁おもてなし課」でのテイストも活かして
お久しぶりに復活した自衛隊シリーズの最新作は、
ボリュームはありますが、あっという間に読破してしまう
「県庁おもてなし課」以上のとてもよい作品でした。
本編は、お得意のベタ甘×リアル自衛隊で進行していますが、
雑誌連載中に東日本大震災が発生し、連載終了後、
急遽、主人公が宮城県の松島基地に異動していた設定で、
震災後の松島基地での自衛官を描いた巻末読み切りは、
くしくも、平時と有事の自衛隊の姿を描いた形となり、
読後の本編の深みや面白みを、ぐっと増してくれました。
作家デビュー10周年の集大成の1冊になりましたね。
お奨めです。 -
'12.7/27読了。相変わらず有川さんのお話は一気読みしてしまう。
空飛ぶ、の名の通り、航空自衛隊を軸にしたお話。
てっきり広報を専業とする方達もいるんだろうと思っていたが、適性のある人材を引っ張ってきて、とは知らなかった。「基地」と「駐屯地」の違いも初の知識。
各自衛隊の性質を言い表してる言葉(p.73~75)が、半分自虐ネタ的で思わず笑ってしまう(冷静に考えたら笑い事じゃない気もするが)。
広報室長・鷺坂一佐みたいな上司、羨ましい。かっこいいけど普通のおっさん、というようなキャラを「三匹のおっさん」以来ますます素敵に描いてらっしゃる様に思う。
リアルの世界であった事件を下敷きにしたエピソードもあったりして、フィクションとノンフィクションの融合で、自衛隊という軍事組織を身近に感じられる。
書き下ろしの「あの日の松島」は、東日本大震災から十ヶ月後のエピソード。
読んでいて、滑走路が泥だらけになって旅客機が折り重なっていた仙台空港を思い出した。
あの震災からもう一年半近くが経つが、復興は未だ途上で、自宅に戻れない人たちが大勢いらっしゃる。福島の原発問題もある。一方、ボランティアで作業に携わっている多くの方々もいらっしゃる。
空陸海の自衛隊は、警察や消防でも手に負えない事態になってしまった時の最後の砦の人々だと個人的には思っている。憲法に鑑みれば違憲の集団だの何だのと非難している向きもあるが、「信条は専守防衛(p.41他)」「訓練を重ねながらも出動しないこと、無用の長物であることを望まれる。/疎んじられながらも永遠の待機状態が最上、そんな組織(p.94)」にいる彼・彼女等がいてくれなければ、一般市民は最後に誰に頼ればいいのか。
軍事力の指数として上げられるのは装備の種類と保有数、何万人単位での、ひと塊りとしての員数規模だが、その員数を一人一人見ていけば、恋をしたり、我が子のことでは親バカになったり。決して特殊などではない、制服を脱げばごく普通の人々だ。ただ違うのは、仕事は国を守ること、そしてとても勇敢な人たちだということだ。有川さんの「自衛隊モノ」は、そういう事を思い出させてくれる。 -
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「有川さんの自衛隊もの」
実は未読なんです。結構キワモノで面白いと聞いているので。読むのが楽しみなんですが、暫くはオアズケ。。。
それより秋...「有川さんの自衛隊もの」
実は未読なんです。結構キワモノで面白いと聞いているので。読むのが楽しみなんですが、暫くはオアズケ。。。
それより秋に出る「旅猫リポート」(文藝春秋)が気になってます。2012/07/23 -
中々、面白いですよ♪自衛隊に関してよく書かれておりますし・・・。
旅猫リポート私も、気になっています(笑)
早く、出てほしいですよね・・・(...中々、面白いですよ♪自衛隊に関してよく書かれておりますし・・・。
旅猫リポート私も、気になっています(笑)
早く、出てほしいですよね・・・(^^♪2012/08/31 -
> 紫苑さん
「自衛隊に関してよく書かれておりますし・・・」
私には未知の世界なので、読むのが愉しみ!
「早く、出てほしいですよね・・・(^...> 紫苑さん
「自衛隊に関してよく書かれておりますし・・・」
私には未知の世界なので、読むのが愉しみ!
「早く、出てほしいですよね・・・(^^♪ 」
私は文庫派なので、読むのは先ですが「旅猫」のお芝居も気になります。
http://www.unit-skyrocket.com/2012/09/06
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