空飛ぶ広報室

著者 :
  • 幻冬舎
4.14
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  • (24)
本棚登録 : 10043
レビュー : 1231
  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344022171

感想・レビュー・書評

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  • 誰にも、思い描いていた未来や、どうしても叶えたい夢がきっとある。

    こどもが生まれたら、呼吸するように本を読む子に育てたいなぁ、と夢みていたのに
    ひとり娘を本を読まない子にしてしまったのは一生の不覚と思っていたのですが
    その娘から、なんとクリスマスに、
    この『空飛ぶ広報室』と『三匹のおっさん ふたたび』を
    リボンをかけてプレゼントされて、思わず涙ぐんでしまって。
    (泣きながらも、なぜこの2冊?と思ったのはヒミツ☆だけれど、
     このセレクトにまつわるあれこれは、また別の機会に♪ )

    本を読む子には育てられなかったけど、少なくとも
    誰かが本を読むよろこびを尊重してくれる子には育ってくれた、と
    本の神様にしみじみ感謝しながら読み進めたこの本に、
    事故でパイロットという夢を断たれた空自広報官、空井くんの
    「広報っていう仕事は、航空自衛隊を飛ばすことができるんです。--世間の風に」
    という言葉が綴られていたことが奇跡のようで、またもや涙が。。。

    残念ながら才能に恵まれなかったり、環境が許さなかったり、
    空井くんのように不慮の事故に阻まれたりして、
    夢に手が届かなかった人のほうが、世の中にはだんぜん多い。
    でも、その「自分にとって一番ではない場所」に根をおろして
    今の自分にできる、最善のことを為すことこそが、世の中を前進させ、
    見知らぬ誰かの生活を支え、ひいては自分の幸せに繋がっていく。

    パイロットとしての才能もあり、努力も怠らず、意欲も有り余るほどあったのに
    自分には全く落ち度のない事故で夢を手放さねばならなかった空井くんだからこそ
    理不尽さに歯噛みし号泣したあとの、新しい居場所を手に入れたのだ、
    この経験があってこそ、浮かぶ瀬もある、という言葉が
    尊く、清々しく、胸に響いてくるのです。

    私のように、東日本大震災当時、被災者の皆さんのために駆け回る自衛隊の方々を
    ただ立派だなぁ、偉いなぁ、とうっとり見つめるだけで
    彼らもまた被災者であったのに、被災地の方がひとりでも多く温かい食事がとれるよう
    燃料を節約し、自分達は冷たい缶メシを食べていたことも
    届いた支援物資のおむつや生理用品はすべて被災者に配ったために
    女性隊員たちがどんなに苦労してそれらを隊内で融通し合っていたかも知らず

    教科書で詰め込まれた「自衛隊」への偏った知識に縛られて
    「自衛隊」が、私たちと何もかわらない、
    ひとりひとりの普通の人たちの集まりであることに思い及ばなかったひとにも

    夢に手が届かず、辿り着いた場所で意気消沈しているひとにも
    ぜひ手に取って読んでもらいたい、有川さん渾身の1冊です。

    • まろんさん
      vilureefさん☆

      いえいえ、私は本さえ読めていれば幸せで
      読書に関してはミーハーの極みなので、お恥ずかしいです(>_<)
      図書館の膨...
      vilureefさん☆

      いえいえ、私は本さえ読めていれば幸せで
      読書に関してはミーハーの極みなので、お恥ずかしいです(>_<)
      図書館の膨大な予約数をかいくぐり、
      気になる本がvilureefさんのお手元になるべくたくさん届くよう
      猫といっしょににゃむにゃむ呪文を唱えて、お祈りしていますね(*'-')フフ♪
      2013/01/08
    • まっきーさん
      まろんさんのレビューいつ見ても素敵です。

      レビューを見ているだけで、この本を手に取って
      読みたくてウズウズしてきます(*・▽・*)

      遅...
      まろんさんのレビューいつ見ても素敵です。

      レビューを見ているだけで、この本を手に取って
      読みたくてウズウズしてきます(*・▽・*)

      遅くなりましたが、今年もまたヨロシクお願いします♪

      2013/01/13
    • まろんさん
      まっき~♪さん☆

      なんといってもあの有川さんなので、小気味よくお話が進むのですが
      泣いたり笑ったり感動したり、自衛隊のことも仕事のことも
      ...
      まっき~♪さん☆

      なんといってもあの有川さんなので、小気味よくお話が進むのですが
      泣いたり笑ったり感動したり、自衛隊のことも仕事のことも
      ほんとうにいろんなことを考えさせられる本でした。
      ページ数が多いのに、ひきこまれてあっという間に読んでしまって
      あれ?こんなに分厚い本だったっけ?と、読み終えてから驚いたりして。

      私こそ、今年もどうぞよろしくお願いします(*^_^*)
      2013/01/14
  • 有川さんの描く大人は格好いい。
    それは架空のヒーローの輝きとは違う。
    ミーハーだったり、ちょっと拗ねてたり、冗談も言うし失敗もするけど、絶対にぶれない。そんな強さ。
    押しつけがましくなく相手に手をさしのべて、つかんだ手を力強く引っ張り上げてくれる。黙って隣にいて優しく頭をなでてくれる。そんな優しさ。

    『空飛ぶ広報室』は航空自衛隊航空幕僚監部広報室を描いた作品。
    自衛隊に広報なんてあるんだ‥というところから出発し、こんなに全力で宣伝しているのにどうして印象に残っていないのか…と、かなり落ち込んだ。
    受け取り側の問題も自分たちの努力不足と考える広報室の方達に頭が下がる。
    そしてどこまでもまっすぐでぶれない姿に憧れる。

    「あの日の松島」の中でリカが気付くことは全て私にも衝撃だった。
    「僕たちの活動が国民の安心になるように伝えてほしいんです」
    こんなこと私は今まで考えたことすらない。

    日々訓練をしながらもその訓練が無駄になるよう祈る人達がいること、崩れ落ちそうな誰かを同じ場所から支えようと手を伸ばしてくれる人達がいることを私もずっと覚えていたい。
    そして今度こそ発信されている情報を受け取りたい。
    そう思った。

    • まろんさん
      「こんなに全力で宣伝しているのに」。。。ほんとですよね。
      この本のおかげで、自衛隊について今まで気づきもしなかったことをたくさん知り
      気づこ...
      「こんなに全力で宣伝しているのに」。。。ほんとですよね。
      この本のおかげで、自衛隊について今まで気づきもしなかったことをたくさん知り
      気づこうともしていなかったことを思い知らされました。

      そして、takanatsuさんが書かれている通り
      有川さんの描く人たちは、しゃくりあげようが、いじけようが
      いざとなるとやっぱり背筋がピンと伸びて、素敵でした(*'-')フフ♪
      2013/03/19
    • takanatsuさん
      まろんさん、コメントありがとうございます!
      まろんさんのレビュを読まなかったらこの本を読んでいなかったかもしれません。
      こんなに素敵な物...
      まろんさん、コメントありがとうございます!
      まろんさんのレビュを読まなかったらこの本を読んでいなかったかもしれません。
      こんなに素敵な物語に出会えたこととてもうれしく思っています。
      本当にありがとうございます!
      私はリカ以上に無知だったのでいろいろ落ち込むことも多かったのですが、それ以上に広報室の方達の眩さにドキドキして、私もこんなふうに生きたいと思いました。
      「こんなふうに」は無理だとしてもこの人達を無視するのはやめなくちゃ…とも思いました。
      「有川さんの描く人たちは、しゃくりあげようが、いじけようが
      いざとなるとやっぱり背筋がピンと伸びて、素敵でした(*'-')フフ♪」
      本当にそう思います!
      自分と比べると自己嫌悪で大変なことになってしまいます…。
      私もぶれない人間になりたいものです。
      2013/03/19
  • 文庫待ちのつもりが、ドラマの初回がとても印象的であったので、購入。
    結構なボリュームでしたが、一気に読んでしまいました。

    なお購入時点では、家内は眉をひそめていましたが、、
    ドラマが進むに従って手に取りたくなったらしく、ちょっと勝った気分です。

    さて、主人公は夢を見失った二人の男女、
    一人は戦闘機のパイロット、一人は報道ディレクター。

    彼らを軸にしての、航空自衛隊の広報部門の群像劇、でしょうか。
    ある種連作短編のようで、視点も折々で変化することもあって、面白く。

    元々は、2011年夏の発売を予定してたそうですが、311を受けて延期されたそうです。
    最終的には、松島のエピソードが追加されて、2012年夏に発売されました。

    その追加された松島の章での、「一生の指針」との言葉が、愛おしく響きます、
    自衛隊の在り様を正面からとらえて、そして応えている、とも。

    原作では311の数年前の1年間(4月-3月)を追った内容ですが、
    ドラマは2010年の4月から始まっていたはずです、確か。

    一つの着地点として311が入ってくるんだろうなぁ、、と思いつつ、
    ドラマの中ではその311がどう描かれるのか、目が離せません。

    なお、有川さんらしく糖分もちゃんと散りばめられていますので、
    そちらがお好きな方にも、安心して読んでいただける内容かと。

    そういや「空飛ぶ広報室」とは、ほんとに使われてる名称なのかな、、
    なんにせよ、今度の入間航空祭にはブルーインパルスに会いに行こうと、思います。

    • ohsuiさん
      vilureefさん、こんにちは~

      いや~、読み始めたら止まらなくて一気読みしてしまいました。
      ドラマもいい感じで、原作読んでからだとつい...
      vilureefさん、こんにちは~

      いや~、読み始めたら止まらなくて一気読みしてしまいました。
      ドラマもいい感じで、原作読んでからだとつい、ニヤニヤしつつ見てたりします~

      航空ショー、凄いみたいですね、、行くなら覚悟していかないとですかね~
      でも、今年はがんばってみようと思います!

      同じ空を見上げることができたら、いいですね~!
      2013/05/29
    • HNGSKさん
      ohsuiさん、こんにちは。ドラマで、ブルーが飛ぶところを見て、「ああ、原作のとおりだ・・・」って私、涙がでました。自衛官、最高です。
      ohsuiさん、こんにちは。ドラマで、ブルーが飛ぶところを見て、「ああ、原作のとおりだ・・・」って私、涙がでました。自衛官、最高です。
      2013/06/27
    • ohsuiさん
      ayakoo80000さん、こんにちは。
      ドラマ、ブルーの飛ぶさまは素敵でしたね~、原作を丁寧にまとめられていたと思います。

      自衛隊には、...
      ayakoo80000さん、こんにちは。
      ドラマ、ブルーの飛ぶさまは素敵でしたね~、原作を丁寧にまとめられていたと思います。

      自衛隊には、ほんと、感謝しかありません。。
      2013/06/29
  • 有川さんの作品を通して、「自衛隊」というお仕事に関心をもつようになった。でも、広報室という部署があるなんて知らなかったなぁ・・・

    パイロットの夢を断たれた空井くんが、広報室に移動になり新たな一歩を踏み出していくが、どこか仕事を淡々とこなしているだけ。
    夢を断たれたとき、やっぱり感情を吐き出せないのは辛い。自分が自分でないようで・・殻に閉じこもったままのようで。
    空井くんが、リカの前で泣けたこと、感情を出せることができたこと、そして、本当の新たな一歩がはじまり、自分の居場所を見つけれたこと。
    第1章にして涙、涙。

    その後の空井くんの活躍、まわりの人たちも素敵な人ばかりで
    読了感の素晴らしい本でした

    自衛隊の方々には本当に頭が下がります。

    • HNGSKさん
      noboさん、こんにちは。
      空井君が、リカの前で「俺は足りてたんだよ!!」といって、泣くところ、私も泣けてきました。
      そして、鷺坂さんの男前...
      noboさん、こんにちは。
      空井君が、リカの前で「俺は足りてたんだよ!!」といって、泣くところ、私も泣けてきました。
      そして、鷺坂さんの男前っぷりにも、泣けました!!
      2013/02/04
    • まろんさん
      noboさ~ん、素敵な本でしたね!

      小さい頃からの夢だったパイロットを、自分には全く非のない事故で断たれた空井くんが
      断腸の思いで夢をあき...
      noboさ~ん、素敵な本でしたね!

      小さい頃からの夢だったパイロットを、自分には全く非のない事故で断たれた空井くんが
      断腸の思いで夢をあきらめたあとの、あの頑張り!
      自分の操縦でブルーインパルスを飛ばせなくても
      広報室の中から、今できる仕事をして、飛ばすんだ!という彼の姿勢に励まされて、
      よ~し!私もがんばらなくちゃ!という気持ちになりますよね(*'-')フフ♪
      2013/02/04
    • nobo0803さん
      ayakoo8000さん

      出てくる人達、みんな素敵ですよね。
      リカが空井くんの頭をそっと撫でるとこが、好きです。ラストで、空井くんがリカの...
      ayakoo8000さん

      出てくる人達、みんな素敵ですよね。
      リカが空井くんの頭をそっと撫でるとこが、好きです。ラストで、空井くんがリカの頭を撫でるのが、またいいんですよね〜

      まろんさん

      ほんとに頑張ろうと思える作品ですよね(*^^*)
      空井くんに、励まされます。
      頑張ってる姿が素敵です。
      2013/02/05
  • 文庫化を待てずに読んでしまった。

    有川さんの自衛隊三部作に始まり、自衛隊はなんでこんなにも協力的なんだろうって不思議に思ってた。
    その答えがあった。目から鱗が落ちる思いだった。

    自衛隊は理解してもらわないといけない。
    無理解があるということも内包して。

    それはなんて、美しく真っ直ぐで力強い志なんだろうかと思った。
    そんな人たちに私たちは守られている。

    実際の空飛ぶ広報室の人たちにとって、自分たちにスポットライトが当たる物語が執筆されることはもちろん、
    より多くの人の目に触れるドラマ化は悲願だったんだろうなと、
    片山一尉や、鷺坂室長の言葉で想像がつく。
    自衛隊の人、張り切ったんだろうなぁって思うドラマ見たいなぁ。

    実写映画化された「図書館戦争」と同じタイミングで「空飛ぶ広報室」がドラマ化された。
    専守防衛が基本である自衛隊と、守るためにある図書隊。
    二つはちゃんと繋がっている。

    • 円軌道の外さん

      はじめまして!
      フォロー
      ありがとうございました(^O^)

      兵庫県に住む、
      猫と映画とロックと活字中毒な
      プロボクサーで...

      はじめまして!
      フォロー
      ありがとうございました(^O^)

      兵庫県に住む、
      猫と映画とロックと活字中毒な
      プロボクサーです。


      コレはまだ未読だけど
      個人的に今、有川さん強化月間につき
      近々トライしてみたいと思ってます。

      それにしても有川さんは
      どんな難しく重いテーマであっても
      スルリと読めてしまうし、
      エンタメにしてしまう
      その確かな実力には
      ホンマ脱帽です。

      次はどんなテーマに挑んでくれるのか
      また楽しみですよね。

      これから何かと
      レビュー等参考にさせてもらいますんで、
      今後ともよろしくお願いします(^_^)

      コメント頂ければ
      必ずお返しに伺います☆

      2013/06/25
  • ストーリーは航空自衛隊の新米広報官の成長と愉快な仲間たち(爽やか恋愛風味) って感じで、いつものようにあっという間に嵌まってしまいました。

    そして、改めて心から思いました。
    彼らに守られている私たちは、本当に幸せだと。

    たくさんの方に、このお話を読んでもらいたいと思いました。

  • 人気の作品で、ようやく順番が回ってきた。

    航空自衛隊の広報室に所属する空井とTV局のディレクターのリカ。
    広報室の密着取材を通して、頑なだったリカの態度も変化し、空井の心に抱えた辛さからも徐々に解放されていく。
    2人の仕事ぶりや成長、周りの人たちの抱える問題を解決しながらストーリーは展開される。

    丁寧に取材をして、関係者に話を聞いて本に仕上げたんだろうな。あとがきからも有川さんの強い意志が感じられた。
    人物の描写も広報室の部屋の様子もとてもリアルで、まるで映像を見るように浮かんでくる。
    ドラマのようにスポットが当たる人が次々変わり、登場人物の持ち味がクローズアップされる。
    どの人にもそれぞれの良さがあり、広報室の面々の誰もが愛おしい。

    自分周りの人たちに、こんなに温かな目を向けてきたかと、
    信頼して認めてきたかと、つい自分を振り返ってしまう。

    大人になると、面子や遠慮、先回り、誤解、照れ、いろいろあり過ぎて素直になれなかったり、触れないように回避したり。
    却ってややこしくなるばかり。

    「傷つけちゃったらごめんなさいしかないだろう?」と鷺坂室長。(P380)
    絡まった糸を解きほぐすには、こんなシンプルなことが大切なのにね。

    自衛隊についてだけでなく、知らないことに対してつい辛口になりがち。
    知る、理解する、心を寄せる。
    努めたいものです。

    • koshoujiさん
      あけましておめでとうございます。

      この本、昨年秋に予約して、ようやく再来週ぐらいには借りられそうです。
      評判も高いので、楽しみにして...
      あけましておめでとうございます。

      この本、昨年秋に予約して、ようやく再来週ぐらいには借りられそうです。
      評判も高いので、楽しみにしています。

      仙台のお正月は毎日雪が降り、
      朝晩の冷え込みが厳しい日が続いています。

      今年もよろしくお願いします。
      2013/01/04
    • nico314さん
      koshoujiさん

      あけましておめでとうございます。
      こちらこそ、今年もよろしくおねがいします。

      きっと待った甲斐があります...
      koshoujiさん

      あけましておめでとうございます。
      こちらこそ、今年もよろしくおねがいします。

      きっと待った甲斐がありますよ!!
      ただ、他のことに時間を割くことが出来なくなっちゃうかも?!

      大みそかから良い天気が続いていて、カーテン越しに陽射しを受けながらのんびりと読書三昧の休暇を過ごしています。

      雪が降っても、晴れていても、
      暖かい部屋のから外を眺めながらの昼間の読書は、日常のせわしさから逃れることが出来ますね。
      2013/01/04
  • 自衛隊の一つの活動への餞(はなむけ)。
    3.11以降の災害復旧で活躍した。
    そのために出版を1年遅らせたとのこと(P460引用参照)

    1 勇猛果敢・支離滅裂
    2 はじめてのきかくしょ
    3 夏の日のフェスタ
    4 要の人々
    5 神風、のち、逆風
    6 空飛ぶ広報室
      あの日の松島
      あとがき

    自衛隊の活動の一端を、最後の付録で示している。
    有川浩ならではの切り口で。

    広報に焦点を絞ったのは「ラブコメ今昔」の「広報官,走る!」でもおなじみ。
    空自の話題は「空の中」でもおなじみ。

    有川浩の平衡感覚がすごい。自衛隊の実情と人間としての恋愛感情をうまく均衡させている。

    「バランス感覚」という話題がでてくる。(P75 引用参照)

    勇猛果敢・支離滅裂:空自
    用意周到・動脈硬化:陸自
    伝統墨守・唯我独尊:海自
    高位高官・権限皆無:統幕
    優柔不断・本末転倒:内局
    浅学非才・馬鹿丸出し:防衛記者会

    有川浩の平衡感覚が、現代の状況を抜け出す切り口を示しているかもしれない。

    人によって涙するところ、馬鹿にするところが違うかもしれない。
    ベタ甘が嫌いな人で,自衛隊が嫌いな人はいくらでも突っ込んでもらえばいい。

    有川浩三段論法(p.421引用参照)
    1 言葉に傷つく
    2 気持ちを切り替える
    3 信じて積み上げる

    誹謗中傷をネタに、もう一本書いてもらえるから。
    どんな誹謗中傷も、新しい作品への想像力を掻き立てる源泉にしかならない。

    父の後を継ぐ娘という話題は、前作にも出てくる。
    一部の人から批判されたのかもしれない。

    マスメディアでやらせじゃないかという批判として記述し、
    やんわり仕返しをしているところが大人だと思う。

    今,自衛隊に餞ができるのは有川浩だろう。
    平時と有事の違いを際立たせるためには、もう少し書き足して欲しいかもしれない。

    続編でも短編の一部でもいい。
    「どう考えてもベタ甘」の「続き」を希望する。

    ps
    付録の「あの日の松島」を主題にした覚え書き
    http://researchmap.jp/kaizen/Gambarou-Tohoku/

    ps2.
    参考文献が広報関係だけで自衛隊関係がないのが寂しい
    http://www.amazon.co.jp/lm/R1523NDSZQQSMG/

    ps3.
    花丸一ついただくごとに、追記,訂正などをさせていただいています。

  • 本編とは別の追録『あの日の松島』がやはり一番響いたので、カテゴリーを「大震災」にしました。
    テレビでもドラマやっているそうでそちらの方は見てはおりませんが、
    自衛隊広報官とテレビ報道関係者との胸キュンモノのように仕上がっているらしいので、そちらの方でも五つ星でしょうね。
    実際、有川さんの自衛隊モノは女子のハートをつかむのがうまい。
    心に鎧を着けた女性でもキュートにきらきらした女の子にしてしまう。

    テレビ局の元記者のディレクターの女子と元ブルーインパルス搭乗員(仮)
    の自衛隊広報官のいままさに恋に落ちんとする瞬間をそれぞれの痛みを添えながら描いてくれています。はたして二人の未来は!!!

    3.11を経て、有事に臨む自衛官の厳しさや生の心情に触れられ本として出会えて幸いでした。
    ドラマではどこまで描ききってくれるのかまだ分かりませんが、ラブストーリープラス何か、きっとあるのでは!期待してます。

  • 空飛ぶ広報室がドラマ化ということで。
    慌てて、もうハードカバーでいいやっていって
    買ってしまった・・・

    そしたらもう、こだわる必要ないか
    っていって有川さんの残りの作品
    全部ハードカバーで買ってしまった・・・

    いいきっかけをありがとう。

    んードラマ化のキャスティングに関しては
    不安が残る感じではありますが

    物語は最高。

    自衛隊シリーズとはまた違う
    こんな一面もあるんだと思いながら
    やっぱり何も知らなかったんだなって思わせる
    物語だけど、現実を知るきっかけになる
    そんなストーリー

    2012年の夏発売になったのもうなずける。

    被災地の話。
    有川さんの物語だからこそ、すんなに心に入る。

著者プロフィール

有川 浩(ありかわ ひろ)
1972年高知県生まれ。PN由来として、「有川」は書店に本が並んだ時に「あ」から始まる名前として、著者五十音順で棚の最初のほうにくるから。「浩」は本名から。
2003年『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞。2006年『図書館戦争』で「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を獲得し、さらに2008年には同シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。映画化もされた代表作となる。
『植物図鑑』で第1回ブクログ大賞小説部門大賞、『キケン』で第2回ブクログ大賞小説部門大賞を2年連続で受賞。2011年には『県庁おもてなし課』で「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2011」で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門大賞を3年連続で受賞。2012年『空飛ぶ広報室』が「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2012」で小説部門第1位。
その他、ドラマ化作『フリーター、家を買う。』、映画化された『阪急電車』『県庁おもてなし課』『植物図鑑』などが代表作。

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