ヒートアップ

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  • 幻冬舎 (2012年9月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784344022430

感想・レビュー・書評

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  • 都内の繁華街で、破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、人間兵器を作り出す、悪魔のクスリ“ヒート”という非合法ドラッグを使用した若者達の抗争が、激化していた。

    関東信越地区のエース「特異体質」のお陰もあり、囮捜査にかけては、他の追随を許さないといわれる、七尾究一郎が、ヒートの捜査に乗り出した。

    その七尾に、暴力団「宏龍会」渉外委員長・山崎岳海から、ヒートの売人、仙道寛人を確保するため、手を組まないかと持ちかけられる。

    警察の機動力と暴力団の情報力。
    お互いに、補い合えると、行動を共にすることになったが、その仙道が、確保する寸前に殺害されてしまった。
    しかも、死体の傍に転がっていた鉄パイプから、七尾の指紋が検出された。

    お決まりのどんでん返し。
    面白かった。
    捜査官とヤクザがコンビを組んで、何かから逃げ、お互いに、腹の探り合いをしながら、助け合い、いつの間にか、心が通う。
    そんな作品が大好きだと気づいた。

  • 七尾究一郎は厚生労働省所属の麻薬取締官だった。七尾は麻薬に依存しない特異体質で、囮捜査も許されていた。
    ドイツの製薬会社が戦争用に開発した特殊薬物「ヒート」が闇市場に流出し、「ヒート」の売人を追うことに。
    広域指定暴力団の渉外委員長の山崎が七尾に接触し、手を組まないかと誘われる。
    お互いの利害が一致した七尾は、山崎と共に「ヒート」の売人を追うが、もう一歩のところで何者かに殺される。
    そして、その場に残された凶器の鉄パイプから七尾の指紋が見つかり、「ヒート」のアンプルは何者かに奪われていた。


    流石は中山七里先生。
    臨場感溢れ過ぎる描写で、もう痛いわ、熱いわ、最後は焼け焦げましたわ^^;

    手に汗握る描写が後半炸裂。
    これ映像で見たら、心臓バクバクだろうなぁ。。。

    この本は、魔女は甦るを先に読んでおくことをおすすめする。


    読書好きにはネタバレしそうなので、この先は未読の人は読まないで(笑)










    ○○トリックだが、最後の最後まで全く気が付かなかった。
    こちらも流石の中山七里先生。

  • 厚生省医薬食品局麻薬対策課麻薬取締官の七尾究一郎が主人公のミステリーというよりアクションかな。ドイツの製薬会社が開発した人間の破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、誰をも人間兵器に変えてしまう悪魔のクスリのヒートを巡って、物語は展開していく。日本がヒートの効果を確かめるための実験地になってしまうというとんでもない話だが、後半にアメリカ軍が出てくることを含めて、有りうることなのか、与太話に過ぎないのか、簡単には言えないかもしれない。七尾とヤクザの山崎との友情っぽい成り行きや、麻薬取締官たちの仲間意識などなんだか微笑ましいところもあって面白い。意外とアクション部分よりこっちのほうが作者の主眼だったり。それにしても七尾は無敵だねえ。最後に作者お得意のどんでん返しもある。

  • バディ•••。

    昔から刑事ドラマなどで相棒と二人組というのは見慣れているが、

    こんな組み合わせアリ? 麻薬取締官と•••。

    そして、そんな特異体質って本当にあるの?

    僕はフォロワーさんたちに「中山七里」を注入され、抗うことができなくなった通常体質。

    「中山七里作品は人気なので図書館では貸出中のことが多い」

    教えてくれたgoya626さんの言葉通り、本作も見つけた瞬間、パパッと鞄にしまうよう、僕の身体は勝手に動く。

    今、アクション映画を観終えたような感じ。

    「文章を読む」というストレス(?)をまったく感じなかったのだ。

    まさに、ヒート効果抜群 であった。

  • 「魔女は甦る」を読んでからおすすめします
    麻取のエース七尾とヤクザ山崎の共同戦線
    おとり捜査が得意で、相手を騙すためなら特異体質を利用して自分の腕に針を刺す、いつも自分の信念が正しいと思っている七尾
    殺人犯に仕立てられた、嵌められた挙げ句
    スタンバーグ日本支社があった魔窟神島町、ヒート汚染区域に潜入
    そして気になるあの人はやっぱり生きていたんだ。。。
    自分の予想が当たって少々自己満足
    殺人犯に仕立てたヤツはそんな素振りも感じさせない意外な人だった
    ちょっと残念

  • 思い込みに、またしてもやられてしまったー!という悔しい気分で読了です。結構いい読みをしているつもりでしたが、全然!検討違いでした。

    主人公、そして山崎の言葉遣いが、なんだか古くさいというか、江戸っ子みたいで、そこだけは、なんで?と頭ハテナです。

  • ヒートシリーズの第二弾。前作ほど残酷な描写はないものの、マトリとヤクザがコンビを組むという展開は面白かったです。最後のドンデン返しはなんとなく読めてしまいましたが…。

  • 「魔女は甦る」のその後の話ということで気になって、怖いもの見たさで読んだ。
    麻薬怖い。ヤクザも怖いし、麻薬取締官も怖い。
    前作よりは、惨殺死体もなく戦闘シーンも短めだった点は、読みやすかったかな。

    山崎さんは、けっこういろんな作品に登場するなー。なかなか謎の多い人だけど、今後の作品で山崎家にフォーカスすることもあるのだろうか?娘の話がちょっと気になる。
    前作の二人のその後についても、何か少し情報があったらよかったな。

  • この作品だけ読んでも楽しめると思いますが、前作の「魔女は甦る」を先に読むことをオススメします。

    中山七里さんの作品では、教誨師や名を馳せるピアニストなど、他ではあまり見ないキャラクターが登場しますが、今作では麻薬取締官とヤクザという異様なコンビが活躍します。

    事件の解決は最後あっさりとしていますが、読み応えのあるアクションで満足しています。

  • 前作に引き続きアクションが凄まじかった。
    刊行順に読んでて良かった。

  • 怖かった。
    特に第二章の「急襲」と第五章の「戦場」

    七尾さん、この作品で死ぬかと思ったけれど、古手川さん並みの超人ぶりでした。

    七尾さんと御子柴シリーズでおなじみの山崎が組むまで、その後のやりとりは面白く読めました。
    麻取の面々も個性派揃い。

    私なりに犯人もわかった気でいましたが、はずれ。わかってみれば納得の書き方でした。

    「戦場」の場面はまさに「戦場」
    過去の戦争だけでなく、現在もウクライナやガザなどの人は、こんな思いを実際に体験しているのでしょう。そして現実はもっと悲惨なはず。爆弾を落とす側の人たちには、感情がないのだろうかと考えさせられました。

  • 麻薬取締官、七尾を主人公にした2作目。情けないことに、前作を読まずに読んでしまったので、前作のネタバレになってしまったが、特異体質で仕事にストイックな七尾のキャラが気に入り、はまってしまった。
    ヒートを巡り、奔走する七尾に次から次へと難題が降りかかる。
    最後は少しどんでん返しもあり、スピード感もあり、楽しめる。

  • 中山七里は「さよならドビュッシー」で出会ったので音楽ものが得意かと思いきや、法廷サスペンスも書けて、今度はアクションで攻めてくるなんて!著作の幅広さには脱帽です。今回は特殊体質の麻薬取締官が主人公なわけですが、ダーティーヒーロー感がたまらない。途中、風呂敷が広がりすぎてこの話にどういった決着を付けるのかと思ったけどなんとか着地。終わってみれば一気読み。そして最後にあの弁護士先生の名前が出てきてにやり。作品間のリンク、大好物です。

  • 『魔女は甦る』の続編となる作品です。

    麻薬取締官と、暴力団の渉外交渉委員長がコンビを組むという、現実にはあり得ない設定ではありますが、それ故の面白さがあり、引き込まれます。

    終盤のたたみかけるような展開も見事で、アクション映画さながらの迫力があり、最後まで楽しませていただきました。

  • 疲れた…
    最後はこちらも全力疾走でフルマラソンした気分。
    前回の「魔女は甦る」ほどの気味悪さは少なかったけれど(犬はいたけどね)人間こそが恐ろしい生物だと改めて思った。
    思いの外、山崎とのコンビに癒された。
    御子柴さんもちょっとでてきたし、あ、そういえば「魔女は甦る」の2人はでてきませんでしたね。
    ご無事でいればいいのですが。

  • 「魔女は甦る」から二ヶ月後の世界。
    中山先生が続編ではないとされている作品。後に刊行される「幼稚園シリーズ」みたいなテーマだけ同じで時間経過はしているが続編ではないという位置付けかな。

    最後の戦いは息付く暇もなくハードボイルド小説。鬼気迫る逃走劇は一気読み。そして、その最中のとある一文に「え?」と声が出ました。

    山崎はもちろん、七尾さんも後の世界にも本当に一瞬の出番も含め登場するので、「あー久しぶりだな。健在で良かった」と安否を知れるのがいいところ。

  • 人を殺人兵器に代える薬物ヒートに絡み抗争麻薬に耐性のある麻薬取締官七尾が暴力団幹部山崎と組んで真相究明。息詰まるアクション、どんでん返しに、さすがの作者さんと感嘆。読後調べてみたら、しまった!シリーズ2作だったのか!

  • 麻薬取締官、七尾究一郎がターミネーターになる話し(笑)面白くて一気読み!新種の薬物「ヒート」を追い、ヤクザ山崎と手を組み、七尾が身体を張って暴れまくる。ちょっと最後の七尾の不死身ぶりに引いたケド、麻取の同僚達の男臭さ、山崎の存在が良かった。女が絡んで来ない物語りも私好み♪これは続編はないのかな?一人一人のキャラが良かった!最後の犯人はアッサリ·····だったかな。御子柴の名前が出てきたのも嬉しいし、個人的には好きな作品でした。

  • 『魔女は蘇る』の続編。
    登場人物は繋がっていて(主人公は麻取の七尾になってる)前作の2ヶ月後の話。
    すごい疾走感であっという間に読み終わる。
    犯人のどんでん返しはもはやどうでも良いレベル。(言い過ぎ?

  • 前作も読んだけど、今作の方がグロさはない。むしろ痛快さはあるかも。薬物の怖さをあらためて考えさせられる。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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