- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344022706
作品紹介・あらすじ
幕末の激変期。黒船が襲来し、異国の脅威にさらされた日本。だがそこには、国防のために全てを捧げた異端児・佐久間象山がいた。求めたのは、地位や栄光ではなく、「実」。幕府の重鎮にも真っ向から対立、向かうところ敵だらけ。失敗をものともせず、人の目も気にせず、誰も考えなかった突飛なアイデアを連発し、蒸気船が最新鋭だった時代に「空防」を唱えて国を守ろうと考えるが…。
感想・レビュー・書評
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象山の狷介さを中心に史実をおっているだけかな。文学として飛躍があっていいと思う。僕僕シリーズの人とか、探してみようと思う。 信州大卒=郷土の英傑として象山かな。
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大河ドラマ真田丸のナレーションで
まさかの登場の佐久間象山。
どんな人だっけと手に取った。
僕僕先生の著者だから
ファンタジーが入るのかと
思うと意外と正統派。
イヤなヤツだけど魅力的な
佐久間象山のキャラクターが
印象的。 -
僕僕先生の作者だと思い、インパクトのある表紙、タイトルに惹かれて手に取りました。
佐久間象山とは少年漫画の主人公のような、強烈なキャラクターだったんですね。花の慶次のようなタッチが似合いそう。歴史小説にありがちな読みにくさは全くなく、ダーッと勢いよく読み終えられました。 -
名前だけは知っているものの詳しくは知りませんでしたが幕末に名を残す人々の先駆けだったのですね。
確かに先見性の高さ等はあの時代に必要な人だったのでしょうが性格の狷介さや自尊心の高さが気になり、読んでいてもあまり楽しめませんでした。 -
僕僕先生シリーズの作者が、大河にも出てる佐久間象山を描いているということで、読んでみた。
激烈な人だったんだなあ…。この時代、坂本龍馬はもちろん、吉田松陰とかもし殺されなければきっと新時代を創る大きな力になったに違いないって人たちがたくさんいるよね。佐久間象山もそういう人の一人だなと思った。 -
江戸時代後期の松代藩士であり、思想家でもあった佐久間象山の伝記である。
日本史の教科書にわずかに数行登場した人物として頭の片隅に名前が記憶されていたが、砲術にこれほど詳しく、これほど個性的な人物だったとはまったく知らなかった。
彼を評すのに「狷介」という言葉が何度も登場するが、まさにこの言葉とおり。私は頑迷という言葉が浮かんだけれど、新しい知識を貪欲に吸収し柔軟に捉えるところに頑迷さはなく、やはり狷介というのがふさわしいのか。
とにかく頑固で自分に過剰なまでの自信があり、物語として致命的なことにまったく親しみがわかない人物だった。
凄い人かもしれないけど、なんでまたこの人の物語を書いたのかな。
「空を飛ぼうとした」「空を制そうとした」という先見の明は当時本当に気が狂ったと思われただろうというくらい凄いと思うけれど。 -
中華ファンタジーを主とする作者が、何故か幕末もので、なおかつ、偉人であり、有名ではあるものの、さほど人気が無く、あまり取り上げられることが少ない佐久間象山を主人公に据えている。あいにくと不勉強にて、佐久間象山の何たるかは分かっていないまま読んだが、作者の主人公の造形が正しいか否かわ分からないが、やはり幕末の異能の偉人であり、余りの自負心故に、尖った人物であり、なおかつ幕末の走りの時代でなし得たことに印象が無いが故に、やはり他の幕末偉人に比肩しうる人物的な魅力が無く、それが故に題材として取り上げられることが無かったのだろうが、本作でも、そのあたりが意図したか意図していないか分からないが、出ており、主人公に感情移入しにくいところが難点である。可愛げがないのである。それにしても、本当に不勉強にして知らなかったのだが、本当に空を飛ぼうと志向していていて、それが救国の作であったのか、機会があれば調べてみたい。
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書き下ろし作品。
ファンタジーノベルを得意とする作者なので、もっと飛んだ作品かと期待して読んだが、大部分は至極真っ当な伝記。
少々違っているのは、少年の日の肝試しの時に、羽の生えた光の筒が山から飛び去るのを目撃したこと。江戸遊学中に松本に残した妾が産んだ子が死んで、弔いに帰った際に幼馴染だった僧から借りた「雑宝蔵経」に描かれたインドの神々が空を飛んで戦う様子に心を惹かれたこと。吉田松陰の密航失敗後の幽閉期間中に空を飛ぶ実験をして、わずかだが飛行船で飛んだこと。
海軍力で遅れをとっている日本が逆転できるのは空軍力しかないと先を見ていた。それが「救国ノ策」だとしている。 -
佐久間象山。そんなにしらなかったけど偉人だね
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タイトル通り、佐久間象山の伝記。必ずしもノンフィクションではないと思われます。この人のことは寡聞にして存じ上げなかったのですが、まさしく幕末にふさわしき人物と言えましょう。歴史は然るべき時に然るべき人物を配するんですな。
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幕末の有名な偉人の一人の佐久間象山のお話。
佐久間象山という人は、この本でもかかれてありますが
個人的にはあまり好きなタイプの人ではないみたいです。
頭がよくて、冷徹で人の弱さや不合理な部分を理解できない人
現実にもこういうタイプの人がいますが、あまり好きではないと
思っています。 -
佐久間象山。
幕末の本には、よく登場するものの全く不知だった。
進取の気性と、剛胆な性格、自らを信じて突き進む力、最後が蟄居後、暗殺というのは惜しすぎるT_T
海軍を飛び越し、空軍に想いを馳せた晩年は、スッキリとした後味に。 -
佐久間象山、この漢と知り合ったのは、幸なのか不幸なのか…
幕末を動かした多くの男たちに様々な影響を与えた象山の、傲岸不遜な鬼才っぷりに今の日本の将来を賭けてみたいと思わずにはいられない。
しかし、ここまで(色んな意味で)デカい漢だったとは!
苦手な幕末についてちょっと勉強したくなった。