快楽上等! 3.11以降を生きる

  • 幻冬舎
3.20
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本棚登録 : 408
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344022713

作品紹介・あらすじ

人生のキモチよさをあなたはまだ知らない。遊びのユヤマと怒りのウエノが女と男をめぐる「不都合な真実」と「その先の幸福」をとことん語り合う。

感想・レビュー・書評

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  • 実は先週、同じような対談形式の「ダメをみがく: “女子”の呪いを解く方法/津村 記久子、 深澤 真紀」を斜め読みしたんだけど、いまいち頭にはいってこなくて、この本もどうかなーと思いながらさらっと斜め読みして読んでみたら、思ったよりおもしろかったので、もう1回さらっと読み返した。
    対談形式って、いろんな用語がポンポン出てくるので、事前に話し手の人物像とか著書を知っていたり、ある程度の社会のトレンドを知っていないと、正直ついていけない。
    私は彼女たちの著書は読んでいないし、フェミニズムとかジェンダーもよくわからない。TVはほぼアニメと映画しかみないしw
    新聞とツイッターをやっているからかろうじて分かる部分もあるんだが、つくづく自分は社会を知らないで生きてると思った。

    でも社会を知ることは「常識」を知ることじゃない。
    様々な価値観を知ることだ。
    この本の彼女たちの発言に共感できるとかできないは問題ではなく、いろんな意見、価値観があることが知れてよかった。(だから他の人の感想を読むのも好きなのです)

  • ありきたりの意見で面白くない

  • のっけから原発についての偏った意見の交換で読むのをやめようかと思ったが途中からグッと面白くなった。

    ※効率化優先の人は文化的素養が欠落している。
    ※恋愛やセックスは「予測誤差」がある遊戯
    ※地縁、血縁より選択縁

  • 思索

  • 女子会に混ざってしまった感じ。想定読者が20代後半〜アラフォー女子なのだろうから、こちらが悪いんだけれど。献本して貰わなかったら読まなかっただろうなぁ。

    フェミニズムというのはマチズモを否定するところから始まると思ったんだけれど、上野 千鶴子も湯山玲子もバリバリ肉食で元気だ。

    311以降、ますます草食化する男(評者もそのひとりなのだろう)を尻目にセックスにかんすることもあっけらかんと語り倒す様は「実際にこの現場にいたら、居たたまれないだろうなぁ・・・」という感じ。
    編集を手がけた方も女性だそうで、まさに女子会。しかし、これは本になって公になる前提の対談なんです。実際の女子会ってどんだけ男にとって耳に痛い話なんだろうか・・・。

    対談なので話は色んな方向に広がる。キーワードとして何度か出てくる”予測誤差”というくらいだから、世代、背景の違うふたりによる共振によって興味深いフレーズがどんどんと引き出されていく。

    例えば
    <blockquote><b>上野:</b>勝間(和代)さんが言う効率には、ムダというものが入っていない。でも、アートはムダそのもの。人生の中で最大の贅沢なムダである。</blockquote>

    <blockquote><b>湯山:</b>強者になったら、カネという恐ろしい力を持っちゃいますからね。持てる者たちは、その欲望ゆえに、今度はどんどん不自由になっていく。</blockquote>
    など気になるラインがどんどんと出てくる。

    読後、知り合いの女子に読んでもらって感想聞きたいなぁと思った。

  • 何とも痛快な対談本でした。
    あまり3.11とは関係ない内容も多かったですが、単純に楽しめました。
    『地縁、血縁より選択縁』という上野先生の言葉。
    そして『近くの親戚より遠くの他人』を思わせるエピソードに、いざという時の人脈の大切さがわかりました。
    自分の考えに賛同してくれる『応援団(味方)』がいれば強くいられる。
    『よく友達に相談したら言下に否定されたというけど、そんな人は友達と呼ばない、相談する相手が間違ってる』
    と言い切れるのは流石です。

  • 上野さんの本は多々読んでいるが、湯山さんは初めて。この二人の対話が知的な漫才を聞いているようで、心地よいやり取りであるが(対話は化学反応)、男子としては耳が痛い話は多々ある。それを差し引いても男子が読んでも痛快な本であった。何度も出てくる予測誤差というキーワードが、快楽と自由を結びつける言葉であり、人のつながりも関連させる言葉であった。

  • さすがに
    レベル高い

  • 久しぶりに上野さんの本を。これも去年の6月末に購入して放置してたみたい。湯山さんという人は、この本を読むまで全然知らなかった。名前を耳にしたことがあるくらい。
    リズムがいい対談集だけど、結構読むのに時間はかかった。前半が面白い、後半はちょっとだれる。上野さんが自分の育った環境について語ってるのってそんなに読んだことがないき気がするので、その点は新鮮だった。

    P19 カズオ・イシグロの話が登場する。湯山さんは全作目を通してるっぽい。

    P90 上野:あの「お母さん」という呼びかけは、絶対やめた方がいいと思う。

    P94 湯山:百恵と聖子ちゃん比較。

    P106 カツマー型アプローチの限界。

    P123 上野:産むも地獄、産まぬも地獄なんだけど、その被害者が私の目の前に現れるから、身につまされる。性格が歪んでいたり、かわいげがなくて、愛せない子どもたちも多い。でも、私が最後のところで踏み留まって、彼らの味方をしようと思うのは、「あなたがこうなったのは、あなたのせいじゃない」という気持ちがどこかにあるから。好きでこうなったんじゃない。私は親にはならなかったけど、「何があっても、私はあなたの立場に立つよ」というのが、教師としての自分の足場になってるのよ。

    P316 湯山あとがきに登場する、上野還暦パーティー時の姜 尚中イケメンエピソード。笑

  • そういう考え方もあるのか、という部分と、自分の中ではまとまっていないこの気持ちはこういうことだったのか、と目からうろこの部分があります。
    世の中はきれいごとばかりじゃないのね、とドライな気持ちがいい感じに感じられる一冊。

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著者プロフィール

上野千鶴子(うえの・ちづこ)東京大学名誉教授、WAN理事長。社会学。

「2021年 『学問の自由が危ない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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