美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか

  • 幻冬舎 (2012年11月7日発売)
4.11
  • (23)
  • (19)
  • (14)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 259
感想 : 24
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784344022805

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • f.2020/11/30
    p.2012/12/20

  • 現代美術のひと。
    2000年代初期の現代美術の様子が垣間見れた。赤瀬川原平が書いた1960年代の日本現代美術の世界が、まっすぐに面白いことをやろうとした無償の行為にあふれた現代美術の青春期だとすれば、この本で書かれた現代美術は、国家や地方共同体の予算に組み込まれ、経済活動の一環に組み込まれた老成した現代美術である。

  • もっと取っつきにくいかと思っていたが、割合ゆるゆると読めた。

  • 日本を代表する現代美術の一人、会田誠のエッセイ集。この人は健全なナショナリストと感じていたが、著者いわく「国家や経済など低俗な話」を書いてくれたので、ちゃんと判った。以下引用。
    思うに現代美術への熱量はその社会(国家、都市、地方、企業等)の精神的若々しさを測る一つのバロメーターです。韓国政府は今国家予算の多くを、自国の現代美術の発展のために投入している。日本政府が文化に予算を落とす先といえば、相変わらず歌舞伎や能や伝統工芸。将来の国家戦略の勝者はどちらか、僕には明らかなんですが。日本経済や日本製品が韓国や中国に押され気味な現状と、日本社会が現代美術に興味を示さないこととは、根っこに有る同じ理由でがっちり繋がっています。そこに決定的に欠けているのは、リスクを恐れず「次」に賭けることができる、強くて若々しい精神力です。日本はどこにも「次」が見えません。見えるのはみすぼらしいノスタルジーと、老人特有のひがみ根性ばかりです。追い上げてくる中国や韓国に嫉妬し、焦燥するだけじゃどうにもならない。
    そうなんだよね。まさにその通り。

  • 62ページ
     最近の日本国民がオリンピックで注目するカービングとかモーグルとかスノボーとか
      ◆カービング→カーリング

  • いつぞやの会田誠展に行って買ったエッセイ。なんと全ページに本人の落書き付き。
    この人の作品は独特の世界観ってありそうででも思い付きをそのまま表現した、みたいなところが好きだったけど、このエッセイ集もまさにそんな感じ。気楽に覗ける舞台裏。

  • 「カリコリせんとや生まれけむ」の続巻、エッセイ集。読みやすい文章の上、なぜか親しみがわき、一気に読めた。
    あらためて作品を見たくなった。あと、「ミュータント花子」はやっぱり大傑作だ。

  • 面白い。内容は過激だが、知的センスが光る。

  • 会田さん、展覧会にも行きましたが、最高です。
    一生ついていきたい。

    既存の価値観や一般常識をまず捨て去って、
    とにかく一度自分で考えてみようっていう態度が、
    ホントにできそうでできないことなので、本当に素晴らしいです。

    性的表現が問題視されましたが、
    アレを、単なる本人の性的嗜好と捉える方の思考力のなさと無知さの方が問題だと思う。
    (※ただ、別の部屋にするべきとは思う。子どももいる展覧会なので。)
    あの(18禁の?)部屋の作品を見て、会田さんの嗅覚の鋭さに感心しました。

    エッセイ。くだらなさと、時折見せる真剣さとのバランスが最高です。
    何書いてあったか忘れたけど、それが良いエッセイの証かも。
    また時折読み返したい。

  • 感想は他の方のレビューと同様です。この本は電子書籍になりませんね。余白の蛍光カラーの書き込みが一番面白いのですもの。

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

あいだ・まこと 1965年新潟県生まれ。1991年東京藝術大学大学院美術研究科修了。
美少女、戦争画、サラリーマンなど、社会や歴史、現代と近代以前、西洋と東洋の境界を自由に往来し、奇想天外な対比や痛烈な批評性を提示する作風で、幅広い世代から圧倒的な支持を得ている。国内外の展覧会に多数参加。

「2025年 『会田誠 はなせないことをはなす』 で使われていた紹介文から引用しています。」

会田誠の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×