本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
本 ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784344022867
感想・レビュー・書評
-
「人生百年時代」っていったって50代から何か見つけていくことは容易ではない。ここには色々な階層の人々が登場する。
生きていれば誰しもが50代に到達するわけで、すごくリアルな話だなと妙に納得した。
ある年代になったら誰でも大人として立派になっていくんだと思っていたけどそうでないことを知った。やはり自分でそれなりの人生設計を描いておかなくてはならない。準備しとかないと行けない。右往左往する羽目になる。
爽やかさや輝きのない、それにしてもリアルな話の数々であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
老いていく時間がゆったりとしたものであればいいなと。
感想と言えるほどの感想ではありませんね。 -
人間50歳を過ぎると、誰もがその後の人生についていろいろと考えるようになる。
というのは嘘で、そもそも私は50歳以降の人生など考えてもいなかった。
というのも、50歳過ぎたら楽しいことなど殆どないのじゃないか?
と思っていたからだ。
だから、50歳ぐらいまで生きられればいいやと思っていたのだ。
でも実際にその年齢に達すると、死ぬのがそう簡単ではないことに気付く。
なるべく他人に迷惑をかけない方法で自殺したいが、簡単ではない。
一番楽なのは、眠剤を飲んでそのままあの世生きというのだろうが、致死量がよく分からないので失敗するとこれまた格好悪い。
というわけで、いまだに生き長らえている。
まあ、まだ生きていて楽しいこともそれなりにあるので、慌てて死のうとも思わないが。
しかしながら、これからの人生で希望とか目標とかというのも、それほど思い浮かぶわけではないので、なんとも悩ましい。
この「55才からのハローライフ」は定年間近になり、第二の人生について考える人や、すでに新しい人生を送っている50代から60代の人間が主人公だ。
みな、それまでの人生を振り返り、反省や後悔、或いは楽しかった思い出を振り返る。
富裕層、中間層、或いはさらに底辺の生活を送っている人など様々だ。
特に心に残るというほどでもないが、村上龍の小説の上手さを味わえる中編集だ。
これからさらに進んでいく少子高齢化社会において、中高年から老年に差し掛かりつつある人々なら一度は読む価値のある作品かもしれない。
あまりに身につまされすぎて、明るい気持ちになれないところもあるけれどね。 -
キャンピングカー、ペットロス、トラベルヘルパーがよかった。あとからジーンとくるお話でした。
-
村上龍の作品はあまり読んでいない。
おそらく、通読したのは、この作品が初めてではないのか。
55歳に近くなった自分には、すんなりと入っていきやすい作品であった。 -
-
チョクさん、ご無沙汰しております。T-SlTE、およびTwitterではお世話になりました。
フォロワーの皆さん方と楽しい交流が出来ていた...チョクさん、ご無沙汰しております。T-SlTE、およびTwitterではお世話になりました。
フォロワーの皆さん方と楽しい交流が出来ていた頃を、時おりふと懐かしく思い出したりしております。
こちらに移行後、なかなか皆さん方のレビューを拝読しに伺えず申し訳ございません。
自身のブログを開設し2年2ヶ月。記事制作に試行錯誤しながら続けています。
本作は私もNHKのドラマ版にて観ました。大好きなイッセーさんと火野さんの共演、素晴らしかったです。
火野さんが失禁してしまうのをイッセーさんが優しく対応するシーン。
私の中で、映画『真夜中のカーボーイ』のホフマンとヴォイトがリンクしてきました。どのお話も心に一石を投じられた作品です。
時間を見つけては、また本棚の作品を拝読しにお訪ねしたいと思いますので今後もよろしくお願いいたします。
この場をお借りしてのご挨拶、失礼いたしました。
2015/03/18
-
-
長編かと思いきや、短編集でした(^-^;
やられたー。
飲み物と物語が紐つけられているのでしょうけど、ちょっと無理やり感を感じてしまったかな?
物語自体は非常に読みやすく、現実に起こってもおかしくないような内容で、受け入れ易かった。 -
副題には「Llfe Guidance for the 55-year-olds and all triers」とある「55歳からのハローライフ」の英訳なのだろうが、この題名はよくない。誤解を生んでいると思う。著者には「13歳のハローワーク」というベストセラーがあるので、てっきり中高年からの再就職活動の小説かと思うのである。それに似た話も一編あるのだが、テーマはそこではない。いわば「55歳からの再出発日記」なのである。となれば、「再出発日記」というブログを立ち上げていて、そういう年代になってしまっている私には、とても切実で共感出来る話ばかりになっていた。
2014年3月13日読了 -
読み易い文章、かつ世代として興味をそそられ、ついつい読まされてしまう作品。感心して読みました。
それぞれ55歳前後の人物の出てくる5つの中編は、実話を読んでいるようで、時に辛く時に重かった。
誰しも思うようにはいかない人生に失敗あり、後悔あり…。
けれど登場人物たちが、何か吹っ切れた思いになる部分に救われます。
そこはとても良かったです。
ただ、書かれている話にどれも現実味がありすぎて、おちおち読んでられないような、どうにも落ち着かない気分になりました(^ ^);
考えさせられる話ではあるけれど、すごく引き込まれた読書とは言えないのが、少し物足りなかったところです。
現実に圧迫されるような、何とも言えない読後感というのが正直なところでしょうか。読み手の年齢や立場に左右される一冊ですね。-
これは未読なのですが、
>>現実味がありすぎて、おちおち読んでられないような
に、ぴぴっ!
そうなんですよ、それがコワくて手に取れなかった...これは未読なのですが、
>>現実味がありすぎて、おちおち読んでられないような
に、ぴぴっ!
そうなんですよ、それがコワくて手に取れなかったんだ、私、と思い当りました。
こんな時代ですから50代にも何が待っているのか・・。
真っ当に働いていれば明るい生活が手に入る、という社会になってほしいものですね。2013/08/12 -
コワい感じ、私もありました。
読んでいる間、コワかったのは自分の現実を直視することでした。
ほんと、こんなご時世の憂鬱をおもいますね。
じ...コワい感じ、私もありました。
読んでいる間、コワかったのは自分の現実を直視することでした。
ほんと、こんなご時世の憂鬱をおもいますね。
じゅんさま、この夏の驚くような暑さには圧倒されますが、おっしゃるようにとろけそうですが、頑張って乗り切りましょう!
2013/08/12
-
-
50歳を過ぎた大人の人生の悲喜交交な短編集。
どの話もとても良かった。
子どものころの友人は一生物だなあ、とか、夫との関係ってこんな感じだよなぁ、など、しみじみ共感でした。
著者プロフィール
村上龍の作品





