くちづけ

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 100
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344023758

作品紹介・あらすじ

身体は大人、精神は子供のままの人たちが生活するグループホーム"ひまわり荘"。そこに、知的障がいの娘・マコを連れた元人気漫画家の愛情いっぽんが、住み込みのスタッフとしてやってきた。30歳になっても天使のように愛らしいマコ。マコを産んですぐに亡くなった最愛の妻の分まで男手ひとつで育ててきたいっぽんは、ひまわり荘の仲間と触れ合い、かつてなかった心休まる暮らしを得た。だがそんな時、いっぽんの身体に見つかった病気。マコを遺して逝くわけにはいかない。マコの将来を案じるいっぽんの、誰にも言えない苦悩の日々が始まった…。

感想・レビュー・書評

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  • 畑仕事の合い間に読み始めたら止まらなくなってしまった。結局、水遣りしながらずっと読んでて、気付いたら雨が降ってきていて、軽トラの中でそれでも読んで、笑って笑って、鼻水がとまらなくて苦しかった。ここ数年で最も心が熱くなった本。ひさしぶりに嫁さんに読んでみたらと薦めてみる。

  • 最近よくインクルーシブ教育とかインクルーシブ社会という言葉を聞くように思う。
    Inclusiveは「包括的な」とか「包み込む」という意味で簡単に言うと、障害のある子もない子も一緒のクラスで学ぶ教育、すべての人が排除されずに受けいれられる社会、のようなことのようだ。

    本書はグループホーム「ひまわり荘」でおこるヒューマンドラマである。実話がもとになっている。
    俳優でもある著者が主催する劇団で上演され、2013年には映画化もしている。

    泣ける舞台だという評判だった。
    そう聞いてはいたが、やっぱり泣いてしまった。
    単に、かわいそうとか、感情移入をして、とかいうのではない。
    やりきれなさ、あきらめ、後ろめたさ。複雑な感情でぐちゃぐちゃになっての号泣。

    知的障害者に対して偏見はないつもりだけれど、身近にいない状況では結局他人事といわれても仕方ないし、大きな問題すぎてどこからどうすればいいのか分からず呆然としてしまう。

    でも、こんなことが起こる社会はやっぱりおかしい。
    インクルーシブな社会は理想なのだろうか。

    図書館スタッフ(学園前):ノビコ

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    帝塚山大学図書館OPAC
    http://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2110027774

  • 映画でめちゃめちゃ泣いてしまったのだが、小説でもめちゃめちゃ泣かしにかかってきてたな・・・。
    わりとそのまんまで映画撮ってたんだな・・・。
    個人的にはハルカさんとうーやんのお別れのシーンでまたボロッボロに泣いてしまった・・・いや全部泣けるんですけどね・・・。

  • あたしは誰に対しても思ったことを言ってるだけさ、知的障害の人間だって同じ人間なんだから、みんなと同じように接するだけさ
    →こういうことを有言実行できる人は信頼はできるが、もうちょっと平等と公正の違いが適用されるべきだと思う。少なくとも相手を批判したり怒ったりするのは、明らかに倫理的・道徳的に間違っていたり、本当にその人のことを思っていたり、その人と何か一つの共通目標を達成するための建設的な時に限られるべきだと思う。それ以外の批判はただの悪口に過ぎない。

    小説自体としては問題を投げかけたいという思いは伝わったが、展開が都合よすぎて没入できなかった。知的障碍者の犯罪率が高いとか、でも実は冤罪が多いとか勉強になった。僕の中では知的障碍者に対しては、敬遠する自分が少なからず存在する。まだそういう人たちを受け入れるだけの器量はない。

  • 悲しいことが起こると分かっているのに読むのが辛かった。
    知的障害。
    社会生活を送る困難さ、それは本人だけでなく家族も…。
    知的障害施設の入所者を殺害する事件もあったけど、本当に現実は大変なのだろうと思う。
    そして子より親が先に亡くなった後のこと。

    できるだけたくさんの場所で、たくさんの知的障害の人が幸せに暮らせる世の中を願わずにいられない。

    何もできないけどせめて理解と寛容な心でいたい。

  • 楽しい場面も多かったけれど
    ラストの展開は・・・
    切ないな。

  • 泣けるかと言われたら、泣けない。でも本当にその選択しかなかったのか…正しいとは思えないが考えさせられるラスト。やっぱり映画より舞台向きな気がした。

  • 最後が切なすぎる。
    これが現実なのかな。

  • 知的障害者の方について考えさせられる本で考え方、見方が変わって良かった。みんな1人の人間なんだと改めて思った。面白くて切ない感動する話だった。

  • 途中から涙が止まりませんでした。
    まさか,あのような結末とは…。

    障がい者の方が直面している現実の一端に触れるには,分かりやすく書かれており,良い本です。
    多くの人に読んで頂きたいです。

    私もこれまでとは違う気持ちで,物事を見ることができるように思いました。
    ただ,あまりにも救いがないので(最後は決して暗いままではないのですが,それだけに救いのなさが一層つのります),何度も読み返したいとは思いません。

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