三途の川で落しもの

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 259
レビュー : 60
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344024144

作品紹介・あらすじ

橋から落ち、意識を失った小学生の叶人。気がつくと、そこは三途の川。江戸時代の人物と思しき2人の男とともに、三途の"渡し守"を命じられる。ミッションは、死者の未練を叶えてあげること-。

感想・レビュー・書評

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  • 橋から落ちて意識不明の小学生・叶人は、
    ふらふらと三途の川まで来てしまった。
    なぜか現世に執着を持たないように見える彼なのだが、その訳は?
    そして、江戸末期に輪廻から外れた侍・十蔵と荒くれ者の寅之助という渡し守コンビの上役(#^.^#)という立場で彼らと行動を共にすることに。

    現世に未練を残す死者たちがちゃんと彼岸に行けるように、と、
    心残りを解消させるためにこの世とあの世を行ったり着たりを繰り返す三人。
    正直、死者の心残りのエピソードにあまり深みが感じられず、その解決法もお手軽な感じはあったけれど、江戸の人間がそのままタイムスリップしたような十蔵と寅之助のてんやわんやが面白く、また二人の背負っているもの、(輪廻から外れるということはよっぽどのことらしい)それぞれの性格の違いにも惹かれるところが大きかった。
    また、小学生の叶人が上司ということで、その生意気ぶりが可笑しい。

    で、これは誰でも予想することだろうから書いちゃってもいいと思うんだけど、叶人は現世に戻るわけで、その際、橋から落ちた顛末が明かされ、また、それに絡む、うんうん、そこだよ!という気持ちのいい場面もあったりして、そこが一番好きだったかも。(#^.^#)

    十蔵の江戸言葉、カッコいいです。(#^.^#)
    映画にしても面白いかもね。

  • 橋から落ち、意識を失った小学生の叶人。気がつくと、そこは三途の川。江戸時代の人物と思しき2人の男とともに、三途の“渡し守”を命じられる。ミッションは、死者の未練を叶えてあげること―。

  • ファンタジーだけに状況を把握するのに戸惑いがありつつも面白く読了。
    終わり方がとんでもなく好きだ。

  • 仮死状態の小学生志田叶人が、三途の川の渡し場に迷い込み、閻魔さまの部下?の奪衣婆(だつえば、叶人のイメージではダツ・エ・ヴァ)、懸衣爺(けんえおう、叶人のイメージでは県営王)に出会い、三図の川の渡し守の二人、十蔵と虎之助とともに、この世への未練を抱える死者が落とした地蔵玉を回収する、という役目を仰せつかり、現世でそれを探すとともに、死者の未練を掬いあげる、という短編集。色んな未練を通して、それぞれの人生を考えさせ、最後にほろり、の要素も含めて、まぁまぁ楽しめた。

  • 奪衣婆がゴージャス美人だったり、懸衣翁がチビ、ハゲなオジサンだったり。子供が言葉から受けるイメージって面白い、と思った。
    主人公3人が3人とも悲しい過去を背負っていたけど、なんとか憂いが晴れてよかった。最後の3人でラーメンを食べるシーンがお気に入り。

  • 半死の少年が生と死の世界を行き来する設定は『カラフル』や『椿山課長の七日間』を思わせるが、登場人物のキャラがたっていて抜群におもしろい。

  • あの世に行くまでの不確定な空間での思考や行動が軽いタッチで描かれていて面白い。誰も本当の事は知らないけれど、常識程度には知っている話をここまで上手に味つけしてあり良かった。
    魂にどれだけ傷が付いたかで地獄行きが決まる、魂についた傷を癒す為に地獄はある、その時代に魂が合うかどうか、そこが問題

  • 最後に叶人の気持ちがはっきりしてホッとした。
    三途の川の渡しの手伝いを命じられたから、人の思いが感じられるようになったのか。

  • 死んだ?小学生が三途の川で渡し守の手伝いをすることになり。訳ありそうな二人と地蔵玉(未練?)を探しに現世へ。その時は大事と思うことでも、後になってみれば大したことでもないんだよね…生きてると大変なことばかりだけど、生きてるといいよね。変な感想になりましたが、内容はわりと重いことも軽く書かれていて読みやすく、ラストはえっ、となったけども嬉しく。続編はあってもなくても。☆☆☆

  • 半死の状態で三途の川にたどり着いた小学生・叶人と
    三途の川で渡し舟を操る江戸の侍コンビが
    彼岸に渡る死者の未練を探る。

    若干説教臭い気もしたが
    中学生あたりの課題図書にお薦めしたい良作。
    映像を眺めているような気分で読めた。

    【図書館・初読・4/11読了】

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著者プロフィール

1964年、北海道中川郡池田町に生まれる。北海道帯広三条高等学校を経て、東京英語専門学校を卒業。 2005年、『金春屋ゴメス』が第17回日本ファンタジーノベル大賞 大賞を受賞しデビュー。2012年、『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞。2015年、『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞。

「2018年 『秋葉原先留交番ゆうれい付き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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