伊藤くん A to E

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1682
レビュー : 284
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344024588

感想・レビュー・書評

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  • 映画化、岡田将生出演とのことで
    手に取る。

    伊藤くんを演じるのかな?
    ひとまずそのイメージで読みました。
    似合うな。

    伊藤くん、酷い性格やなー
    身勝手さに女の子たちが翻弄(?)されて
    人間関係がぶち壊れていく。
    今後の展開、というか
    その女の子たちのその後の行動によっては
    きちんとお互い向き合った関係を築き直せるような余韻もありました。

    最後の章で伊藤くんの考え方?に触れて
    少し納得した。
    そんな生き方は私にはできないけど。

    伊藤くんに腹立ちながら
    女の子たちの人間関係にハラハラしながら
    読み進められました。
    面白かったです。

    個人的にはクズケン推ししたいです(笑)

  • 伊藤くんのクズっぷりを楽しむお話かと思ったら、意外と重い話に展開していって面白かった。
    伊藤くんサイドの話も読んでみたい。Dで小綺麗なスーツ着て新宿で何やってたんだろ。
    伊藤くんは、女に生まれたら良かったんじゃないだろうか。
    お金持ちの美人はお嬢様なら、そこまで社会と戦う必要無いだろうし、異性からも傷つけられることなく、一生ちやほやされて生きて行くことも容易いかもしれない。お金持ちのイケメンより。
    クズケンがいい奴だから、この先報われてほしいな。
    実写化も楽しみ。

  • 自尊心を守ることに命をかけるの伊藤くんと、伊藤くんに関係する5人の女性。伊藤くんのような男にどうして惚れてしまうのだろうと思う。しかし、本人しか分からない内面の描写がうまい。
    佐藤優氏が「人間の自己愛とか、罪の構造を、非常によく表わしている」と紹介している。傷つくのが絶対に嫌だから、自分は土俵に上がらない。勝負しない。悪いのは全部、周囲だと思う。そして周囲に対して攻撃的になっている。
    この小説は、現代における自己愛の実相をクリアに描き出している。

  • 伊藤くん気持ち悪い(笑)

  • 伊藤くん。。。
    身近にいたらかなりイヤだと思うけど、こうして遠巻きに眺めてる分には面白くて、愛着が沸いてきたかのようでした。(笑)

  • 『伊藤くんA to E』 柚木麻子 

    伊藤くんを巡るAからEの、5人の女達の話。最初は面白く読んでいたけれど、読み終わってとても疲れました。

    伊藤くんと言う脳内宇宙人男と、そんな彼にどうしようも無く振り回される女達。何でこんなに…と思うほど、伊藤くん、自意識過剰で自己中で、永遠のモラトリアム。何も生み出さない、何も自分から動かない、相手の気持ちや状況を慮らない。それはひたすら「自分が傷つきたくない」から。例え人を傷つける側に立っても、自分は見下されたり、傷つけられるのはいや。そして、そんな自分を悩んだ末に受け入れ、自分から何も発信しない覚悟を決めた彼の揺るぎ無さ。美しい木偶人形の様な彼に魅せられ、又は嫌悪し、憧れ、見下して恐怖した女達は、伊藤くんと関わり、離れて行く事によって新しい自分を見出したり、停滞していた場所から動き出そうとする。

    伊藤くんは、未熟な女達の欲望を映す鏡だつたのか?伊藤くんとは正反対のクズケンが唯一この中で好感が持てる人物だった。

  • シナリオライターをめざし塾講師のアルバイトをする
    27歳の伊藤くん。
    ブランド物の服をサラッと着こなすイケメンである。
    が、中身はというと、プライドが高い超甘ったれ。自意識過剰で、自己中心。
    そんなダメ男に振り回される、5人の女性たちの物語。

    伊藤くんのクズっぷりが面白すぎて、
    あっという間に読み終えてしまいました。
    生まれながらのクズが中二病をこじらせた感じ?
    強烈でした。
    何回本を閉じて「ないわー!」って言ったか。笑

    AからEにかけて
    どんどん伊藤くんの黒さが濃くなっていくわ、
    女の子たちも痛々しくなるわ、で、
    最終的にはポップな装丁とかけ離れた後味の悪さを提供してくれます。

    A,Bはそれなりにほっこりできて、好きです。
    女の子も前向きで魅力的。
    C,Dは伊藤くんも駄目だけど、女の子たちもだめだ。
    そんなに簡単に自分を安売りしてはいけません。
    Eはもう、笑うしかないよねー。
    伊藤くんをつくったのはお前か!

    クズケンが好きですね。彼がいい男に見えてくる。相対評価の不思議。笑

    他の柚木作品も必ず読みます。

  • 伊藤くんは20代後半のフリーター、仕事は続かないし、言う事ばかり大きくて実際の行動はついていかない。しかし!伊藤くんは見た目がいいのだ!センスもいいのだ!自分に恋しているプライドの高い男、それが伊藤くん。そんな伊藤くんに夢中になる美女がいたり、伊藤くんに追いかけられて逃げ回る女の子もいたり、伊藤くんの「恋愛」事情は忙しい。伊藤くんに関わる5人の女性と、「痛い男」伊藤くんの話。「何だ!この男は!」と思いながら読み始めたが、意外にも楽しめてしまった。

  • 伊藤君という男を、五人のそれぞれ性格の異なる女性の視点から見て描いた連作短編集。
    見た目だけなら完璧だけど、中身は鳥肌が立つほど痛い伊藤君。
    なんでこんな男を好きになるの?とイライラしながらも、最後まで読んでしまったのはおもしろいからです。
    伊藤君はすごく不愉快なのに、話自体に魅力がある。そして、登場する女性に、「目を覚ませ」と言いたくなる。
    この中で、一番いい人はクズケン。軽い性格を装ってるけど、気が利いて優しくて思いやりのある人。この人の登場が唯一の救いのように感じてしまいました。

  • 引っ叩たきたくなる様な伊藤君に惹かれる5人の女性。
    伊藤君のどこがいいの?とイライラする。
    そんなイライラ感が面白い。
    5人の女性もなんら伊藤君と変わらないのかもしれない。
    助走しかしない伊藤君が最後は爆発し、バスタブに自分の人生の再出発をみた最後の話しがあって、なんとなく心の中でストンと落ちて納得した。

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著者プロフィール

柚木麻子(ゆづき あさこ)
1981年、東京都生まれの小説家。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞し、2010念二同作を含む初の単行本『終点のあの子』を刊行。2014年に『本屋さんのダイアナ』で第3回静岡書店大賞小説部門受賞。2015年『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞受賞、直木賞候補に。2017年『BUTTER』で直木賞候補。2019年、『マジカルグランマ』が第161回直木賞候補となる。

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