- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344025103
感想・レビュー・書評
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アズミ・ハルコは行方不明 - bookworm's digest
http://tacbook.hatenablog.com/entry/2014/11/25/072142詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
14/11/19
山内マリコさんの本はこれで二冊目。前作『ここは退屈迎えに来て』もそうだったけど、山内さんはほんとタイトル、見出しの付け方のセンスが異常にすてき。
第1部 街はぼくらのもの
第2部 世間知らずな女の子
第3部 さびしいと何しでかすかわかんない
そして独特な言い回しもすごくすき。
P87
鋭いところを突いてくる。恐るべき女の第六感。
P93
ユキオがいなくなった世界で、学と愛菜は精神的迷子だ。
P135
いつまでも思春期恋愛を引きずるのは心地いい。自分の青春が、まだ終わっていないような気になるから。恋愛だけじゃなくて、自分の可能性が丸々残されているような気にすらなれるから。 -
自分と似た人間と付かず離れずの関係を持ちたい男性。近くにいる人に寂しさを委ね理解して欲しい女性。同じように地方都市で生きていくことへの鬱屈と孤独感を感じていても、男女は違う関係性を求める。男性はやられたらやりかえす。女性にとって優雅な生活が最高の復讐。女はいくつになっても本質は変わらない。でも幸せを掴むためには結局は強くならざるを得ないもの。行方不明になっても誰にも見つけられやしない。探すことができるのは最終的に自分自身だけなんだと思う。
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半分の所で一時中断してしまったけれど、一気に読んだ方がいい本かも。
前作は「地方都市の若者への讃歌」みたいな印象があったけれど、今回は真逆に感じてしまった。解釈読み違いかな?ちょっと残念。
2014/8/7読了 -
ポップなガールズ小説という売り込みらしいけれど、確かにエンディングはそんなふうにしめてあるけれど、でもグラフィティアートにはまる二人の男の子たちの話は、なかなかリアルだった。うちの学生さんたちに置き換えても、そういう気分はなんとなくわかる。まあでも言われてみれば、この二人についてだって、あいだに挟まったもう一人の女の子からの視点から見ているようには見える。「すぐヤラせてくれるから」発言へのこだわりも女子ならではだろう。なんとも不思議な少女ギャングの部分が、「ポップ」ということなら、それはこの物語を個性的な長編としてまとめあげるための、ちょっとしたしかけにすぎないようにも見える。でも高橋源一郎や村上春樹の初期の小説のそうした「しかけ」が、意外にその作家の本質だったことを思い出せば、これはたんなる「しかけ」ではないのかもしれない。どうなんだろう。とりあえずこの作品においてその「しかけ」は成功しているし、おかげでどこにでもあるような「地方都市ロスジェネの鬱屈した日常」だけではなくなっている。前作は未読だが、読んでみたい。
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デビュー作「ここは退屈~」がとてもよくって、ガールズ小説だけどこの作家さん応援しちゃおう!と思っていたので、この2作目も読んでみました。
こちらも前作と同じで、地方都市に生きる若者たちを描いた作品です。
地方の閉塞感や、濃密なようで実は希薄な人間関係を描いたりと、「今どき感」がより濃厚で、現代、という時代を感じました。
が、キャラの魅力が弱かったからかなあ、前作の方が数倍良かった。残念。 -
地方都市に住む若者の話。
初めの方が特におもしろく
中盤でえってなる展開だけど
最後には爽快感残る瞬間が。
立ち上がれ 女の子 -
前作同様、いまの空気を閉じ込めた一冊。
20年後くらいに読み返したら、「懐かしい!」になるのか
あまり変化がないのか、ちょっと楽しみ。 -
地方都市の閉塞感という感覚が前作から受け継がれています。どこに行っても知人ばかりといった閉塞感自体は、前作の方が強く印象に残りました。画一的な地方都市の風景を背景に、そこで暮らす二十代の人たちの出会いや生活を、ちょっとした事件やイベントを交えて描いています。登場する人物の薄さや軽さのおかげで、軽快に読んでいけますが、何か物足りない印象も残ります。実体験ベースと思われる「あるある…」的な描写は健在で、この作者の大きな特徴になっています。
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寂れた地方都市で同級生の男女3人がグラフィティアートをはじめる話。街中に見られるあのスプレーの落書きです。退屈な地方都市、どうしようもない自分に落ち込み、若さをもてあまし、友達ごっこに興ずる登場人物たちのイライラが伝わって来ました。流行のキーワードが散りばめられた文体はユーモアもあって意外と鼻につかなかったです。次回作もぜひ読んでみたいです。
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初 山内マリコでした。
軽いタッチで、いまどきのキーワードが散りばめられた文章。午後のひと時で読み終えました。
自由奔放な若者たち、楽しそうに見えて、怠惰に見えて、みんないろいろあるんだよ的なカンジ?!
気楽に読める1冊です。 -
何年か後には古くなってそうなキーワード。台詞が悪口や吐き捨てが多い。読んでる間しんどい。魅力的な人がいない。
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タイトルセンス抜群、期待度高く読み始めるとなんじゃこりゃ、って感じで。とにかくガッカリ。映画知識に頼りすぎ。ここは退屈迎えに来てはなかなかよかったのに、筆力上がってないどころか長編不向きなの露呈しちゃった感が残念。
一人称小説なはずなのに1章のなかでくるくる視点が変わるからとにかく読みづらい。伝えようとしてることがぶれ過ぎ。相変わらずの地方都市でなんにもなれず埋れている若者たちを描いているのだけど、中身があっちいったりこっちいったりで不安定。悪い意味で。
優雅な生活が最高の復讐、いいね。
イグジットスルーザキフトショップに興味を持ちました、それだけ。すっかすか。文字も中身も全部中途半端 -
第3部のタイトル「さびしいと何しでかすかわかんな」が全てを集約している様に思う。そろそろ大人になりかけ、学生時代の仲良しこよしはもう終わり。だけど大人になりきれず、誰かと一緒じゃないと世界で自分だけが独りぼっちの様に思えて虚無感に苛まれる。漠然とした将来への不安と現実の寂しさに耐えられない。そんな第2の思春期がしみじみと伝わってくる。デビュー作の「ここは退屈~」と同様、地方都市が舞台。相変わらず実際にある商標名などを使ってのダサさの表現は現実味があり"なんかわかるぅ"と思わず苦笑い。少女ギャング団がなんなのか、とかアズミ・ハルコは誰なのかとか、あまり深読みはしないで読み進めた方がいい。あとからジワジワくる本。現在女性誌"CREA"で連載されている小説の単行本化が今から待ち遠しい。大好きな作家さんのひとり。
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山内さんの作品は初めて読みました。
地方都市に住む若者たちの怠惰で退屈な感じと
何かを成し遂げたいという自己顕示欲。
愛菜とユキオと学という繋がりの薄かった同級生3人が
同窓会とFacebookをきっかけにつながる。
LINEとかも出てくるしとにかくリアルで現在進行形な感じがします。
そして行方不明になっているアズミハルコのグラフィックアートを市内の各所にしていくようになる。
リアルにあるものを織り混ぜながらも
ちょっとファンタジーのような部分もある。
女子高生の少女ギャング団のくだりとか、ラストにかけても
かなり不思議で、現実なのか空想なのか曖昧。
愛菜とアズミハルコの意外なつながりもびっくり。
それから
第3部の愛菜のモノローグがとてもよかったです◎
独特の世界観だけど、引き込まれて読めました。 -
20140315読了
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刺激の強い単語がゴロゴロ出て来て、電車で読んでて周りに見られてないかちょっとドキドキしたが、面白くてそのまま読み続けてしまった。
男に恨みのある女は是非読むべし。 -
個人的には前作の方が好みだがテイストは似ている気がする。第1部が1番好きだった。共感できる部分が多い。第2部以降はちょっとダラダラしてる感が否めない。