明日の子供たち

著者 :
  • 幻冬舎
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レビュー : 651
  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026148

感想・レビュー・書評

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  • 児童養護施設で生活するこどもたちと、働いている指導さんの話。少しだけ現実を知っている身としては、描かれる大人もこどもも美しすぎるのでは?と思うことがある。小説としては面白く読める。
    2015/11/17

  • 児童養護施設の概念を根底から覆すような
    かなりコアな物語だった。
    あたし的には目から鱗の連続。

    可哀想の一括りで憐れみや同情というのは上から目線だったのかも。
    そこで暮らしている子供たちや先生方が真摯に向き合っている姿や成長を本をとおしてだけど一緒に見守っていけたことがとても良かった。

    有川さんがこういった切り口もっていたのも。さすが。
    自衛隊を良い場面でスポット的に盛り込んでくるのもなかなか。

  • 起承転結のお手本のような本でした。

    起、新人の施設員が、同情、かわいそうと思いその道に進む。

    承、先輩の現在を象った過去の話など。

    転、児童養護施設以外に支えとなる施設の存在と存続が危ぶまれていること。

    結、シンポジウムにて、世間に児童養護施設にいることが、不幸、可哀想に直結しないこと、参政権がないことで、蔑ろにされやすいこと。
    新たな大人になっていくため、支援が欠かせないことなど。

    自分自身児童養護施設に関心がなかったので、それこそ手紙を送った方が有名な著者に書いてもらうことで広く認知される対象でした。

    本を読むと良い(正解は決まってないが)ことは実体験からもわかるのでどんどん薦めていきたい。

  • 有川さんの本は読み終わった後にその地域や職業が身近に感じることが多くて、今回の児童福祉施設も前よりは少し近くに感じた。
    小学校の校区には施設があった気がするし、その子達が比較的浮いていた記憶もある。身なりや雰囲気を感じとる子供にとって、差別する気はなくても異質とは捉えられてた空気があった。

  • 児童虐待数が過去最高という記事を読んだ日に読了。記事詳細を読んでいないけれど、これは無能な親が増えたからなのか通報する人が増えたからなのか。前者なら早急に対処すべきだし、後者ならどんどん子供を救ってあげてほしい。
    子供へ投資することは明日へそして未来への投資。明日の大人を育てていくことなのだから!
    今好きなCMに「この子供達が世界を変えるかも」みたいなのがある。可能性があるって素晴らしいのだ。若いということは本当に素晴らしいのだ、と見る度に毎回思う。寧ろ泣きそうになる。自分がダメすぎて。カナちゃんのスピーチを読んでより強く思った。

  • 2015年10月4日
    久々の有村浩
    テーマが暗くて重くてちょっと嫌だったけど、読み進めるにしたがい、施設の中の人が自分とかわらない同じだと思えるようになった。
    経済的に大変なこと、リラックスする場所を望む切実さ。それを打破する痛快さ。
    すごい‼️
    もしかしたら、かなの手紙は有村浩にあてられたものなのかと思わせる展開。
    涙が出ました。
    施設に暮らすM君、かわいそうと思うのは違うのかなと微妙だ。

  • 子どものことを書いた本は、必ず、子どもに困難が訪れるので
    実は、ちょっと避けていたのだけれど、
    せっかく長く待って、図書館から届いたので
    手にとってみた。

    有川さんの話の中には【いい大人】が必ず登場するけれど
    今回は、それぞれの立場できちんと子供たちのことを考える
    【いい大人】がいっぱいだった。
    ちょっと【いい大人】だらけだったような気もするけれど、
    親がダメダメだから、それでバランスとれてるのかな。

    児童養護施設について書いてほしいという
    高校生の願いを叶えた有川さんが一番いい人か・・・・

    有川さんは広報の才能がとってもあると思うから
    手紙をかいた高校生は見る目があるねぇ。

    子ども達は大切に社会で育てないとね。
    彼らはみんな「明日の大人たち」

  • 児童福祉施設の物語。

    得意な自衛隊物から始まって、最近の有川作品のメインジャンルは施設(仕事)紹介もののような気がします。
    固有名詞を下手な洒落でかわしていたり、状況や恋愛のうまく行き過ぎ的なハッピーエンドは鼻につくが、さすがに直球勝負の熱い作品に仕上がっていて、涙する部分など感動するところはよかったです。
    素直に読めば、大変良い情報を得られる小説ですね。
    とにかく、児童福祉施設に偏見を持っていると思う人は一読してほしいですね。
    一番の目からうろこは、施設を出てからの当事者のことでした。
    飼っていた動物が野生に放たれるがごとく、過酷な社会が待っているのですね。
    紹介してほしい施設(仕事)関係者からどんどん連絡が入りそうですね。

  • かわいそうだと言われるのが一番嫌いっていうのがとても刺さった。いたいけ。

  • 児童養護施設が舞台のお話。あっという間に読み終えた。当事者の視点と、施設の先生の視点と。それぞれの立場からの多様な意見。かわいそうと思われたくない。住む世界に違いがあるのではなく知らなかっただけ。事情のある子どもへの接し方、進路指導での衝突など、ぐいぐい引き込まれる。どのエピソードも良いんだが、アッコとの再会は本当に良かった。猪俣先生がとてもいい。重たいテーマなのに、かみ砕かれて消化のいいものになっている。また本の持つ力、可能性というものを感じた。

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著者プロフィール

有川 浩(ありかわ ひろ)
1972年高知県生まれ。PN由来として、「有川」は書店に本が並んだ時に「あ」から始まる名前として、著者五十音順で棚の最初のほうにくるから。「浩」は本名から。
2003年『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞。2006年『図書館戦争』で「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を獲得し、さらに2008年には同シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。映画化もされた代表作となる。
『植物図鑑』で第1回ブクログ大賞小説部門大賞、『キケン』で第2回ブクログ大賞小説部門大賞を2年連続で受賞。2011年には『県庁おもてなし課』で「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2011」で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門大賞を3年連続で受賞。2012年『空飛ぶ広報室』が「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2012」で小説部門第1位。
その他、ドラマ化作『フリーター、家を買う。』、映画化された『阪急電車』『県庁おもてなし課』『植物図鑑』などが代表作。

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