さみしくなったら名前を呼んで

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 619
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026339

作品紹介・あらすじ

いつになれば、私は完成するんだろう。

踊る十四歳、孤高のギャル、謎めいた夫妻、故郷を置いてきた女……
律儀に生きる孤独な人々の美しさをすくうショートストーリーズ

<書き下ろし3編を含む、11編を収録した短編小説集>

感想・レビュー・書評

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  • 周りへの違和感と憧れがないまぜとなった毒舌。最初の数ページを読んで、今自分が読みたいのはまさにこんな文章だ、と嬉しくなった。一文一文が読んでて気持ちいい。

  • あの頃とアタシとあの子がいた。

  • 山内マリコの書く少女、女が好きだ。どこかの街角にいそうな日常が切り取られた感じ。あの時は若かったな、と簡単に片付けられないような、どこかノスタルジーを感じる。なんだかとてもリアル。20~30代くらいの女性がコアターゲットなんだろうと思う。

  • 装丁がすごく好きな一冊。良い意味で装丁の可愛らしさと中身の作品が反比例をしている。11個のショートストーリーそれぞれが個性的で尚且つ、飽きがこない。毛色の違う作品が揃っているのだが、どの作品も山内マリコらしさが溢れ出していて非常に良い。山内マリコ作品特有の強い女子または女性に心がスカッとする。

  • 女のラベル貼りがいっぱいで、分かるけど、なんか疲れる。

  • 山内さん前作の「ここは退屈迎えに来て」より好きだった。
    文章から絵が想像できるような、逆に絵から物語が語られているような、不思議な本だった。
    なんとも言えない懐かしさとか、空虚感とか、切なさの表現の仕方にとても共感しました。

  • 「さみしくなったら名前を呼んで」
    というタイトルに猛烈に惹かれて購入した1冊。
    いくつになっても女子の不安定さっておもしろいなぁ。女子にしかきっとわからないけど、女子なら誰でも思い当たる。
    そんな11種類の不安定さがつまっている。
    装丁もすてき。

  • 地方都市に住む若い女性のぐるぐると行き場のないうっぷんを描かせたら右に出る者はいないだろう、山内マリコ。
    11の短編のそこかしこに、若かりし頃の私や友だちがいる。
    ナニモノかになりたくて、いつかきっとナニモノかになれると思っていて、だけど、ナニモノにもなれないかも知れないと諦めたりもしていて。
    常に不機嫌で、傲慢で、孤高で、それでいて不安いっぱいで。そんなあの日に欲しかったのは、やっぱり私の名前を呼んでくれる誰かだったのだろうな。
    山内マリコの短編には寂しがり屋なのに素直になれないたくさんのハリネズミたちがいる。

  • 【あらすじ】
    さみしいとか悲しいとか切ないとか、そんなのを感じる心のひだが、全部なくなればいいのに――。ブスと呼ばれ続けた女、年上男に翻弄される女子高生、未来を夢見て踊り続ける14歳、田舎に帰省して親友と再会した女。「何者でもない」ことに懊悩しながらも「何者にもなれる」と思って、ひたむきにあがき続ける女性を描いた、胸が締め付けられる短編集。

    【個人的な感想】
    「何者でもない」ことに懊悩しながらも「何者にもなれる」と思って、ひたむきにあがき続ける女性たちの姿に胸が締め付けられる。
    これまでに経験したことがあることもないことも、なぜか主人公の気持ちに感情移入して懐かしかった。

  • 「ケイコは都会の女」
    「Mr. and Mrs.Aoki, R.I.P.」
    「孤高のギャル 小松さん」が好き。

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著者プロフィール

山内マリコ(やまうち・まりこ):1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。2008年「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞し、12年『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。主な著書に、『アズミ・ハルコは行方不明』『あのこは貴族』『選んだ孤独はよい孤独』『一心同体だった』『すべてのことはメッセージ小説ユーミン』などがある。『買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて』『山内マリコの美術館はひとりで行く派展』『The Young Women’s Handbook~女の子、どう生きる?~』など、エッセイも多く執筆。

「2024年 『結婚とわたし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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