殉愛

著者 : 百田尚樹
  • 幻冬舎 (2014年11月7日発売)
3.22
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  • レビュー :100
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026582

作品紹介・あらすじ

誰も知らなかった、やしきたかじん最後の741日。

2014年1月3日、ひとりの歌手が食道がんで亡くなった。
「関西の視聴率王」やしきたかじん。
ベールに包まれた2年間の闘病生活には、
その看病に人生のすべてを捧げた、かけがえのない女性がいた。
夜ごとに訪れる幻覚と、死の淵を彷徨った合併症の苦しみ。
奇跡の番組復帰の喜びと、直後に知らされた再発の絶望。
そして、今わの際で振り絞るように発した、最後の言葉とは――。
この物語は、愛を知らなかった男が、本当の愛を知る物語である。
『永遠の0』『海賊とよばれた男』の百田尚樹が、
故人の遺志を継いで記す、かつてない純愛ノンフィクション。

殉愛の感想・レビュー・書評

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  • ネットなどで炎上を繰り返し、未だに燻り続けている問題作。炎上すれば、するほど手を出し難くなり、躊躇していたが、先日、古本屋の百円コーナーに並んでいたので読んでみた。

    なるほど、これはいけない。本当にいけない。嘘か真か知らないが、故人をなじるような週刊誌やテレビのワイドショー的なゴシップ・ノンフィクションなぞ誰が読みたいと思うか。

    プロローグの著者の言い訳と自慢話を読んだ瞬間に辟易すると共に非常に胡散臭さを感じた。

  • 百田尚樹の殉愛読了。ひとがどのように死んでいくのか。それを周りがどうやってささえていくのか。その二点については大変よく書けている。最後まで一気に読めたのは彼の文章の匠さゆえなんだろう。
    だけどわざわざお金を出して買いたいかといえば、全然そんなことは思わなかった。時間をかけずに作ったのだろう。いろいろとあらがめだった。ひとつひとつの表現が薄っぺらい。やしきたかじんがどんな人なのか抉れてない。なぜ、恋に落ちたのかの描写は単にメールをコピペしたかのような描写で全然説得力がなく、たかじんの身勝手さしか感じなかった。イタリアでの生活を投げ打つだけの価値のある愛だとは全然感じられず。それに何より、娘やマネージャーについての描写が一方的。それに百田が書く必然性がない。娘やマネージャーの社会的地位の失墜のために、売れっ子の百田尚樹が担ぎ出され、百田がそれに乗っかったとすれば、しっくりくるのだけど。
    僕の仮説の真偽はどうあれ、妻や娘、前妻やマネージャーらに骨肉の争いをさせる原因を作ったのは生前のたかじんの身勝手な行動のせいではないか。そこに百田尚樹が加わって、騒動を大きくしている。外野としては、本そのものより騒動そのものが興味深い。

  • 読了する寸前、これは「永遠の0」だな、と思いました。
    いうまでもなく、「永遠の0」は、本書「殉愛」の著者・百田尚樹さんの代表的な著作です。
    特攻隊として死にゆく者だからこそ発することの出来る可憐で儚い一瞬の美をとらえ、ベストセラー小説となりました。
    安穏と暮らす平成の世の私たちからすれば、国を守るために死ぬという当時の特攻隊青年の心情を理解するのは難しい。
    ただ、著者はそれを鮮やかに描き出して見せました。
    私は「永遠の0」を感動とともに読み終え、だから戦争には反対だという、恐らく著者が望まない結論を導きましたが、それは本書「殉愛」とは関係ないのでこれ以上触れません。
    「殉愛」は、大阪が生んだスーパースター、やしきたかじんが最後に愛した女性、さくらさんの視点で描いた純愛ノンフィクションです。
    フェイスブックを通して、やしきたかじんと出会ったさくらさんは当時、30歳。
    それから、やしきたかじんから熱烈に口説かれ、結局付き合うことになります。
    ところが、その直後にやしきたかじんに食道がんが見つかり、2年間の闘病後、今年1月に死去したのは周知のとおりです。
    本書に描かれた闘病の過程は壮絶そのもので、読んでいて時に目を背けたくなりました。
    それ以上に目を瞠ったのは、さくらさんの献身的な看病で、ほとんど「狂気」に近いとさえ思えるほどのものでした。
    これはエピローグで著者も言及していますが、美貌を持つ30歳の女性が普通に恋愛、結婚していれば、人並みの幸せを手にすることは十分にできたでしょう。
    ただ、さくらさんが2年間(たった2年間!)でやしきたかじんとの間に育んだ愛は、私たち常人には想像も及ばない崇高なものだったはずです。
    さくらさんは最後に、とても大切なことを著者に語っています。
    その言葉を読んで、私は「永遠の0」のような「可憐で儚い一瞬の美」のバリエーションを見た気がしました。
    ただ、やっぱり考えてしまうんです。
    やしきたかじんも、さくらさんも世に言う「セレブ」なんですよね。
    彼らのようにお金があれば受けられる医療を、泣く泣くあきらめてしまう人はゴマンといます。
    たとえば、ガン治療に効果的な「アルファ・ベータT細胞療法」は保険が利かないため高額になるらしいですが、やしきたかじんは受けることができるわけです。
    こういう読み方は、厳に慎むべきと分かっていても、どうしても頭から追い払うことが出来ないんですよね。
    2人の崇高な「殉愛」の影で、「愛」という言葉すらも思い浮かばないまま絶望している市井の人たちの姿がチラチラと思い浮かぶわけです。
    もちろん、そこはさすがにベストセラー作家の著者は百も承知なのでしょう、書き手の感情はほとんど完璧に抑制されていますし(ただし407ページで例外的に露わになります)、感動的な場面ほど淡々と冷静に筆を進めているあたりは「さすがだなぁ」と感嘆する以外ないわけですが、すみません、最後まで100%感情移入することはできませんでした(ただ、3回泣きました)。
    虚心坦懐に読めば間違いなく感動作ですし、そういう意味では読み手の姿勢をも試している生半ではない作品といえましょう。
    遺産相続で我利我利亡者のような欲望を見せる親族とか、嫉妬心に駆られて執拗な嫌がらせをする取り巻きとか、できれば生涯関わりたくない反面教師にすべき人たちの姿が露骨に描かれていて、そこは著者も容赦ないから結構興奮しました。
    住んでいる世界が違い過ぎるのでよく分かりませんが、さくらさんに分があると思います。

  • 2014.11.10読了。面白く、一気に読んでしまった。でも、これって、果たしてやしきたかじんの遺志に沿う作品なのかどうかは疑問に思った。彼は、最期まで死を怖れず破天荒に生きたやしきたかじん…を演じたかっただろうなと思うので。さくらさんは、あることないこと書かれでも悔しかっただろうし、百田さんも義憤を感じられ、さくらさんのために書かれた作品だなあと思う。マネージャーやしきたかじん実子の名前はイニシャルにしてあるけれど、関係者が見れば明らかに誰かは分かるわけで、名誉毀損になるんじゃないの?と思う記述が多数あった。海賊と呼ばれた男でも感じたけれど、百田さんは自分の主人公が作った主人公への思い入れが強すぎてフェアな書き方ができない人だなあと改めて思った。後半はさくらさんはほぼ神格化されていた。でも、週刊誌ってホント、でたらめばかり書くなあっていうことはよくわかり、非常に興味深かった。あと、食道ガンの闘病記としても非常に考えさせられた。死ぬって大変なことと改めて思い知らされた。

  • はからずも、一夜にして読んでしまいました。夜9時に読み始め、夜中2時過ぎまで脳を刺激する内容。事実は小説より奇なり。こんなことってあるんだ。。

  • 多々雑音ありますが・・・壮絶。
    やしきたかじんという人をよく知らないのだけど・・・滅茶苦茶だなぁw
    でも、多くの人に愛されていたようなので、さくらさんが惹かれてしまったのもわからなくはないかも。
    それにしても、交際期間が長かったわけでもないのに、癌とわかってから結婚するなんて凄過ぎ。
    そしてお金目当てでも、この本に書かれているようなの献身的な看護は無理!!おまけに手はボロボロ、片耳の聴覚まで失っている。生半可な愛ではない。
    たかじんさんが最期まで幸せだったのだから、それでいいんじゃないかなぁ。。。
    恋愛って、ホント他人にはわからないものだもの。
    こんなに愛したり、愛されたりすることのできる人に逢えたら、時間なんて関係ないよね。

  • 2015.1.31
    賛否両論あるが、こんなにも急激に惹かれ合って、日々を付き添っていられるだろうか。
    お金目当てとか、そういったことを言われているようだが、その記事を目にする前にこの本を読み終わったので、さくらさんの献身的な部分に胸を打たれてしまった。
    自分の時間を投げ出して、相手に尽くしてあげたいと思うほど、私は愛せているのだろうか…考えさせられた。

  • やしきたかじんの本。
    そうとは知らず読んだので、ちょっとびっくり。
    若い奥さんと結婚したと聞いてたけど、こんな泥臭い話だったんだ。
    この手の話は、誰にインタビューするかで180度変わって来るけど、まぁ納得できる話だった。

  • 名誉のためにまず申告します。さくら百田擁護者でも、騙されて買ったわけでもありません。正規に買ってません。事実との検証のために、ヤフオクで落としました。第一章の四行目から嘘(イタリア人女性と食事→正しくはイタリア人男性、つか旦那wと食事)で、脱力して読む気力なくしてしまってます。

  • たかじんの闘病記録でもあるが、どちらかというと、さくら夫人の健闘記。Kと書かれている人物の言い分もあると思うが、こんな人の存在を許していたたかじんの人間性も理解不能。あまりにも一方的な内容で、本当だろうか?と疑ってしまうぐらい!百田さんにしては、感動の伴わない本だった。

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