少年と老婆

著者 : 岡田伸一

• 幻冬舎 (2015年3月18日発売)

作品紹介・あらすじ

学校に通うのをやめた「少年」は、近くに住む「老婆」に勉強を教わる。「老婆」は、不思議な話をして聞かせた。それは、「この世でもっとも美しい女性」が旅した5つの国と、神秘の力を持つ6人の王様の話。"やまない雨の国""明日から戦争の国""選択する恋愛の国""夢見る黄金の国""紅い地球の国"。「美しい女性」は、新婚旅行直前に失踪した「夫」を探していた。そして、ある国の愛を知らない「愚かな姫」との出会いが、彼女を過酷な運命へ突き落とす。『奴隷区』の著者による、この上なく残酷で純粋な、愛を求める冒険物語。

感想・レビュー・書評

[とわさんの感想 · 2016年12月27日]

現代社会に生きる大人の為の童話。ファンタジー。語り部調で進むため、リアリティーはありませんが、精神的な内面は抉るようにリアルに迫ってきます。子供の時に読むのと、大人になってから読むのでは受け取り方が全く違うでしょう。登場人物が多彩で、常に感情移入して読んでいました。タイトルからでは全く想像出来ない厚みのあるストーリーです。読後感もスッキリ。誰か人に勧めたくなるような本です。手に取ったのは偶然ですが、この本に出会えて良かった。

著者プロフィール

昭和59年生まれ。東京都出身。E★エブリスタにて活動する小説家。

「2019年 『東京23／奴隷区』 で使われていた紹介文から引用しています。」