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本 ・本 (396ページ) / ISBN・EAN: 9784344027787
感想・レビュー・書評
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恋愛工学に基づき、女性心理を意のままに。
永沢さんが、パッとしない弁理士のワタナベ君にナンパ術を指導する。登場人物には多くの女性がいるが、その中に、レイコさんとか、直子とか・・・あれ、これはもしかして、村上春樹の『ノルウェイの森』のオマージュ?と。そういえば、あの小説も永沢さんがワタナベと自暴自棄?だったか、ナンパしているシーンがあった。で、他の方のレビューを検索してみると、やはりそういう読み方をしている人も多かった。なんだ第一発見者じゃないのかと落胆しながら、それはそれで。
もう少し深読みして、いや、こじつけて考えてみると、結局、村上春樹の小説によくある男性目線の都合の良い女性像、というのをこの小説でも好き勝手に表現しているのだ。もしかすると、オマージュというよりもアイロニーかもしれない。そんな話はあり得ないと思いながら読むべきだし、読んで欲しいと思う。
モテない男子必読!ではなく、この本を真に受けると危険!という、コメントをしておきたい。人間関係は相手の心理を読むことで成立しており、こうすれば口説き落とせるというようなマニュアル通りの動きが見えたときの不快感はこの上ない。時に、典型的なマニュアル動作がかわいいと思う事もあるが、通常は、相手の魂胆や下心など見抜けてしまうのだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【感想】
「優しそうな人」というのは、男性にとってあまり褒め言葉にならない。「優しそう」とは、言い換えれば他に何も特徴や魅力が無いという意味だからだ。ルックス、身長、甲斐性、ユーモア……。そうした秀でた魅力が特に無い男性は、誠実そう、真面目、きちんとしているという当たり障りのない評価を貰う。だがその評価は「モテなさそう」と表裏一体であり、そういう悩みを抱えた真面目な男性が、今日もどこかで女性をモノにしようと躍起になっている。
だが、「優しそう」という明らかにプラスの性格が評価されずに、「モテそう」という賛とも否とも取れる雰囲気が女性から高い評価を受けるのは何故なのか。ひょっとしたら、女性の考えている「この人イケてる」という感覚は、男性が思う「モテる要素」と乖離しているのではないだろうか。だとすると、「モテ」というのはいったいどこから生じる要素なのか。
本書『ぼくは愛を証明しようと思う。』は、誠実でまじめなことが取り柄だが、恋愛で失敗ばかり繰り返す主人公・渡辺が、「恋愛工学」のマスターである永沢と出会い、数々の女性を口説き落としていく物語である。恋愛工学とは、進化生物学や心理学の研究成果、金融工学のフレームワークを使って恋愛を科学の域まで高めたメソッドであり、これを駆使して、渡辺は非モテからA級美女をはべらかすヤリチンへと変貌していく。物語自体は架空の恋愛小説(?)なのだが、内容的には「恋愛工学」を簡単に学べる入門書となっている。
男が意中の女性を前にしてやりがちな過ちが、「非モテコミット」である。非モテコミットとは、ちょっとやさしくしてくれた女性を簡単に好きになり、もうこの人しかいないと思いつめて、その女性に好かれようと必死にアプローチすることだ。結果一途になり、傷つけてはいけない、好かれる行動をしなくてはならない、と女性の下手に出るようになる。
恋愛工学からしてみれば、こういった行動は全て女性を遠ざける。女性は格下になびかないからだ。生物学的に、雄はより多くの子孫を残すためにたくさんの女性と関係を持つよう進化してきたが、対して雌は、多くの雄の中から優秀な遺伝子のみをお腹に宿すために、強い雄を好み弱い雄を回避するよう進化してきた。
ではどうやって「強い雄/弱い雄」を判断しているかと言えば、それはその雄が他と比べて格上で、モテていると感じたときである。ここにおいて、自分に一途な雄というのは、他の雌に見向きされていない=弱遺伝子という判断が下される。
だから、男は女の前で真摯で真面目にいるのではなく、自分は女にモテモテで、セックスなんかいくらでもやりたいだけやれている、という顔をしていなければならない。残酷なことに、「優しそうな人」は女性にとって恋愛対象外であり、モテる行動をする男がさらにモテていく、というスパイラルができあがっているのだ。
――恋愛工学を知れば知るほど、そして、実際にたくさんの女の行動を目の当たりにすればするほど、世間に広まっている恋愛に関する常識は、すべて根本的に間違っていることを確信した。恋愛ドラマやJ-POPの歌詞、それに女の恋愛コラムニストがご親切にも、こうしたら女の子にモテますよ、と僕たちに教えてくれることの反対をするのが大体において正しかった。
女はやさしい男も、誠実な男も求めちゃいない。驚くことに、イケメンや金持ちといったこともさほど重要な要素ではなかった。女は、単に他の女とセックスできている男が好きなのだ。
――非モテとのセックスは、メスにとって遺伝的な破滅を意味する。繁殖能力の高いオスの子供なら、子供の繁殖能力も高くなる確率が高い。そうしたモテる子供を通して、メスは自分の遺伝子のコピーを増やすことができる。そして、オスの繁殖能力の一番の証明は、実際に他のメスと交尾できている、という実績に他ならないのだ。
モテる男は、モテるゆえにもっとモテる。女と恋愛するのに、愛など必要ないのだ。
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以上が本書のおおまかなまとめである。
読んだ感想だが、こんな風にはいかないだろという猜疑心と、言われてみればそういうケースもあるなぁという感心が半々に入り混じった感覚だった。
本書で実践される恋愛テクニックは明らかに上手くいきすぎであり、ストナンでここまでヒットレシオが高い人間なんて、上位1%もいないぐらいだろう。話し半分に聞くべきポイントは多いが、ただ、ペーシング、ミラーリング、バックトラックといった、恋愛要素とは関係なく心理学的に人の注目を集めるテクニックなども紹介されており、そこは非常に参考になった。軸を「恋愛」という要素に置くと眉唾な(女性によって効果的かどうかが分かれるような)テクニックはあるが、シンプルに「人あたりを良くする方法」「会話をスムーズに運ぶ方法」という目で見てみれば、有用なテクニックも多く書かれていると感じた。
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【まとめ】
1 モテない男は一人の女を大切にする
恋愛工学。それは進化生物学や心理学の膨大な研究成果を基に、金融工学のフレームワークを使って、ナンパ理論を科学の域にまで高めたものだ。
モテない男のやることは、非モテコミットとフレンドシップ戦略だけである。
非モテコミットというのは、欲求不満の男が、ちょっとやさしくしてくれた女を簡単に好きになり、もうこの女しかいないと思いつめて、その女のことばかり考え、その女に好かれようと必死にアプローチすることだ。
フレンドシップ戦略というのは、モテない男が、非モテコミットした女にアプローチするときにやる、唯一の戦略のことだ。まずはセックスしたいなんてことはおくびにも出さずに、親切にしたりして友だちになろうとする。それで友だちとしての親密度をどんどん深めていって、最後に告白したりして彼女になってもらい、セックスしようとする戦略である。
女は男と出会うと、そいつが将来セックスしたり、恋人にするかもしれない男か、ただの友だちにする男かをすぐに仕分けてしまう。友だちフォルダだ。いったんこの友だちフォルダに入れられると、そこからまた男フォルダに移動するのは至難の業だ。
モテ=ヒットレシオ×試行回数
ヒットレシオは女をモノにする割合、つまり女性を持ち帰るためのスキルのことだ。これに試行回数を掛け合わせると、セックスした人数に繋がる。
恋愛というのは、運とスキルのゲームなのだ。
2 恋愛工学テクニック:会話術編
ラポール:無意識の潜在意識レベルでの信頼関係。
恋愛工学では、女性が男のことを信頼して心を開いている状態=ラポールを形成することが重要になってくる。
女にまるで尋問のようなつまらない質問をしてはいけない。自分に興味を持ってもらい、むしろ、女につまらない質問をさせる。そして聞き役に回り、たくさんしゃべらせる。
まずは共通の体験を探しながら、会話をはじめる。たとえば、子供のときの遊びや、好きな料理や、趣味とか、お気に入りの音楽や映画など。共通の知人の話でもいい。両親が共働きで同じような子供時代だったとか、出身地が近いとか、ふたりとも聴いたり観たりした音楽とか映画とか、なんでもいい。どんな相手でも、共通の体験というものがひとつやふたつは見つかるものだ。ラポール形成のために重要なことは、女にまずは安心感を与えることである。
ラポールができたら、ルックスをすこしほめたり、好意を彼女に伝えていく。女として好きだ、と。
それから、レストランを出るとき、必ず手をつなぐ。もし、手をつなぐのを拒否されたら、また、ラポールを作り直す。これを手をつなげるまで繰り返す。
イエスセット:女にたくさんイエスと言わせるテクニック。
とにかく女にたくさんイエスと言わせておくことが重要だ。女が自然とイエスと言えるような、肯定的な雰囲気になる言葉を何度も投げかける。イエスと言い続けていると、自然とラポールが形成され、連絡先を聞かれたり、家やホテルに誘われても、相手はまたイエスと言ってしまう。とにかく会話では、女がイエスとこたえる質問や、イエスと自然とうなずくような他愛もない言葉をたくさん織り交ぜる。
ディスる:ギリギリ笑える範囲で相手を馬鹿にしたり、からかったり、失礼なことを言って、恋愛対象として相手に興味がないように振る舞う。
time constraint method:会話に時間制限をつける方法。
「これから用事があって30分しか一緒にいられないけど」などと言う。女性の「しつこく付きまとわれるのではないか」という不安を解消し、忙しさをアピールすることで力のある男を演出するテクニック。
・ペーシング:女の話すスピードに合わせて、自分も同じスピードで話す。話の中身も女の関心があることに合わせていく。
・ミラーリング:相手の動作を鏡のように真似る。仕草、話すスピードなど、身体的にリズムを合わせていく。
・バックトラック…オウム返しのこと。相手が〇〇が好きと言ったら、「〇〇が好きなんですね」と返す。
3 ストリートナンパでのテクニック
・道聞きオープナー:オープナーとは、見ず知らずの女に、はじめて話しかけるときに使うルーティンのこと。会話をオープンさせるからオープナー。道聞きオープナーは、その通り「〇〇ってどこですか?」と場所を尋ねて、会話に発展させる。オープナーの中でももっとも一般的で間接的なオープナー。
写真オープナー:「写真撮りますよ」と言って写真を撮ったあとに会話に突入する。
写真オープナーというのは、ふたつの理由で極めてパワフルである。
ひとつ目はとても自然な流れの中で話しかけられること。女はナンパで出会うことがいいことだと思っていない。映画のような自然な出会いを求めている。写真オープナーは、たまたま近くを通りかかった男が、親切心からごく自然に話しかけているように見える。
そして、もうひとつの理由は、返報性の原理である。人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければいけないという感情を抱く。それが返報性の原理だ。実際に、写真を撮ってもらって何らかの恩義を感じているはず。そこからいきなり会話することを拒否するのは非常に難しい。連絡先を聞かれても、断りにくくなる。
女のモテ度には、ルックスが重大な影響を及ぼしている。そして、女同士のコミュニティでも、その人間関係において、ルックスがやはり大きな影響を与えている。その結果、女のルックスのレベルにより、その女の性格や恋愛観のかなりの部分が決まってくる。使うべき最適な恋愛戦略も異なってくる。
そして、恋愛工学は、中の上以上の女に対してのものだ。
4 モテる男とはどういう男か
女にモテる男は2種。Good Genes(モテる遺伝子を持った男)かGood Dad(いい父親)。この2つは相反する性質を持つ。
しかし、Good Genesと言ったって、何がいい遺伝子かを客観的に評価できるわけではない。実際のところ、女の評価は、男の立ち振る舞い方や、他の女の評価に影響されて、大きく変わる。
では、結局恋愛は生まれ持った中身なのか?そうではない。人間を含む動物全てにおいて、客観的なルックスよりも、他のメスにモテているオスのほうがモテるという事実がわかっている。つまり、イケメンや金持ちよりも、単に他の女にモテている男が更にモテるようになっているのだ。
そのため、男たちは女の前では、自分は女にモテモテで、セックスなんかいくらでもやりたいだけやれている、という顔をしてなきゃいけない。逆に、「僕にはあなたしかいないんだ」という一途な想いや行動は非モテに繋がる。
女とセックスするためにはとにかく試行回数を重ねることだ。上手くいく確率が20回に1回(ヒットレシオ5%)だとしても、20人にアタックすれば70%弱の確率で誰かとセックスできる。
デートプランには、常にセックスから逆算された合理性が必要である。最初のデートが一番セックスできるのである。
5 セックスに結びつくための恋愛戦略
恋愛工学の戦略はすべて統計的なアプローチである。そして、それを意識するかどうかは別にして、実際のところすべての恋愛は確率論なのだ。恋愛は確率論なんかじゃないって言うやつがいたら、そいつは独裁者か強姦魔だろう。
恋愛工学を知らない者は、単にギャンブルをする。知っている者は、計算されたリスクを取る。知らない者は、割に合わない投資をやめられない。知っている者は、割に合わないと判断すればストップロスをする。ビジネスでも投資でも、損切りできない人間から先に破産していく。恋愛も同じだ。恋愛工学では、勝率が高く、コストが安い戦略を、同時に多数実行していく。非モテコミットとフレンドシップ戦略しか能がない連中と、恋愛工学を知っているプレイヤーとでは、結果に雲泥の差が出る。
まずは、出会いエンジンがたくさんの女と知り合う機会を作っていく。街コン、クラブやバーでのナンパ、カフェやストリート、その他のイベントでのナンパ。1週間に20〜30人程度の新しい女との出会いが生成される。そのうちの5人から連絡先をゲットし、2人ぐらいと会い、酒を飲めば、半分ぐらいはセックスできる。つまり、毎週、新しい女とシステマティックにセックスすることを可能にする。
2人きりで会ったら、とにかくセックスに誘う。だめだったら、ストップロス。とにかく数をこなす。恋愛工学に基づくテクノロジーを習得し、スキルを磨けば磨くほど、出会った女とセックスできる確率が改善される。
恋愛工学のセックストリガー理論によれば、女は好きな男とセックスするのではなく、セックスした男を好きになる。一度でもセックスできてしまえば、かなりの確率で女は男に惚れることになるのだ。だから、同じ女との2回目のセックスは、1回目のセックスより通常は遥かに容易だ。セックスそのものが女の恋愛感情の強力なトリガーになっているのだ。
その他、
・ザオラルメール:一度疎遠になってしまった女に、しばらくしてからさりげなくメールを送り、関係の復活を祈る方法。
・ピボット:セックスできなかった女でも、なるべく友達としてキープして、いっしょにクラブに遊びに行ったり、合コンなどを開催するネットワークに利用する。
勘違いしてはいけないのは、恋愛工学の目標は自分が気持ちいい思いをするためではなく、女を喜ばせるためだ。出会った女を喜ばせるためにナンパしないといけない。女のハートに火をつけること。そして抱かれたいと渇望させること。女の人のほめるべきポイントを見つけ、そのことを素直に伝える。親切にする。人として魅力的なことをやることが結果的にモテにつながる。
相手の女をディスったほうがいいときもあれば、ほめたほうがいいときもある。それを使い分けるフレームワークがACSモデルだ。自分と相手の女との関係が、ACSモデルのいまどこにいるのかを適切に把握することにより、正しいアプローチができる。
A(Attraction:魅了)…女を自分の魅力で惹きつけるフェーズ。ここで多くの男がやる失敗は、好きな女をほめすぎたり、好意や性的な関心をあからさまに示しすぎて、相手の女に舐められることだ。もうひとつの失敗は、逆に性的な緊張感がまったくないまま、ただ仲良くなろうとして、魅了する前に、次のComfort-Building(なごみ)フェーズに入ってしまうことだ。そうすると男としては見られず、ただの友だちになってしまう。
Aフェーズでやることは、性的な無関心さを装い女の自動迎撃システムをくぐり抜けること、適度にディスって女に舐められないこと、そして、非モテコミット的な症状を避けてクールに振る舞いながらも、自分の魅力を相手に気づかせることだ。Aフェーズの所要時間としてはだいたい10〜30分ぐらいだ。
C(Comfort-Building:心地よい信頼関係を築く)…安心感を与える。聞き役に回り、じっと見つめたり、ほめてあげたり、手を握ったりする。まずは危険人物じゃないことを相手に気づかせる。Cフェーズ後半では、相手の女からの脈ありサインをいくつか確認しながら、いよいよ情熱的に女への好意、愛情、抱きたいという気持ちを伝えていく。
S(Seduction:性的誘惑)…家、ホテルに誘い、キス、愛撫、セックスを行う。
CからSは連続して行う必要がある。必ず同じ日にシュートを決めなければならない。また、Aフェーズをクリアしたあとに、Cフェーズをすっ飛ばしてSフェーズに入ってはいけない。
ACSモデル全体の所要時間は、出会ってから3〜10時間ぐらいだ。何日かに分けてもいいが、短すぎると女は準備できていないし、長すぎると友達フォルダ行きになる。 -
藤沢数希さん。図書館の書棚で久々に名前を見た。
著書の「外資系金融の終わり」を読んだ時、この人頭良いなぁ、と舌を巻いた記憶がある。
そんで、この本の素晴らしいタイトル。
思わず書棚からピックアップしました。しかし…
借りて読んでみてビックリしましたよ。ただのナンパ・ハウツー本じゃないですか。
すでにテレビドラマ化されていたようなので、知らない方も知らない方ですが…
でも、品がないと思いつつ、面白くて、すぐに引き込まれました。
この本は非モテの弁理士・渡辺が、類稀なるナンパ師である取引先の永沢さんから「恋愛工学」の指南を受け、モテモテになっていく話。
恋愛工学とは、進化生物学や心理学の研究成果、金融工学のフレームワークを使って、恋愛を科学の域にまで高めたもの、だそうだ。
この本によれば、
非モテ男は、愛深さゆえに非モテのレッテルを貼られ、軽んじられる。女は優しい男も誠実な男も求めていない。イケメンや金持ちもさほど重要な要素でない。
女は、単に他の女とセックスできている男が好きなのだ。繁殖能力の高い遺伝子と結びつき効率的に自らの遺伝子を残していくために。
だから、モテる男は、モテるゆえにもっとモテる。
なるほど、なるほど。
勉強になる(笑)
若い男子は読んで勉強してください(笑)
ところで、永沢と渡辺という師弟コンビ。渡辺は直子に恋をする…って、まんま「ノルウェイの森」じゃないですか。(すでにいろんな人が指摘しているけど)
「ノルウェイの森は恋愛小説じゃない」と村上さんが言ってるのに、あえて「愛を証明する」小説の登場人物に彷彿させるようなネーミングをするのね。
ということは、ラストシーンでアイスカフェラテ持って渡辺の隣に座る女の子は、もしかしてミドリか…
なんだか…
いろんな意味で、やれやれ… -
ラスト含めて読み物として、また主人公の渡辺くんが章ごとに変化していく姿が面白かったです。
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恋愛小説かと思ったが、恋愛工学(ナンパ術)を指南する本だった。
心理学的、生物学的に女性への気に入られ方が分かる。
人と打ち解ける心理学テクニックみたいなもの簡易的のテクニックは学べる。
ペーシング、ミラーリング、バックトラック、イエスセット
ACSモデル -
いきなり呼び捨てにするとことか私なら引くけどねえ。でも引くと同時にちょっとキュンとしちゃう気もする(笑)拒否されて傷つくことを恐れず強引にいける人って少女漫画以外にいないから、そりゃ強いよね〜。あと、昔読んだアメリカのナンパ師の本と同じこと言ってる部分もあって、ナンパの真理なんだな、と。失礼なことを言って、評価者というポジションを手に入れるとか。これ嫌だけどすごくわかる…。この関係できちゃうと褒められたくなっちゃうし褒められるとすごく嬉しくなっちゃうのよね…。あと、美人は外見をけなして中身を褒めるとかね。全体的に、嫌だけどすごいわかる、これやられたら惹かれちゃうわ…って感じ。でもその「惹かれ」って恋ではない気がするな(そもそもこの本は恋を成就させるハウツー本ではないので問題ない)。やっぱ自分が傷つくことを恐れず(恐れた結果、相手に痛みを押しつけず。こういう人多い)体当たりでいける人は強い。それができればチャラ男にもイケメンにも勝てます、がんばれ一般男性!
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ナンパ指南書の小説形式。嘘の物語にしても展開が都合良すぎるのとダサいセリフのオンパレードで怖いもの見たさで読み進めた。
「さぁ。ショータイムの始まりだ」正気の沙汰じゃないセリフ…去り際のチャオ。にも鳥肌が立つ。
序盤から主人公は自己肯定感が低く惚れっぽく、自分が置かれている状況を客観視する能力がとても低くて滑稽に描かれている。非モテから脱却を狙うために恋愛工学を師匠から学んでいくわけだけどその師匠があまりにも魅力的じゃない!!腑に落ちない…
言葉遣いが悪い上に笑いをとるんだ!と言いつつ彼が言うユーモアは全然つまらなくて辛い。小説を読むだけでなんでこんな恥ずかしい思いを私がしなきゃならないんだ。
指南書だから師匠の魅力はどうでもよくて美女を侍らせることができる結果が重要視されるんだろうけどリアリティがないから…全体的にチャレンジの漫画みたいだった。
馴れ馴れしい言葉遣いやアプローチの仕方が全部同じなので当たり前だけど万人に効くわけじゃない。
ただこのコミュニケーションの取り方が好きな人もいるのでその人と出会うために篩にかける作業をハイスピードでこなしていくという事。
数年前に何冊か恋愛工学の本を読んだことがあるけど内容は全くアップデートされていなかった。
恋愛工学というのは男性が女性の心を獲得するためのものだけど結局異性特有の話は少なくて基本的な心理学に基づいているので営業のノウハウ本と被るところはある。
特に体の関係を持てば帳尻合わせに心もついてくる話は相手側の自己肯定感の低さと自分の価値観ではなく世間の目やこうあるべきという頑固さを兼ね備えてる人にしか効かない戦法。
恋愛工学を学んだことによってモテた!というより積極的になったから結果がついてきただけの話だと思う。
1日に5人の女性に会い。自信がなく受動的な態度を取るのと1日に50人会って積極的にアプローチするのではそれだけで全然違うから当たり前の結果。
ただなんの後ろ盾もなく急にアクティブにはなれないから絶対的な法則が欲しくていわゆる聖書的な存在が恋愛工学なんだろうな。
主人公は仕事の面ではガッツがあって結果を残せる人で人間関係も問題なさそうだったからここまで行けるのは納得できる。弁護士だし。
主人公の最初の目的は異性と信頼関係を築くことだったけど(本人はうまく言葉にできていなかった)
結局恋愛工学仲間の同性と信頼関係を強くしていたので本来の目的は達成できてなかった。
ただ最初の異性から良いように扱われてしまうことからは脱却できた事によってコンプレックスが緩和されたんだと思う。
主人公みたいに人並み以上の仕事に就いて順風満帆なのに異性関係が上手くいかないとここまで拗らせてしまうという現状に絶望感を覚えた。
女性は女性であるだけで最低限のモテは確定されてるけど男性は人によってはここまで頑張らないと行けないのかと思うと辛いな。 -
結論、モテる男がモテる。
正論な気がするけど、それはつまり女側が他人の評価軸で男選びをしてるってことでもある。。必ずしも「モテている男=価値が高い」ってわけじゃないのにねえ。 -
多くの女性はこういう風に恋愛をするのね。
確固たる信念もなく、ぼやっとしてるなあ。
まあ、それが恋というもので「落ちるもの」なのかもしれません。
ふと幼稚園の時の恋愛(といえるのかな)を思い出した。
その時は私は、”クラスの大半の女の子が好きと言っている、まったくよく知りもしない、見た目も一見普通な男の子”◯◯君が好きだと公言していたのだ。
これぞ、「イケメンや金持ちより、単に他の女にモテている男がモテる、と言う恐ろしい事実=モテスパイラル現象」ではないのか?
小学生になると選り好みがでてきてそうではなくなった
そんな雌という生き物を恋愛工学はしっかりと調べ、確率論から戦略的に攻略していく。目的はなるべくいい女と、なるべくたくさん、交尾すること。
実際、自分が男性側だったとして、友達等で想像してみると、これはけっこうモテると思う。自分も女の子にやってみよう♪
すごく有意義で勉強になりました。
終盤、全てを失った後の、直子との伊豆でのロマンスはとても素敵だった。
主人公は恋愛工学を学び実践することで数々の心理的障壁を乗り越えて精神的に大きく成長し、まったく違う魅力的な人間になった。彼は”アルジャーノンに花束を”のチャーリィにはならなかった。飢餓状態から脱出し、愛のある人間としてのスタートラインに立った。
小説としても素敵。
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刑事コロンボは、誰が何をしたかより、誰がある時になにをしなかったか、に注目してときに犯人を暴き出す。
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恋愛工学に基づいて、
非モテの主人公が変わっていく様を
面白おかしく書かれてある。
特に、顧客接点を増やす、フェーズを進める、
ラポールを気づくなど、営業面でも活かせる内容もあり、
営業職をしていると、より楽しめる一冊。
著者プロフィール
藤沢数希の作品





