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本 ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784344027985
感想・レビュー・書評
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9年前に書かれたエッセイです。
村上龍さんの独自の視点で書かれ、なるほどと思うものと、そうかなと思うものと…
でも、あんまり印象に残らないなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2015/10/21)
村上龍がMCを務めるカンブリア宮殿は毎週録画し、その気になったところで
2,3本一気に見ている。
彼の視点には共感は持てる。
・・・ただ、芥川賞直木賞選考委員としての彼を、書評家豊崎由美が悪く言うのが
おもしろい。豊崎さんもなかなか面白い視点をお持ちだから。
何でも頭が堅そう、古そうで、私の村上龍のイメージと違う。
まあいいか。
このエッセイを読んでも私のイメージは変わらない。
カンブリアそのまんま。
老いのテーマが多いような気がする。
龍さんも還暦を迎えたからか。
現実に高齢者が増えているからか。
故郷は年寄りだらけだという。
・・そういえば昨日行った池袋の酒屋sake market KURANDは、
若い女性が大勢いた。数十種類の日本酒が呑み放題。自分で一升びんからつぐ。
3000円。つまみは持ち込み可。
若い女性は東京に集まる。
そして結婚しない。結婚しても子供を産まない。
東京がブラックボックスになって、日本はどんどん高齢化する。
そうした結果が龍さんのコラムになっている。
あれ?コラム?エッセイ?どう違うのかな。
おしゃれと無縁に生きる
贈り物の効用
クールジャパンと偏愛
韓流ドラマと復讐
「おいしい」ワイン
新年にあたって
企業の不祥事
モーレツと目標
日本が誇れるもの
インターネットと読書〔ほか -
コインロッカーベイビーズ等、村上龍の小説が面白かったので、たまたま見つけたエッセイも購入した。
小説を読んでも感じるが、難しい言葉、言い回しを使わずに、とても分かりやすい文章を書く作家だと改めて感じた。
「人間の根本的な悩みを解決するためには、経済的な悩みを解決することが重要」等、日ごろから漠然と考えていたことを、再度活字を通して考えを整理できた気がした。
他の小説も読んだみたいと思う。
<印象に残った言葉>
・今は違う。短期と中長期、仕事と人生、それぞれの目標を設定できない人は、不利な生き方を強いられる。<略>どれだけ「モーレツ」に働き、どれだけ自己犠牲を払っても、目標が無い場合は単なる自己資源の浪費に終わってしまう。 (P52)
・借金で首が回らない、失職して再就職先がない、給料が安くて家庭が不和になった、そのほとんどが「経済力」に起因している。経済力の強化以外、解決策はないのに、他に何か要因があるかのような幻想をメディアは垂れ流し続けている。(P70) -
【生き方】おしゃれと無縁に生きる/村上龍/20160122(13/439)<269/31306>
◆きっかけ
・ここ最近、おしゃれのhow to本を読んでたところ、タイトルに惹かれて。
◆感想
・「仕事ができる男は、特権的 に、おしゃれと無縁に生きることができる。」は確かにあてはまるだろう、しかし、おしゃれ、は無縁にするものではなく、おしゃれが一つの自己実現の手段という側面はあるのではないか。
◆引用
・仕事ができる男は、特権的 に、おしゃれと無縁に生きることができる。
・情報量と人的ネットワークは若いころよりも増えている。逆に言うと、情報量と人的ネットワークの向上がない加齢は、救いようがないということだ。
・右肩上がりの時代は、労働者は単にモーレツであればそれでよくて、自ら目標を設定する必要がなかった。今は違う。短期と中長期、仕事と人生、それぞれの目標を設定できない人は、不利な生き方を強いられる。しかも、できるだけ早い時期に目標を見出すことが望まれる。どれだけ、モーレツに働き、どれだけ自己犠牲を払っても、目標がない場合は、単なる自己資源の浪費に終わってしまう。
・ネット以前は何気に本を手にとることがごく自然だったが、今では読書が特別な行為になったような気がする。
・危機感というのは、実際に聴きの連続に身を置かないと生まれようがない。
・基本的に、成熟した国の政府の役割は経済成長ではなく再分配。
・欲望は想像力によって運慣れ、育まれ、強度を増す。消費が拡大するかどうかについて、需要は増えるのか、という問いではなく、欲望と想像力は復活するか、という問いを立てなけれなならない。
・金で幸福を買えるか、にひああまり意味がないが、金があれば不幸をある程度回避できる、というのは真実。
・金で信頼を失うことはあっても、金で信頼を買うことはできない。
・必要とする情報を得るためには、自分がどんな情報が必要かを把握していなければならず、そのためには想像力を駆使して、今取り組んでいる仕事において何がポイントになるのかを徹底的に考えなけれなならない。それさえ出来ていれば、情報の取捨選択は非常に簡単。
・不安になるとき、頼りになるのは過去のの経験だけだ。あのときも大変だったが何とかなったから今度も何とかなるだろう、と思う以外に方法はない。 -
同世代としては、やはり冷めているというか、クールというか、たぶん本人が言うように普通の仕事をした経験がないからだろうと思われる。
解らないことは解らないと言い切ってしまうところもすごい。(凡人が言うと、それなら文章何ぞ書くなということになりそうだ)
しかしそのことによって、感性が鋭かったり、感じる視点が違っていたり、そういう考え方もできるのかと肩肘張らずにヒントになる点はあると思う。
久しぶりに小説も読んでみることにするか・・・。 -
日本のあらゆる現状について苦言を呈している。
その上で、こうすればいいとか著者なりの打開策も提案されていたら面白かったなーと思う。
そんなこと自分で考えろ。という本なのかも。 -
村上龍氏のエッセイは最近ものは響くものがある
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GOETHEに連載されているエッセイ集.
・情報量と人的ネットワークの向上がない加齢は救いようがない
・どんなにガバナンスを強化しても「ほめられたい」「けなされたくない」という根源的な欲求を抑えることは不可能
・仕事と家族の過ごす時間配分を実現するのに必要なのは経済力.
・重要なのはどんな状況でも危機感を持つこと.
・経営者と従業員の間に必要なのは信頼であって忠誠心ではない.
・カネで信頼は買うことは出来ない.
・信頼を得るには「誠意あるコミュニケーション」の継続しかない.
・好奇心を失わず,興味があることに積極的に接していれば,いつか必ず何かにであう.
・メンタルの強さは,様々な意味のトレーニングを重ねた結果.
・質問は何を知りたいか自ら把握し,それを正確に相手に伝える必要がある.
・イノベーションを生み出した人物の共通点は「実行した」という事.
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