皇后の真実

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 41
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028319

作品紹介・あらすじ

"愛と犠牲"を貫く美智子皇后の黙約。八十歳を超えてなお鎮魂の旅に全霊を。新たな皇后像に肉薄するノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 皇后陛下は「国母」と慕いたくなる方だなと、改めて思いました。

    今上陛下と、皇太子殿下の違いや、正田家と小和田家の価値観の違いなどもよく分かりました。
    敗戦時、まだ子供だった両陛下が、生涯を通じて戦没慰霊に心を寄せる姿が胸に迫ります。

  • 日本の女性とはなにか、「ではなく」、日本人とは何かを体現される皇后陛下。

    かような人間でありたい。素直にそう思わせる皇后陛下の人間性はもちろん、それを見事に描き切った著者の能力も際立ちます。

    【本書抜粋 美智子皇后】
    古代ではない現代に、海を静めるためや、洪水を防ぐために、一人の人間の生命が求められるとは、まず考えられないことです。ですから、人身御供というそのことを、私が恐れるはずはありません。しかし、弟橘の物語には、何かもっと現代にも通じる象徴性があるように感じられ、そのことが私を息苦しくさせていました。

    今思うと、それは愛というものが、時として過酷な形をとるものなのかも知れないという、やはり先に述べた愛と犠牲の不可分性への、恐れであり、畏怖であったように思います。
    ーーー

  • 実に興味深い内容であった。

  • 男は生まれながらに天皇になるが、女は違う。皇后としてうまれない。皇后に「なる」のだ。
    ボーヴォワールの「人は女に生まれない、女になるのだ」と同じ。
    先に読んだ「皇后考」の貞明皇后の姿勢と美智子皇后とは、香淳皇后と美智子皇后よりも近い。
    五摂家出身とは言え妾腹で高円寺の農家に里子に出されていた少女と、宮家のお姫様では国民や自らに対する意識も違っていたはず。
    また、特に興味深いのは正田家と小和田家の家訓、家系の相違。
    小和田恒氏の権力と地位にしがみつく、その妻の高慢なイメージがどこから来るのか、が納得である。

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著者プロフィール

1950年(昭和25年)生まれ。チェコスロヴァキア・カレル大学を経て73年からカナダに移住し、バンクーバーのコロンビア・カレッジ卒業。91年『工藤写真館の昭和』で講談社ノンフィクション賞を受賞。93年帰国。『ラフカディオ・ハーンの生涯』三部作をはじめ、『野の人會津八一』『香淳皇后――昭和天皇と歩んだ二十世紀』『海燃ゆ――山本五十六の生涯』『母宮貞明皇后とその時代――三笠宮両殿下が語る思い出』『悪名の棺――笹川良一伝』『絢爛たる醜聞――岸信介伝』のほか、熟年世代の性に鋭く切り込んだ『快楽――更年期からの性を生きる』『炎情――熟年離婚と性』『もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら』など著書多数。

「2018年 『凡人の怪談 不思議がひょんと現れて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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