シェアハウスかざみどり

著者 :
  • 幻冬舎
3.49
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本棚登録 : 324
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028562

作品紹介・あらすじ

家賃・光熱費0円。但し、クリスマスまでの期間限定!!おためしキャンペーンで集まった、年齢性別バラバラの男女4人。彼らに次々と起こる不思議な出来事。やがて、驚愕の真実が明らかに…。

感想・レビュー・書評

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  • ひだまりトマトさんの本棚から図書館予約

    神戸市北野の『風見鶏の館』がモデルですね
    名前は変えてありますがどこも馴染みのところばかり
    ウフフでした

    1から4章でかなり風変りな4人の過去が……
    そして終章で大団円

    管理人吸血君のキャラが秀逸でした

    自分では忘れていることが誰かの救いになっているかも
    それを律儀に返していく人もいる

    物語としては少し強引かなとは思いましたが
    楽しくほっこり読ませていただきました

    ≪ この地では 北は山側 南、海 ≫

    • ひだまりトマトさん
      はまだかよこさん、こんにちは。
      読まれましたか。
      喜んでいただいたようで、よかったです。
      はまださんにも馴染みの小説のようですね。ほっこりさ...
      はまだかよこさん、こんにちは。
      読まれましたか。
      喜んでいただいたようで、よかったです。
      はまださんにも馴染みの小説のようですね。ほっこりされたようですね。
      2023/09/03
    • はまだかよこさん
      ひだまりトマトさんへ
      はあい!
      教えてくださってありがとうございました。
      この作家さん、はじめまして、でした。
      馴染みの場所ばかりな...
      ひだまりトマトさんへ
      はあい!
      教えてくださってありがとうございました。
      この作家さん、はじめまして、でした。
      馴染みの場所ばかりなので楽しかったです。
      期間限定のシャアハウス、いいですね。
      コメントありがとうございました。
      2023/09/04
  • 名取佐和子さん、初めましての作家さんです。

    「シェアハウス・かざみどり」
    家賃や光熱費がサービスされる、期間限定お試しキャンペーン中~♪
    そんなオイシイ物件あっていいの~?と疑いたくなるような…。

    いつも不機嫌そうな管理人の青年、弓月。
    不器用で誠実すぎるがゆえに、就活がうまくいかない晴生。
    デパートが好きで、料理ベタ、かつてのお嬢様・暘子。
    (このお料理が、ぷぷっ。あまり人様のことは言えないけれど)
    家族にけむたがられ、家出した通販好きなおかん・麻矢。
    仕事は社長付きの運転手さん、なのに方向音痴な有。

    何か、関係があるんだろうと思っていたけれど…。
    うわぁ、そうだったんだ~。

    読み終えて、ふんわりと穏やかな、温かい気持ちになりました。
    「いつも誰かに助けられているんだ。」
    私もそういう感謝の気持ちを、忘れないようにしなくては…。

    知らなかったんですが、
    風見鶏って、風向計としてだけでなく、
    魔除けの役目もあるんですね。

  • シェアハウスの管理人と入居者たちとの連作物語。住人達それぞれの物語が進み、ラストは思いもよらない展開に。ほのぼのしたストーリーに、ミステリー要素が少しあり、面白かったです。

    特に後半は、どうなるのか気になって一気に読んでしまいました。

    シェアハウスの住人たちは、管理人の”弓月さん”を含めて、なんとなく世渡りが下手な感じの人達ばかり。要領が悪かったり、不器用だったり。だけど優しくて、善意を行動で示せる人。空回りしているように見えた登場人物達が肯定され、心がほわんと温かくなりました。

    救いに満ちた、優しい物語で、コロナ禍でささくれ立った気持ちを癒してくれる一冊でした。

  • シェアハウスかざみどりで期間限定お試しキャンペーンを実施。それに魅せられた晴生。隣の部屋は女性?!ワクワクドキドキのシェアハウス生活・・とはちょっと違ったものだったよう。シェアハウスの住人のそれぞれの事情のお話だったけれど、ちょっと自分的には微妙な感じ。

  • シェアハウスに集った住人たちの話が1章ごとに進んでいく。
    どの住人の話にも響く言葉があった。
    各章では、住人たちそれぞれの人生に心が痛む場面もあるけれど、終章まで読むと、とてもほっこりする。
    みんな、自分が知らないうちに、誰かを救っているのかもしれない。

  • クリスマスまで無料で洋館に住めるという特別企画に集まった4人。就職活動中の大学生。通販好きの主婦。想像力豊かな老女。方向音痴な運転手。そして、黒づくめの若い管理人の男。4人の過去の話がそれぞれおもしろい短編になっているのですが、それが一気にラスト繋がる。
    4人にそんな、まさかの共通点があったのか!管理人弓月くんの正体もわかります。
    私は主婦の麻矢さんの過去に一番びっくり。そしてここにいる理由にもまたびっくり。娘達とのエピソードもおもしろくて、一番印象深かったです。

  • とある洋館でのシェアハウスおためしキャンペーンに集まった4人の老若男女。それぞれに何かを抱えている彼らが、一歩前に進む連作短編集。最後のお話で、全てがわかってスッキリするのは、「ペンギン鉄道」と似ている。そのスッキリ感が、好きです。

  • 名取さんの、人間を優しく包み込むあたたかい眼差しは心地良いなといつも感じます。出てくる人物皆に、きちんと育ってきた環境や時間があって、その人が「居る」実感が物語に自然と導いてくれるので、素直に世界へ入っていけます。それがとても心地良いです。
    シェアハウスに住む一人ひとりの物語はもちろん、大筋の物語も、人間って捨てたもんじゃない、こんな人達とこんな関係を築けたら…と憧れずにはいられないほど素敵でした。本当に、こんな風に性別も世代も越えて認め合える、楽しく過ごせる仲間が居たらなぁ。
    どんな過去を抱えていようと、どんな環境にいようと、その人はその人らしく居ていいんだよと、優しく背中を押してくれる、心がじんわりとあたたかくなる物語でした。落ち込んだ時にまた、読み返したい本です。

  • 坂の上に生みの見渡せる屋根の上に風見鶏がついている古い洋館があり、クリスマスまでの限定シェアハウスとして提供され、老若男女4名が集まってきます。
    管理人弓月(きゅうげつ )は若い無愛想な男の子。
    このそれぞれがバラバラの人生を歩み、シェアハウスで初めて顔を合わせたと思われた人々が実は、意図して集められた…(これは最初のページでにおわせられています)
    風見鶏に関する7つの噂がありますが、住人たちは6つまでしか知りません。
    ある日、風見鶏が飛ばされて無くなってしまい住人は「風見鶏が飛び立つと不吉なことが起こる」という噂の一つと結び付け、そしてその日に管理人が書置きを残して行方不明になってしまいます。

    一見バラバラの何の関係もない4人の男女が実は1本の線でつながっていて、バラバラに集まったようで実はそうなるように仕組まれていた、何となくミステリーっぽい要素も含んだ、でも時には温かさもある話もあり、ちょっと不思議な物語でした。

  • 短編ごとに視点を変えての展開で面白かった。
    全体的に軽い読み心地のハートフルストーリーでしたが、しんどい場面も幾つか。
    どれも希望を感じる短編で全体的にも優しく爽やかなラストでした♪

    軽い読み心地で読みやすかったけど、個人的にちょっと物足りなかったかなぁという感じでした。

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著者プロフィール

名取 佐和子(なとり・さわこ):兵庫県生まれ、明治大学卒業。ゲーム会社勤務の後に独立し、2010年『交番の夜』で小説家デビュー。著書に『ペンギン鉄道 なくしもの係』(第5回エキナカ書店大賞受賞)シリーズ、『金曜日の本屋さん』シリーズ、『シェアハウスかざみどり』『江の島ねこもり食堂』『逃がし屋トナカイ』『寄席わらしの晩ごはん』『七里ヶ浜の姉妹』『ひねもすなむなむ』『図書室のはこぶね』(京都府私立学校図書館協議会司書部会「中高生におすすめする司書のイチオシ本2022年度版」第6位、「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2022」第8位、うつのみや大賞2023第4位)ほか多数。

「2023年 『文庫旅館で待つ本は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

名取佐和子の作品

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