人間は死んでもまた生き続ける

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 93
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028685

作品紹介・あらすじ

この世かぎりの命だと思っていると損をする!仏教の真髄がわかれば、死が怖くなくなる、生きるのがラクになる。

感想・レビュー・書評

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  • 著者の方は本願寺に生まれつつ、お守りにいじめられる不遇の?少年時代を過ごして、東大、パリ大に進むも(本人曰く)挫折。ご縁あって「御文」を翻訳して真に仏教に目覚めた…という事らしい。

    という前置きの元、浄土真宗の「他力本願」の真の意味を知って、なるほど!

    ・「他力本願」の本当の意味は、ひたすら阿弥陀さまに頼り切り、耳を澄ませて阿弥陀さまの願いを聞き取り理解して、それに従う、という事。

    ・「本願」は本来の願いで、仏しか持つことができない。人の心は嘘偽りが多くて、ころころ変わりやすい。人間には「本当」ということがまずないので、「本願」は仏の願い。だから願いはあくまで仏の側にある。それが、神仏にお願いごとをするべきではない理由。

    ・仏教には、悟りの仏教である聖道門と救いの仏教の浄土門がある。聖道門(天台宗、真言宗、禅宗)は「自力」の教え。浄土門(浄土宗、浄土真宗)は「他力」の教え

    ・お釈迦様と阿弥陀様の違い
    さとりを得られたのはお釈迦様のみ
    阿弥陀さまは大宇宙におられる無数の仏の先生

    ・「南無阿弥陀」は「阿弥陀さま、救って下さい」ではなく「阿弥陀さま、救ってくださって、ありがとうございます」

    ・「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」(歎異抄)この「悪人」は自覚の問題。自分は善人だと思っている人は救われない。

    ・逆境が人間を成長させる。お釈迦様の方便。

    引用されている仏教のお話も、なかなか奥が深いです。

  • 東大、パリ大でフランス文学を専攻という経歴の著者。通訳もされたりとの国際派。
    結局、フランスで日本学の教授から蓮如上人の「御文」についての論文を書くことで、信心の喜びを知ったと。

    本書では、著者の生き方も少し触れられ、あと、仏教、特に浄土真宗の教えをわかりやすく解説。
    他力本願は悪い意味ではなく、自分の力ではなく、他人に支えられ、導かれ、自分がある。といったようなこと。、情けは人の為ならず。罪のない人はいない。などなど。
    読みやすいし、わかりやすい。

    人間は死んでもまた生き続ける 目次

    はじめに
    第一話 自分の思い通りになることが 幸せにつながるわけではない
    人は自分の力だけでは生きられない
    「死」に近かった私をこの世に引き止めたのは何だったのか
    逃げても逃げても結ばれていた仏との縁
    『御文』の翻訳で信心の喜びを知る
    神仏にお願いごとをするべきではない理由
    「まったく望んでいなかったこと」が今の幸福をもたらしている

    第二話 人間は死んでも、また生き続ける
    「死んだら、終わり」ではない
    死んだあと、人間はどうなるのか
    死後の世界は「生き方」によって決められる
    自分の積み重ねた「業」の結果が現在
    妬みや怒り、憎しみはなかなか消せない
    仏はいかに煩悩を断ち切ったのか
    阿弥陀さまとお釈迦さまは何が違うのか
    親鶯も自力では煩悩を捨て切れなかった
    なぜ浄土真宗には修行がないのか
    自分は善人だと思っている人は救われない
    罪のない人は一人もいない
    だれもが幸せに生きられる世界はある

    第三話 なぜ不条理なこの世を 生きなければならないのか
    だれの人生にも「四苦入苦」がつきまとう
    この世に永遠不滅のものはない
    「自分が、自分が」という考えを捨てる
    人間は自分のことが一番わからない
    「自分は正しい」と思うと幸せになれない
    幸福の深追いは不幸の種になる
    福の神は貧乏神と連れ立って歩いている
    耐えがたい苦しみをどう乗り越えればいいのか
    仏はいろんな「方便」を使う
    自分にとって「いい人」も「悪い人」も大事なことを教えている
    苦しみや悲しみを喜びに変えられるか
    逆境こそが人間を成長させる
    この世には本当の「安心」はない

    第四話 人は「情け」を知るために生まれてきた
    この世ほど「情け」をかけ合える世界はない
    だれもが「四恩」のおかげで生きている
    「当たり前」という思いが人生を台無しにする
    苦しみを知らなければ、ありがたみもわからない
    人生は良縁と悪縁で成り立っている
    なぜ「情けは人のためならず」なのか
    自分だけ得をしようと思うと損をする
    いい人でも鬼になることがある
    大きな器を持つことは幸せの必要条件
    感謝の心が人生を変える
    どれだけ人に「恩返しをしたい」と思えるか

    第五話 どうすれば幸せになれるか
    生死の苦海から救われる道がある
    死後が救われれば、この世でも幸せになれる
    死後の世界に目を向ければ、人生はより豊かになる
    幸福を引き寄せる「意識の三転回」
    くよくよ思い悩んでいると幸福はやってこない
    人間は救いが必要な存在である
    心を空にしなければ大事なことは入ってこない
    意識して呼吸をすると心が軽くなる
    おごり高ぶると、必ずしっぺ返しがくる
    知性より感性こそが人生を左右する
    「ありがたい」と思うだけで幸せは生まれる
    仏が教えた「ありがとう」の意味
    人間は偶然の連続で生きている
    食事のときに「ああ、おいしい」と喜べるか
    困難に直面したら「仏に問われている」と考えよ
    参考文献

  • 蓮如の生涯の叫びは、「よく信をとれかし」でした。しっかりと信心をつかみ取ってほしいー何万回、何十万回も、私たちに向かって発せられたその言葉 人の心は嘘偽りが多くて、ころころ変わりやすい。ころころ変わるから「こころ」というのです 阿弥陀仏の本願は、煩悩を抱えて思い迷う私たちを救いたい、という願いにほかなりません

  • 内容に異論はさほどないが、タイトルとのズレがあるため、「読みたかったのは、そんなことじゃない!」という感想を持った。

  • 2015/12/27

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著者プロフィール

昭和四年(一九二九)京都生まれ。東京大学印度哲学梵文学科卒業後、同大学大学院仏文学科修了。ソルボンヌ高等学院卒業。パリー第七大学文学博士。名古屋外国語大学名誉教授。フランス共和国よりパルム・アカデミック勲章、レジオンドヌール勲章受章。スリランカ政府よりグレート・サーサナ・ラトナ勲章叙勲。現在、本願寺法主、一般財団法人本願寺文化興隆財団理事長。著書に『蓮如〔御文〕読本』『蓮如上人・空善聞書』(ともに講談社学術文庫)、『ジャンヌ・ダルクと蓮如』(岩波新書)、『歴史に学ぶ蓮如の道』(海竜社)、『人間は死んでもまた生き続ける』(幻冬舎)、『蓮如上人全集』(編集、全五巻)、『私たちは今の世をどう生きるか』(ともに中央公論新社)、『日本と日本人の明日のために』(産経新聞出版)、『親鸞聖人集』(仏語)、『御文を通じて見たる蓮如上人の教理と実践』(仏語)など多数。訳書に安部公房『他人の顔』(仏訳)などがある。

「2022年 『本願寺近代三代傳持全集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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