天才

著者 :
  • 幻冬舎
3.19
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本棚登録 : 1985
感想 : 267
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028777

作品紹介・あらすじ

反田中の急先鋒だった石原が、今なぜ「田中角栄」に惹かれるのか。幼少期のコンプレックス、政界入りのきっかけ、角福戦争の内幕、ロッキード事件の真相、田中派分裂の舞台裏、家族との軋轢…。毀誉褒貶相半ばする男の汗と涙で彩られた生涯!

感想・レビュー・書評

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  • 読書後の感想として「権力やお金を持っても最後は死が訪れるもので、その最後は悔いることが、権力を持った人は多いのかな。そうなら人として豊かに生きな方がいいのかな」と思った。
    田中角栄のイメージとして「金権政治」「ロッキード事件」とダークな政治家。とでもともとは土方から始まっって建築士!庶民だったとは…現場を知っていたからこそ確実に未来を見据えられたのでは。それを上手く利用して官僚を操作し、お金をばら撒きながら金権政治を行う。現在の何も変わらない、懐に入ってしまう政治家のお金の使用の仕方と全く意味が違ってくる。

    金権政治が良いか悪いかわからないけど、真剣に日本の将来を考え、未来を切り拓いてくれる人が近代日本を作ったと思うと頭がさがる。
    また、アメリカや大国を跳ね返す力を持った政治家は出てくるのでしょうか?
    最後に、田中角栄が言うのだから間違いねー笑
    「ああ、権力というものは所詮水みたいなものなのだ。いくらこの掌で沢山、確かに掬ったと思っても栓のない話で、指と指の間からあっけなく零れて消えていくものなのだなと。」

  • 田中角栄さんのファン(?)だった母。
    病床でこの本を読んでいました。
    その本を私も読んだのですが…
    田中角栄さんは魅力的な政治家だと思う。
    石原さんが書いたこの文章がどうも好みではなく、☆☆2つに。

  • 政治に疎い私。だけど田中角栄という天才というか怪物がいた事は知っている。
    読んでみようと手に取って、文字がびっしりじゃなかったから石原さんに感謝。

    前半はあまり頭に入らなく、やっぱりロッキード事件のあたりから一気に読み進める。

    辻和子さんと息子さんの本を読んでみたいと思った。

  • 真山仁のロッキードを読んだ上なので、すっと読めました。一人称で描かれた、生身の人間っぽさがあり、気持ちも入りやすい。やはり稀有な政治家だなあ。こういった政治家が存在するのも難しい時代だろうが、是非現代日本に現れる事を渇望する。

  • 2022年の今年は、日中国交正常化が実現して50年の節目の年。その立役者となった田中角栄総理(当時)がどんな人物だったのか知りたくてこの本を選んだ。
    タイトル通り、田中角栄は政治家として天才すぎたのだろう。そのせいで、総理になってわずか二年でその座から引きずり下ろされてしまった。そうでなければ日本はどう変わっていたのか?
    政治家として人を動かすために必要な能力は何なのか、考えさせられる一冊だった。

  • 2年前くらいに読んで再び本を開いた。
    あの頃と比べるとより深い理解ができた。
    彼が大敗したノモンハンの戦いに参戦していたことは驚いた。

    田中角栄は天性の政治家だと感じた。
    現在の日本の基盤を作ったのは彼だと思う。
    具体的には、高速道路や新幹線を日本中に張り巡らし、各都道府県に空港を作った。また外交政策にも尽力し近隣諸国との関係を作り上げ、石炭石油に頼らないエネルギー政策も展開した。これだけで、田中角栄がいかに偉大な政治家であったことがわかる。

    また田中角栄の残した印象的なフレーズとして、
    「権力は所詮水のようなものだ、いくら手で掬ったとしても詮のないようなもので指と指の間から呆気なく零れて消えていく。」

    「賢者は聞き、愚者は語る」

    政治家人生を通して、人間として高みへと近づき達観していたことが分かる。光と闇を知る彼こそが現代に必要な政治家なのかも知れない。

  • 田中角栄が大蔵大臣に就任した時に、役所の全員を集めて放った言葉が印象的で、とてもカッコ良いです。

  • 田中角栄本人がその人生を独白形式で語るというスタイルの小説。著者は、かつて反田中角栄の急先鋒だった石原慎太郎氏。石原氏の田中角栄への思いがこめられた「長い後書き」がついているのも特色。
    田中角栄が「天才」ともいえる傑出した政治家であったことは、そのとおりだと思う。ただ、本書が、その「天才」ぶりを余すところなく描けているかというと疑問符がつく。正直、駆け足でつまみ食い的に人生を振り返る感じで、中身が薄く感じた。文体もとおりいっぺんな感じで、ちょっと物足りなかった。

  • 作家の石原慎太郎が昭和を代表する政治家田中角栄氏の半生を一人称視点で書いたベストセラーになった一冊。

    角栄ブームの火付け役となった本書は批判する立場であった著者が様々な文献を参考に一人称視点で半生が描かれており、当時を知らない私にも歴史を知ることができ、豪放磊落な人柄も本文から伝わってきました。

    日本列島改造論や日中国交正常化といった戦後復興に多大な影響を与えたことや現在にも通用する法案や自身の失脚につながることになる資源外交など政治家としての功績は現在の私たちの生活にも大きく関わってくるものであると感じました。

    本書のなかでも学歴社会の政治の世界で奮闘する角栄氏が土建の仕事の経験を誇りにのし上がっていく姿には心を打たれました。

    本書を読んで今の日本や政治家に足りないものを感じるとともに戦後復興期の日本という時代も感じることができました。
    田中角栄という稀代の政治家の半生を知り、今の日本の豊かさやこれからの未来などを考えさせられた一冊でした。

  • まるで田中角栄自身の自伝が如き錯覚を感じさせる。豪傑だが気遣いの人であった角栄。その人柄が端端に感じられるような文章だ。石原慎太郎氏の作家として高い能力を伺わせるが昨今の市場移転問題で後世を汚した感はある。「ひらがな漢字すべて忘れた」と語っていたが、ではこの本は何なのであろうか。(それはまた別の話だが)

    但し本作品、さもドキュメンタリーのようだが、石原氏が田中氏に近かしいわけではないし、真紀子氏ら親族にインタビューしたわけでもなさそうだし、ましてや田中氏自身は故人である。そうなれば当然各種文献を基とした構成であるが司馬遼太郎のような膨大な史料と大胆な仮説に基づいた創造的脚色というわけでもなさそうだ。

    読ませる文章であり娯楽性も高いが、ドキュメンタリー的体裁をとっているなかで、この本が一体なんであるのかなかなか判断は難しい。

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著者プロフィール

1932年神戸市生まれ。一橋大学卒業。55年、大学在学中に執筆した「太陽の季節」により第1回文學界新人賞を受賞しデビュー。翌年同作で芥川賞受賞。『亀裂』『完全な遊戯』『死の博物誌』『青春とはなんだ』『刃鋼』『日本零年』『化石の森』『光より速きわれら』『生還』『わが人生の時の時』『弟』『天才』『火の島』『私の海の地図』『凶獣』など著書多数。作家活動の一方、68年に参議院議員に当選し政界へ。後に衆議院に移り環境庁長官、運輸大臣などを歴任。95年に議員辞職し、99年から2012年まで東京都知事在任。14年に政界引退。15年、旭日大綬章受章。2022年逝去。

「2022年 『湘南夫人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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