天才

著者 :
  • 幻冬舎
3.19
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本棚登録 : 1599
レビュー : 245
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028777

感想・レビュー・書評

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  • 【No.26】「金の貸し借りというものが人間の運命を変える、だけではなしに、人間の値打ちまで決めかねない」「金も含めて、この世をすべてしきっているのは、大なり小なりお上、役人たちがつくっている縦の仕組みなのだ。ならばそれを自在に使う立場の人間とは一体誰なのだ。その時の認識というか、一種の目覚めこそがそれからの俺の出発点となった」「議員同士の議論の時、俺は昔土方をしてトロッコを押していたときのことを思い出してものを言ってやった。そうして現実感覚に俺のような過去の体験を持たぬ者が太刀打ちできはしなかった」「俺は土方までして世の中の底辺を知っているし体得もしている。それこそが俺の本分であり、他の連中が持ち得ぬ俺の底力なのだ」「水を飲む時、井戸を掘った人の苦労を忘れない」「ああ、権力というものは所詮水みたいなものだ。いくらこの掌で沢山、確かに掬ったと思っても詮のない話で、指と指の間から呆気なく零れて消えていくものなのだな」

  • 気軽に読める、田中角栄の生涯、といった感じの1冊。
    かつて鋭くその金権政治に迫った著者が、なぜ今になって角栄本を書いたのか。出版当時もいろいろと言われましたが、強いリーダーを求める(ポピュリズム的な?)世の中の雰囲気に合わせて書いたという感じをどうしても持ってしまいます。田中角栄の業績について概要を知るためには、役に立つ1冊と思います。

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  • 面白い本だった。田中角栄の人となりをつかむことができた。
    「以来、俺は人から借金を申し込まれたら、出来ないと思ったときはきっぱりと断る、貸すときは渡す金は返ってこなくてもいいという気持ちで何も言わずに渡すことにしてきた」p9
    「この世をすべてしきっているのは、大なり小なりお上、役人たちがつくっている縦の仕組みなのだ」p13
    「議論の相手らに「あんたら土方をやって汗水たらしてトロッコを押したことがありますかね」という開き直りは、国会という世界では大層な効果があった」p43
    「俺は土方までして世の中の底辺を知っているし体得もしている。それこそが俺の本分であり、他の連中が持ち得ぬ俺の底力なのだ」p48
    「何でも国がやるという発想は役人の通弊だから、役人が増え、官庁機構が膨れ上がり、役人天国になってしまうのだ」p89
    「他人の冗談には笑って感心してやるのが何よりなのだ」p102
    「(鄧小平)水を飲むとき、井戸を掘った人の苦労を忘れない」p150
    「(選挙)各候補者に渡す公認料は一人三千万円という画期的なものだったし、それでもまだ弱い候補には俺から個人的な援助としてそれを上回る金を渡してやったものだ」p158
    「とにかくあの選挙のために俺が集めて使った金の総額は、およそ三百億ほどだったと思う」p160
    「(田中角栄が)証した最も大切な基本的なことは、政治の主体者が保有する権限なるものの正当な行使がいかに重要かつ効果的かということだった」p206

  • 文字が大きく、ボリュームが少ない。
    時系列の一人称語り+途中で心情を足してみました、って内容。
    ボリュームが少ない中で一生涯を語ってるもんだから、一つ一つが薄い。
    wikiを見れば良いかな。

  • 本書は、田中角栄を『俺』という一人称で記した自叙伝風の小説です。
    改めて田中角栄の生涯を垣間見ることができました。ロッキードの田中自身からの視点や機微を感じることできました。つい先日、テレビでみた森光子さんとの対談が思い出され、まさに波瀾万丈でありながら、人に厚い方立ったんだなぁっと。

    世代なのか、眞紀子さんの印象が強い(^^;

  • 田中角栄という政治家に迫ろうとするモデル小説書きとしての気迫がない。さらっと書き流している気がする。
    1.モデル小説にもなっていない。しっかり奥つけ(筆者紹介)の下に「この作品は現実の人物・・等を素材としておりますが、すべては筆者によるフィクションであることをお断りしておきます」としっかり(笑い)逃げを打っている。
     立花隆らとの大きな違い。既出の文献の表面をさらっただけか。逆に参考にされた文献を読みたくなった。
    2.中止法の文末の多用が逃げに思える。たまたま開いたP166 「つまり流れずにいたということかも。」とか「思っていたのだが。」なんか歯切れが悪い。彼の文体の特徴だろうか?他を作品を読んだことがないのだが。(笑い)
    3.この本が出版された当時、石原・小池論争?で、様々なと知事時代のことが追及されたときに、ボケを装って逃げ切った一方で、これだけのものを書いている。ずるいなと思う。石原をモデルにしたものがあってしかるべき。豊洲も東京五輪も首都大学も新銀行東京 も検証が必要

  • 一人称が今一しっくり来なかった。内容云々より文章を読んで作者の石原慎太郎も歳をとったなと感じてしまった。

  • 石原慎太郎氏が一人称で描く自伝風田中角栄。政治家として絡んだ自身の経験と各種田中角栄本の再構成でシンプルにまとめられた印象。ビジョンを示し具体的な方法を作る。政治にもビジネスにもリーダーシップ大流行りの昨今、これをベストセラーに仕立てた幻冬舎の企画が素晴らしい。

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著者プロフィール

作家、元衆議院議員、元東京都知事

「2017年 『巷の神々 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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