天才

著者 :
  • 幻冬舎
3.19
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本棚登録 : 1599
レビュー : 245
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344028777

感想・レビュー・書評

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  • 石原慎太郎の近時の態度が本書における文字の大きさに現れているようで、更には、角栄を自ら演じるかのような一人称の違和感から、本屋で開いた本を悩んだ挙句に棚に戻した。それが、5月の事で、つい9月の所用で日本に行った折、やはり興味には勝てず、とうとう買ってしまったのだ。

    青嵐会や石原慎太郎を語る時、必ず固有名詞の前に〝あの″と付けたり、外交における各国の評価や歴史認識は、田中角栄のそれよりも石原慎太郎に寄せた文言も散見され、そもそも語り口が、石原慎太郎特有の癖をそのままに、つまり生真面目にやる気は無く、何か、本を残すべき一つの目的が先にあったのではと勘ぐらせる。

    メディアに登場した際も、某アイドルの疑問に対し明らかな不快を隠そうとせず、政敵としての過去を取り繕おうともしない。

    では、一体何があるのか。目新しい話があるのかと、ページを捲る。しかし、然程古くもない田中角栄の話、週刊誌の発言の裏付けは出てくるにしても、新情報は見当たらない。ロッキード事件に関わる暴露話かと言うと、そうでもなさそうだ。そもそも、田中角栄については語り尽くされているのではないか。

    考え損か。森元孝さんという早稲田大学の教授との食事の場で、田中角栄について書いてはと薦められ、本作に至ったとの事。自らの筆力を頼っての道楽かと思ったが、後書きでその辺に触れている。田中角栄に対しての敬愛が滲み出ている。つまり、そういう事だから、某アイドルに怒ったのだろう。

  • 反田中だった著者が田中角栄に成り代わって一人称で書き上げた小説。田中角栄の生い立ちから政治家としての一生が描かれる。特に日中国交正常化交渉やロッキード事件の舞台裏の緊張感は凄まじい。未曾有の政治家・角栄の魅力が溢れている。

  • 反田中の急先鋒だった石原さんだからこそ書けた作品。一人称で書かれており、自伝のように感じる。
    ロッキード事件については異なる見方もあるようだが、田中角栄の人となりはよく分かる

  • いろんな意味であの石原さんが田中角栄の事を一人称で書くことの衝撃。
    時代を変えるのは天才ではなく変人だと感じた。
    そして、田中角栄は激動の時代を変人として豪快に歩んだと思う。
    時代が変わり、時が経って振り返れば変人を天才と評価する人が現れる。ただただそう感じさせられる一冊だった。

  • 「天才」(石原慎太郎)を読んだ。あの『田中角栄』だしあの『石原慎太郎』だからなあと思いながら読み始めたのであるが、これは正直言って面白かった。(あくまでも単純に読み物としてではあるが。)
    『田中角栄』という人は、(良い意味でも悪い意味でも)記憶に残る政治家だね。

  • 内容については人によって好き嫌いがあると思うが、大局的な見方を学ぶ為には読む価値がある本。

  • 人によっては、聴きたくない事も有ると思う。

  • 列島改造論を読まねば。天才の構想は、確かに実現し国家の骨格を成している。ピーナッツはアメリカの謀略としか思えなくなった。

  • 田中角栄の生い立ちからロッキード事件にて失脚、脳梗塞に倒れ、亡くなるまでを一人称で書かれている。僕が生まれる前か、幼い時の世情を何かしらの迫力を持って一気に読ませられた。

    天才とタイトル付けした理由も読み終わり納得が行く。
    政治家としては現代には合わないスタイルなのだが、この方のおかげな部分が多々あるのは否定できないと思えた。

  • シンプルに他人の人生を一人称で書ききる想像力と編集力に感服した。田中角栄とはリアルタイムで人生を重ねていないけど、活き活きと彼の人間性が伝わる。たしかに、忖度せず堂々と自分の意見を通す真っ直ぐさは、ジメジメした今の世の中にこそ必要なのかもしれない。

著者プロフィール

作家、元衆議院議員、元東京都知事

「2017年 『巷の神々 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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