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本 ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784344029675
感想・レビュー・書評
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埋葬にもこんなに色々あるのだと驚き。文化が如実に現れるものだなあ。
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「故人を思う気持ちは40万年前から、古今東西いずこでも変わらない。世界各地にまだ残る、美しいもの、珍しいもの、歴史あるもの、そんな数々のお墓から、選りすぐりの52ヶ所を集めました。」(はじめに)
「お墓の写真を集めた本って…正気か?!」と思ったが、予想を裏切る美しい本。
日本のお墓にはどうしても地味で暗いイメージがあるが、本書を読むと、それがごく限定的なイメージでしかないことがわかる。
宇宙や海を舞台とする壮大な墓、モザイクに覆われた豪華絢爛な墓、自然と同化して少しずつ朽ちてゆく墓など、文化の多様性に驚かされる。
自分が埋葬されるとしたら、「ソーリオ村のサン・ロレンツォ教会墓地」や「スコーグスシュルコゴーデン」がいい。
前者は花壇のようなささやかな墓だが、アルプスの絶景が広がる。
後者は森へ散骨されるが、その場所は遺族に知らされない。無名のただの人として自然へ還る。
最も楽しいのは「サプンツァ村の陽気なお墓」。墓標に肖像画と故人の人生がカラフルな色合いで彫られている。天国で故人同士が、「俺こんなこと彫られたわ!」と盛り上がりそうだ。
死を悼むだけでなく、死者に寄り添って共に生活するような、厳かであたたかい文化にふれることができた。
(たぶん)幽霊は写っていないのでホラー嫌いにも安心だし、建築が好きな方にもおすすめ。 -
世界の様々な墓が写真つきで説明されている。
死後は魚の住みかになりたいっていうお墓が一番の衝撃。
遺骨にセメントをまぜて海底へ...数年で魚の住みかのできあがり。すごい衝動だ -
実に様々なお墓があり、驚いたり楽しかったり。
実際に訪れてみたいところばかりだった。
墓とは、気持ちの象徴だろう。
大切な人のために、あるいは自分のために建てられた墓を見見ていると、まるで人間の人生や欲や感情を眺めているかのような思いがしてくる。
私自身は、自分には墓はいらないと思っている。
静かに世界から消えていけたらいい、と思っている。
自分の子どもたちにも、私のことで何かしらの執着を残す必要はない、と思っている。
彼らが、何らかの理由で墓を欲するのであれば、適当に埋葬してくれたらいいし、今ある墓に埋葬してもいい。
死んだあとのことに、特にこだわりはない。 -
チェコやチベット、かつてイランで行っていたという「鳥葬」初めて知った。背景には砂漠地帯や標高が高いなどの環境も関係しているんだな。
いろんな墓地や墓の写真があった(宙に浮いていたり、海の中、ガーナの個人に合わせた個性的な墓)が、中でも雪だるま型の墓石が大変可愛くて好き。
雪だるまゆうパックとはなんぞや? -
世界は広いのに弔う行為は共通してるのがふしぎ
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世界のお墓や埋葬の文化について紹介されている。文学作品で登場した埋葬に興味を持た生徒からのレファレンスで購入しました。
[NDC] 629
[情報入手先] 本校所蔵
[テーマ] 埋葬、死生観 -
ただただ「わー!綺麗だなー!」と思う写真に留まらず、なぜこの国では火葬しないのか、どういう弔いの心を持っているのかなどわかり、人に話をしたくなる本。鳥葬初めて知った。父と母は感想語りにお付き合いありがとうございました!
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【資料ID】97220246
【請求記号】629.8/N
【OPAC URL】https://opac2.lib.oit.ac.jp/webopac/BB50018255
最近でこそ日本でも樹木葬やコロナもあってビルの中で非接触の廟などCMで見ることも多くなった気がするけれど、やはりまだ一般的に日本の墓地と言えば灰色の墓石に○○家之墓と書かれたお墓が連なっていてお盆にお参りにいった雰囲気が思い浮かぶのではないでしょうか。
世界を見渡してみれば人骨で作ったシャンデリアであったり頭蓋骨にペイントを施したり、一見日本からみると罰あたりでは?と思ってしまうものからアルプス山脈の中に草花に囲まれるお墓はまさに天国の入り口という名にふさわしく素晴らしい景観。
こんなお墓に入ってみたい・・・と思うお墓もきっと人それぞれ。
それにしても観光客も多く訪れる、一度はどこかで写真などで目にしたことがあるであろうインドのタージ・マハル。純白の大理石で出来た妻にささげた世界一美しいお墓が19世紀初頭イギリス人が遭遇した時は密林の中に埋もれていたというのは、知って今もなお信じられません。
日本のお墓のイメージとは違ったカラフルで陽気なお墓や宇宙葬まで。是非楽しみながら読んで頂きたい1冊です。 -
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