作家刑事毒島

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 309
レビュー : 73
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344029767

感想・レビュー・書評

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  • う~ん、面白い!!
    本当に思ったことだって、迂闊に口に出したら
    たちまち『不謹慎狩り』にあってしまう今の世の中
    作家さんにはこの手がある!
    自意識炸裂の作家志望者に対する嫌悪感とか、
    本を図書館から借りてばかりのくせに(・・・ごめんよ)
    やたら作品の悪口を執拗に書評サイトに書き込むムカツクやつのこととか
    主人公の口を借りて、全部言わせてしまえばいいのである。
    筋金入りの毒舌家である主人公の毒島のセリフは
    もう最高に爽快で思わずこちらまで
    『ぐふふ・・・』と笑ってしまうほど。

    ふと、物語を読み終わった後に見た本の奥付。
    そこにはお決まりの
    『この物語はフィクションです』の言葉が。
    そしてその後に更に続く言葉にゾゾゾ・・・と背筋を寒くし
    本を閉じたのでした。

  • 毒島、すごいキャラを作ったもんです。小気味いいのは最初だけ。彼の正に「毒」に当てられて途中からしんどくなってくる程。面白いと思うし、胸のすくような言葉もあるんだけど、こうも毒が多いと疲れます。さすが毒島…。書評を投稿する辛口オトメの下りはイタタ…の一言。レビュー投稿サイトを利用する人は必読でしょう。ただ、図書館利用者に対して「デパ地下で試食して悪口言ってるようなもの」は異論あり。この出版界やメディアに携わる人たちへの辛辣な言葉は中山さん自身が毒島に代弁させてるのかしら?辛抱さんの最後が悲しすぎました。

  • 市立中央図書館より。
    --
    これはまた毛色の違ったお話。
    一話完結の連作短編五話からなるが、最後の話には「スタート!」の曽根プロデューサーが登場。殺害されてしまふが、「スタート!」の時のエピソードが違和感なく語られてゐるのに感心した。
    まあ、毒島の毒舌にも感心するが、よくこんなことを考へられるものだ。
    面白かった。

  • 濃いキャラの毒島さん。作家刑事という設定がおもしろかったです。さまざまな殺人事件がおきて、おなじみの犬養さん・高千穂さんも出てきました。かのくにや書店とか反省堂とかいろいろリアルを想像させる出版社や書店が出る中、幻冬舎だけは実名。その担当編集さんの名が「辛坊」さんとは意味ありげでおかしい。五編の各短編はさほど複雑ではないけど、毒島の言いぐさがいちいち嫌味でそのくせ読んでてスカッとする。奥付もよみましょう!吹き出しちゃいました。 

  • 中山七里の作品ではおなじみの犬養刑事が登場するミステリーだが、今回はブラックユーモアたっぷりな番外編的内容になっている。

    出版界や文壇を舞台にした殺人事件を、一度は刑事を退職しながら有能なため指導官として警察に戻り、かつ、人気作家として活躍もしている毒島が飄々と解決する連作短編集となっている。
    トリックや謎解きよりも、出版業界まわりに生息する変人たちの生態をデフォルメして面白おかしく皮肉たっぷりに描くのが主軸になった一冊だ。

    うーん、人気作家の中山七里が「デビューできない作家志望者」や「続きが鳴かず飛ばずの新人賞受賞者」をこき下ろしながら書いているのに、大丈夫なんだろうか、嫌味にとられないか、などと心配になってしまった。
    相当デフォルメして書かれているんだろうけれど、モデルっているんだろうか。だとしたら、作家業界はこんな変人の巣窟なのか・・・とか、これを読んだら、生半可な作家志望者は心が折れて書くのも投稿するのもやめるだろうな・・・などと苦笑いしたくなる。

    どこまでリアリティがあるのかはわからないけれど、単行本から文庫化するにあたっての初版部数の会議など、実際ありそうだなー、いろいろ事情あるんだろうなー、と興味深く読んだ。

  • ミステリー作家と刑事技能指導員の2足の草鞋を履く毒島真理は現職の警察官でもあるが,彼が高千穂明日香とのコンビで事件を解決する短編が5つ.最初の4編は出版業界の表裏を,最後のものはテレビ業界の話だが,どちらも常識外れの業界のようだ.作家になりたい人の心理や賞を取った人の迷走など興味ある内容が毒島の口から次々と出てくるのが面白かった.

  • 出版業界を舞台にした連作短編。刑事であり、作家でもある毒島が数々の殺人事件を解決に導く。

    最近社会問題を扱うことが多かった中山さんにしては、久々に軽い感じの作品。
    とにかく毒島のキャラが濃い!いつもニコニコ、怒ることなんてなさそうな顔をしていながら、軽妙な口調で毒を吐く。

    自分の才能を信じて疑わない作家志望者
    二作目が書けない新人作家
    評論家気取りの素人…
    言い訳ばかりで、自分の才能や努力不足を運のせいにする人間たちに向けられる辛辣な言葉はいっそ痛快なくらい。

    犯人探しというミステリ部分はもとより、あくまでもフィクションとは言え、出版業界の裏事情的な面白さがあって、本好きの人間には楽しめる一冊。

  •  作家であり刑事でもある毒島を主役とした短編連作。毒島のうふふふ、というキャラクターが大勝利すぎる。
     あとこれフィクションなんだろうけれど、出版業界はこういうことが本当にありそうで怖い。すごい世界っぽいイメージがある。それを逆手にとる手法すごいなぁ。

     面白いのだけれども、個人的にはちょっと毒が強すぎる気がした。

  • 出版業界での殺人事件。それを作家刑事が解決する!

  • 出版業界が舞台のミステリー連作集。
    トリックよりも出版業界ネタが散りばめられてて面白かった!

    あの犬養刑事も登場。

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プロフィール

中山 七里 (なかやま しちり)
1961年生まれ、岐阜県出身。男性。幼少の頃から読書が趣味で、高校時代から執筆を開始。花園大学文学部国文学科在学中に江戸川乱歩賞に応募したこともあった。
就職後は執筆から離れていたが、島田荘司を生で見た体験から執筆活動を再開。2009年、第8回『このミステリーがすごい!』大賞で『さよならドビュッシー』と『災厄の季節』の2作が最終選考にダブルエントリーされ、前者で大賞を獲得して48歳で小説家デビュー。後者も、「読みたい!」との声が続出したため、『連続殺人鬼カエル男』と改題し、2011年に文庫本として出版される事となった。
代表作に『さよならドビュッシー』などの「岬洋介シリーズ」、『贖罪の奏鳴曲』にはじまる「御子柴礼司シリーズ」。多くの作品が映画・テレビドラマ化されている。

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