蜜蜂と遠雷

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 10337
レビュー : 1364
  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344030039

感想・レビュー・書評

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  • 音楽がテーマとは知らず、本の表紙とタイトルに惹かれて読みました。
    すごくきれいな表紙です。
    (表紙装画はイラストレーター杉山巧さん(34)=焼津市出身=)
    表紙をめくって見返しも手触りのいい紙で上品です。
    本の装丁全体に品があって好きです。

    ストーリーは音楽にあふれた1冊。
    音は聞こえないのに、文字の描写で音が描かれ、聴いていたかのよう。音が溢れていました。

    第6回芳ヶ江国際ピアノコンクール、コンテスタントたちの立場と想い。それぞれの関係とそれぞれの音楽。

    本文は上下段組でページも多いので読むのに時間がかかるかと思いましたが、どこをとってもおもしろくて惹き込まれ、土日で一気に読み終わりました。
    ものすごく読後感の良いきらきらした1冊。

    これは絶対に通勤時間に読む本じゃなかったと思うので、土曜日に読みはじめて良かった…。


    ー以下、幻冬舎HPよりー

    156回直木三十五賞を恩田陸『蜜蜂と遠雷』が受賞  2017.01.19
    恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎刊)が、第156回直木三十五賞を受賞しました。

    本日(19日)17時より築地・新喜楽で始まった選考会。決定の報は19時10分すぎに届きました。今回が6度目の直木賞ノミネートとなる恩田さん。構想から12年、取材11年、執筆7年という渾身の作品での受賞となりました。

  • 本を読んでるのに音楽が聴こえてきて、その音の創り出す色や景色が見えて、景色の匂いが鼻をついて、メロディーではないその景色の音が聴こえてくるスゴ本、、

  • この作品ほど、音楽を鮮やかに描き出した小説を他に知らない。
    この作品ほど、読者を世界に引き込み続けてしまう小説を他に知らない。
    ページをめくるたびに音楽が溢れ出す。
    演奏されている曲を知らなくても、天上から至福が降ってくるような多幸感。
    綴られるコンテスタントの葛藤、苦悩、覚醒。
    その一つ一つが丁寧に描かれ、更に音に広がりと深みを加えてくれる。
    これは凄い。

  • 音楽を文字で文章で表現する凄まじさに圧倒される。
    その表現により映像が浮かんだり物語があったり音さえ聞こえてくるような気がする。
    ピアノコンクールの緊張や楽しさ、音楽の素晴らしさ、コンテスタントの人生をも楽しませてもらった。
    良かった~。なんか感謝!

  • 凄いなぁ!と唸ってしまうような本というのが正直な感想。

    音を文章で伝えるのはとても難しいことだと思う。様々な個性の人がピアノを弾いている。普通に書いたらそれだけのことなのに、多くの語彙を駆使し、豊かな表現力で登場人物の個性が伝わってくる。
    圧倒される文章力。文句なしの直木賞ではないかなぁ。

    あれだけのボリューム。
    本ならミステリ派の私にはかなり冗長に感じられてしまったので★★★★。

  • 私の中で恩田さんの作品はいつも当たり外れがあり、特にこの本は1頁上下の2段、500頁超えは買うのを躊躇うのに充分だった。
    だけどそんな懸念は一遍に吹き飛んでしまった。
    「音楽」、どれだけ楽しいものか、そしてそれに伴ってどれだけ苦しいものか。
    4人それぞれの音楽性。
    塵が持って来たホフマンの推薦状の意味。
    審査員、ステージマネージャー、調律師等々からの目線。
    このコンテストは自分を見つめるきっかけにしか過ぎなかった。
    ここからこの4人はどう音楽を過ごして行くのか?向かい合っていくのか?
    4人の「その後」を読んでみたいと純粋に思った。

  •  直木賞なんかには、もったいない。
     審査員が、きちんと読めるとは思えない。
     この作品自体が、ギフトなんだろう。

    • シャルロットさん
      本当にそう思います。ただ、六回目の直木賞ノミネートなので、とってほしい気持ちが強いです。
      本当にそう思います。ただ、六回目の直木賞ノミネートなので、とってほしい気持ちが強いです。
      2017/01/02
  • 胸がいっぱい!
    楽曲のCDとセットで欲しい。私にとって、今年1番贅沢で豊かな一冊だった。止まらなかった。

    さて、チョコレートコスモスを読み返したくなったぞ。

  • 読み始めてからまず思ったのが、一音一音を漏らさずに聞くような丁寧さで読みたいと思った。ざーっと読んでしまうことが多いが、この小説はそんな風には読みたくない。ちゃんと読みたい。味わいたい。
    ゆっくり、焦らず読み進めていった。それでもコンクールの臨場感はたまらず、ワクワクしてページをめくる手がとまらなかった。登場人物も魅力的で、人間の豊かさに目を張った。そうだ、そういえば、人間と音楽はこんなに素敵なんだ、と、久しぶりに感じた。音楽を言葉で表現することはとても難しいのかもしれないが、この小説ではそんなことも感じず、知らない曲でも言葉によってその音楽が内に響いてくるような感じだった。
    世界は音楽で溢れている。
    『永遠は一瞬で、一瞬は永遠』にという言葉に痺れた。優しい音楽で満たされてとても心地よかった。一瞬のために永遠を懸けられるほどの情熱が、とても輝かしく思えた。しばらくは次の小説を読まず、この余韻を楽しみたい。そんな小説だった。

  • 読もう読もうと思っていたんだけど、あまり機会がなくて今まで放って置いたんだけど。
    でも読み始めたら、おもしろくてあっという間に読み終わってしまった。さすが本屋大賞。

    芳ヶ江国際ピアノコンクールに出場した四人のピアニストの、そのコンクールでの演奏や交流や葛藤や、すべてを記したものがたり。

    本の冒頭に、四人がコンクールで選択した曲がすべてのっていて、ピアノ弾きにはなによりの道標。
    出てくる曲がなじみがある曲ばかりなので、演奏の描写を読むとその曲が頭の中にうかんでくるようでした。

    風間塵、英伝亜夜、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール、高島明石。
    四人のピアニスト、それぞれがそれぞれの過去を持ち、葛藤を持ち、そのうえで素晴らしい演奏をしていて。

    好きなシーンはいろいろあるんだけど、三次予選のあと、明石が英伝亜夜に「ありがとう、英伝さん」といって、一緒に泣いてしまうシーン。そして、彼女が明石に「あたし、あなたのピアノ好きです」というシーンがよかった。

    文章で読んで、自分の頭の中で繰り広げられた光景、演奏が大事に思えていて、映画化はちょっとみたくないかもな……と思ってしまった。

    音楽って、ピアノってほんとうに素晴らしい、って感じさせてくれる話でした。

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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