蜜蜂と遠雷

著者 :
  • 幻冬舎
4.35
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本棚登録 : 10541
レビュー : 1397
  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344030039

感想・レビュー・書評

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  • 素晴らしい作品に出会えた。
    音楽の素晴らしさを 改めて感じることができた。
    世界に溢れる音たちの融合でできる 沢山の音楽と
    もっと触れ合いたいと そう思った。

  • なんというか、超人オリンピック、もしくは能力者バトルマンガ。ピアノの音をどう文字で表現するかは難しいと思うけど、なんというかこれは殆ど表現してないと思う。雰囲気のある適当な与太話が演奏中にひたすら繰り返されるので、なかなかすぐに飽きた。天才って言葉をよく使うんだけど、その天才について全く語り足りないと思う。ピアノの森読んだ方が120倍面白いなと思った。そして、長い。

    • chie0305さん
      フォローありがとうございます。キョウヘイさんのこのレビュー読んで、自分の感覚が変じゃないと、安心したのを覚えています。率直な意見を書かれるの...
      フォローありがとうございます。キョウヘイさんのこのレビュー読んで、自分の感覚が変じゃないと、安心したのを覚えています。率直な意見を書かれるので、楽しく読ませていただいています。
      2018/05/12
    • キョウヘイさん
      コメントありがとうございます。嬉しいです。僕もchieさんのレビューを読んで、「代償」が気になって買ってみました。楽しみです。
      コメントありがとうございます。嬉しいです。僕もchieさんのレビューを読んで、「代償」が気になって買ってみました。楽しみです。
      2018/05/15
  • 直木賞と本屋大賞のダブル受賞となった本作品。ピアノ国際音楽コンクールの話だ。500ページ以上ある長尺でその2/3はピアノ演奏シーン。「羊と鋼の森」の時に『音楽を文章で表すのはとても難しいと村上春樹が言っていたが、これはそれに挑戦し、とてもうまくいってる話だ。なんと繊細で奥の深い世界でしょう。ワタシのようなシロウトから見るともう超能力者の世界ですね。少し大げさな表現なんだが、感性の豊かさがなせる技で、名文が次から次に出てくる。』
    と書いたのだが、同じことがこの作品にも言える。ここまで音を文字にできるのかと感心する。もうこれ以上のものはないだろうと思うほどの出来だ。

    主な登場人物、風間塵、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール、栄伝亜夜、それに高島明石の弾くピアノの音をいろんなものに例えて表現し尽くす。一次、二次、本選と何度もコンクールはあるのでピアノシーンは多いのだが、その都度、その演奏を絶賛する。宇宙空間に行ったり、亡くなった母親が登場したり、長い物語を音で表現したり、自然を感じさせたり、旅行だったり。どれも褒め称える文章になるのでワンパターンになりそうだが飽きさせない。彼らの演奏もスゴイのだろうがこの文章もスゴイ。

    音楽ものは映像だと実際に音を出せるので表現としては有利なようだが、これだけの音に対する感性を見る人の多くは持ち得ないので、不利なように見える音の活字表現が実は有利なんだと思う。

    物語は少しマンガ風である。風間塵は16歳で親の養蜂業を手伝って旅行している。ピアノがない。しかし、テクニック、音感が天才的だ。オーケストラの音を聞いて、楽器の位置を返せる。その下の床は合板で補強しているから音が違うなどと言う。コンクール中に演奏そっちのけで泊まっている生花の名人を師匠と呼んで興味を持つ。少年マンガの主人公にありがちな設定だ。

    演奏の絶賛ぶりもかなり大げさだ。最後の音楽シーンはこんな感じ。
    『観客は圧倒され、演奏に飲み込まれそうになっていた。世界はこんなにも音楽に満ちている』『金管が、木管が、弦楽器が、ピアノが、風間塵が、亜矢が、観客が、ホールが、芳ヶ江が、鳴っている。世界が、世界が、世界が、鳴っている。興奮に満ちた音楽という歓声で。』
    そっかぁ世界が鳴るのか。
    笑ってしまうほど大げさなのだが、安っぽく感じない。その文章力に舌を巻く。

  • 恩田さんの新境地な一冊。
    音楽に対するリスペクトを感じます。ピアニストへの取材をされてなくあの言葉の数々が紡がれたとは、信じがたい。
    読み手想像力をかき立てる言の葉の数々で、感覚的な音を圧倒的な言葉での表現はまさに圧巻、脱帽です。バルトークの表現力はすばらしかった。自分は大学でもピアノに携わりましたが、ほんとに「聞いてみたい」と思わせてくれる表現、音楽描写がとても印象的で感動的でした。
    ぜひCDとあわせて読破していただきたいです。

  • 1つのコンクールを舞台に、ピアニスト、審査員、スタッフ、その周囲の人々などの、様々な人間ドラマ。
    読んでいて、勢いと速度があった。物語を追うのが楽しくて、もっともっと見ていたい、聴いていたい、と思った。作中で演奏される曲のプレイリストがあったので、読みながら聴いたら面白かっただろうなぁ…とちょっと残念。今からでも聴きたいけど!

  • ピアノコンクールに賭ける若者たちの青春群像劇。
    この作品を読みはじめてふと思い出し、読みかけだった「ピアノの森」も無事に最終巻まで読了できました、ありがとう!

    亜夜、マサル、塵。本選まで残れなかった明石。亜夜に自身の行く末をこっそり託しながらも、さまざまな天才に触発される奏も。

    コンクールの結果はおまけ程度で、でもそれでいいと思える、明るい希望に満ちた結末。

    分厚さと慣れない上下二段組に最初こそは怯んだものの、コンテスタントたち同士の化学反応が面白く、行間からは本当に音が零れてきそうに思えました。

  • 映像化は無理。この本は、文字だからこそ面白さがある。そして、さすが直木賞と本屋大賞のダブル受賞作品!

    私はクラシック音楽にはかなり疎いです。
    なので、初めは楽しめるか不安でしたが、そんなことは全くの杞憂でした。とにかく面白いです!!

    読後に、「ああ、これでもうこの主人公たちに会えなくなるのか」と、久しぶりに寂しさを感じる良作でした。


    ストーリーは、3年に1回おこなわれる「芳ヶ江国際ピアノコンクール」という架空のコンクールを舞台に、4人のコンテスタントがそれぞれの背景を抱えながら優勝を目指していく、という青春群像劇でした。

    この小説の魅力は、まず登場人物です。コンテスタントの4人はそれぞれに独自な背景をもち、さらに審査員として出てくる人たちにも背景がしっかり設定してあり、音楽家という一般の読者から遠い存在を身近に感じれるように描かれています。

    コンテスタントのうちのひとり、「風間塵」という異色の存在に触発されて、周りの人物の成長が加速されていくという青年コミックにありがちなストーリーです。しかし、それを音楽コンクールという独特な設定に持ち込み、見事なストーリーに仕上げているのはお見事です。

    さらに、そのうえ演奏される音楽の描写がとても秀逸。読んでいる自分が、コンクールのコンサートホールにいるかのような錯覚に見舞われます。それほど、圧倒的な演奏の描写でした。まさに、「本から音符が飛び出してくる」といった感じ! この部分の描写に、筆者は相当苦労したのは容易に想像できます。

    魅力的な登場人物、一人の異端児の出現で回りの成長が加速されていくというストーリー、そして秀逸な音楽描写、これだけ揃えば面白いのは当然!!

    もはや最後のコンテストの順位は、おまけです。

    あとからネットで調べたところ、著者の恩田陸先生も10代のときにピアノを弾いていたそうです。それと、モデルになっている浜松国際ピアノコンクール(3年に1度開催)も4回取材をしていたということで、足かけ12年かけているのには脱帽です。

    まちがいなくお勧めできます。

    この作品は映像化は難しいでしょう。それは、文字だからこその面白さであるためです。

    音楽を文字で表現しているところに、この本の醍醐味があるので、映像になると面白さが無くなってしまうのではないかと思います。

    そうした意味では、本書は読んでおく方が良い1冊です。ぜひお読みください。損はさせませんよ。

  • 個人的にはドーンと何かが起こって、しっかり解決する分かりやすい物語が好み。
    なのに、何か大きな事件が起こったわけでも解決したわけでもないのに、最後のシーンにふと泣けてきた。
    あー終わったってほっとした。
    個人的には「タッチ」方式に、久々にジーンときた。笑

    淡々とコンクールが進んでいく。
    それぞれの物語があって、程よく交錯して、程よく距離がある。
    亜夜、マサル、塵の音楽の神様に選ばれた3人。
    明石、奏の才能ある、でもそっち側ではない人たち。
    自分の物語と、誰かの物語によって、それぞれが立体的になる。
    みんなが無垢な感じで悪意がないのも、読んでてやさしくなれる。

    ピアノの音が聴こえてくる。ってのともまた違う。
    でも映像は浮かんでくる。聴きたいって思う。
    私もピアノはやってたけど、知識と想像力はとてもじゃないけど及ばなくて。
    でも、単純にページ数も多いし、伝わってくる量が膨大で、あー処理しきれないかも・・・と思うんだけど、入ってくる。
    ほとんどの人が知識がないであろうクラッシックやピアノのことをここまで深く描いて、
    でもそれが多くの人に伝わるってすごいなって思う。
    最初から最後まで音楽だけど、音楽小説じゃないんだな。

  • 日本で開かれたピアノの国際的コンクールでの出場者のお話。2週間のコンクール期間が中心。

    500ページでページに2段組みの大作だが、途中で飽きることなく一気に読ませる。

    ストーリーは単純だが、コンテストの間の心の動きと、演奏の表現が凄い。演奏された作品を聴いてみたくなる。

  • ・『のだめカンタービレ』みたい。
    ・リアリティがない。登場人物たちが練習しなくても超絶技巧が弾ける天才ばっかり。『のだめ…』の方がリアリティがあるかも。
    ・それは試みだったのかもしれないけれど、音に関する記述がほとんどないから、軽く感じてしまう。
    ・彦麿呂の食レポを延々と聞いているかのような…
    ・山盛りのソフトクリームを食べたかのような読後感。
    ・「帰ってきた、帰ってきた」としつこいので最後は「おっことぬしか!」と突っ込んでしまった。
    ・頭のなかでクラシックを鳴らして楽しんできたのに、最後の最後の「耳をすませば」の一行で頭のなかが「カントリぃーロぉード♪」になってしまった。
    ・直木賞、あんまり合わないけれど本屋大賞とダブル受賞というので買ってみた。でもやっぱり直木賞って感じだった。
    ・二段組、ふと戻りたい場所を探すのに疲れる。

  • 感動なしには読めませんでした。
    曲名から音が連想できるともつと読み応えがあったのかもしれませんが、曲を知らなくても恩田さんの描写でイメージがはるかに膨らみ曲を全く知らなくても楽しめます。
    むしろ曲を知らない方が良かったりするかもしれません。
    登場人物がコンクールを通して成長していく様は、心の中での応援なくして読み進めることは出来ません。
    最初はだれが優勝するのかと思っていましたが、途中からそんなことは些細なことに思えてきました。
    読み終わってから、いくつかの曲を聞きました。作者の表現と比較しながら聞くのも面白いと思います。

  • 前評判高かったせいで期待値上げすぎたんだろうけど…。評判通り2段組みの厚い本の割に読みやすい。というか読み易すぎる…。なんか各登場人物のキャラの立たせ方とか、コンクールの流れとか、「のだめ」や「ガラスの仮面」の小説版かって感じで。さらっと読めちゃったけどあの二つの漫画読んだときみたいな「え、次どうなっちゃうの?」感もなかったかな…。

  • 久しぶりに美しい日本語に触れ、それだけで読みながらも只々幸福感を味わえた。500ページに渡るストーリーだが、人の心や音楽の描写が見事で、飽きずに2日で読み終えた。

    登場人物がそれぞれ結び合っていくドラマチックな展開、怒涛の第3次選考、エピローグのように穏やかに進む本戦。それを全て駆け抜け最終ページに辿り着いた時、何とも言えない感慨深い余韻に襲われた。名作。

  • YouTubeで楽曲を再生しながら読み進めていった。

    受賞作品なので映像化されるかも知れないけれど、この物語の醍醐味は読むことでしか味わえない気がすごくした。

  • さすが話題の本!
    分厚くて二段構えですごいボリュームだったのに、あっという間に読み終えてしまった。
    面白くて途中でやめられなくて…。
    音楽をあんなに多彩な言葉を紡いで表現できることに驚くし、ピアノもクラシックもよく分からない私に言葉で音楽の感動を与えてくれる著者はほんと凄い。
    人物もみな魅力的で、いつか実写化されるのが楽しみ。
    私、小説の実写化は実は好きではないけれど、この小説に関してはナマの演奏を聴きながらストーリーを味わってみたい。

  • 文句なしの傑作です。文字と文字の間からピアノの旋律が聞こえてくる。こんなに読んでてハラハラドキドキする音楽小説にはそうそう出会えません。

    国際ピアノコンクールを舞台に出場した4人の若者の成長と葛藤を描く青春小説。
    「夜のピクニック」でお馴染みの恩田陸の第156回直木賞及び2017年本屋大賞ダブル受賞作品です。

    3年ぶりに開催された第6回芳ケ江国際ピアノコンクールに出場する「元」天才ピアニスト栄伝亜夜(えいでんあや)。
    母の死のために7年前に突然舞台を去った彼女は葛藤とともにコンテストに臨む。
    一方、同大会には世界的巨匠の秘蔵っ子とも言える少年・風間塵(かざまじん)が何の前評判もなく登場、音楽会の常識を一顧だにしない悪魔的な演奏に、審査委員たちは戦慄する。
    亜夜の幼馴染の若手スター・マサル・カルロス、そしてごく平凡な会社員でありながら音楽会に「再」挑戦する高島明石。
    彼ら彼女らがコンテストを通じて掴むものは、一体なんなのか。

    「のだめカンタービレ」を思わせる音楽に青春をかける若者たちのストーリーです。
    一番の主人公は「元」天才ピアニスト英伝亜夜。
    恩田さんは青春真っ只中の女の子を描写するのが本当にうまい。
    いっけん天然に見えながら、実は大きな心の傷を抱え、音楽を前に葛藤し、そしてそれを乗り越え成長していく彼女を実に清々しく表現されている。

    しかし、大人の読者にとって、最も共感できるのが、28歳会社員、妻子持ちの超平凡ピアニスト高島明石の存在です。
    亜夜をはじめ数々の天才少年少女たちに混じって、年齢的にもギリギリ、日々の生活でいっぱいいっぱいで普通の青年である明石の挑戦する姿に、世の大人たちはついつい自己投影してしまいます。

    彼をここまで応援したくなるのが、多くの社会人が抱えているジレンマを代弁しているからです。
    かつて進んでいた音楽家の道を、特に大きな挫折をするわけでもなく、卒業と当時にごく自然にドロップアウトして、普通の人生を歩んでいる明石。
    主に音大生の他のコンテスタントたちがごく自然に音楽漬けの生活を送れるのに対し、社会人たる明石は仕事と生活とに追われ、十分な練習時間を確保できない。
    そしてそれ以上に、家族・友人・同僚と行った多くの周囲に対しての責任を負っている。
    それを諦めずに、再挑戦を図る彼の姿に、青春から遠く離れた大半の社会人読者の胸を打たれること間違いなしです。

    読み逃したら損します。
    音楽が好きな方も、馴染みがない方も関係なく、普通に一生懸命に生活している大人たちにぜひ読んでほしい一冊です。

  • すごいよかった。
    後半は書かれている音楽をかけながら読んだ。天才ってすごいな...。今度クラシックコンサートに行こうと思う。

  • 一気に読みました。分厚さは全く感じられず、音楽の中に浸った感じでした。登場人物がみんな個性的でいて、とても魅力ある人たちなので、爽やかに読めたのでしょう。音楽の良さを再認識させてくれました。ピアノひきたくなりましたが、自分も本のように弾けると思った勘違いがすぐ認識され、この素敵な気分がこわされるのは、悲しいのでしばらくは我慢することにします。

  • 連休中に一気に読了。ピアノコンクールの話という事で、読む前はピアノの話をどのように文字にしているのだろうとちょっと心配していたのですが、読み始めてみるとそれはまったくの杞憂でした。コンクールの予選から本選までの人間ドラマ、出場者たちの感情の変化などがとてもよく描かれています。著者の恩田さんはこの小説を描くためにもの凄い下調べをしたであろうことが随所から伺えます。よくこれだけ詳細かつ綿密に書いたものだと感心させられました。これだけ一気に読めた小説は久しぶり、直木賞・本屋大賞のダブル受賞というのもうなづけます。登場した曲をYouTubeで聴きながら読むのもイイですね。

  • ストーリー自体は特筆したものはなかったけども
    この小説は小説以外で表現が出来ないほど登場人物の心理描写が多く、映像ではまず表現出来ない世界を描いています。
    中でも音楽を評する語彙の多さには驚きました。
    本屋大賞と直木賞を史上初の同時受賞ということで映像化する可能性もあるでしょうが、まず間違いなく失敗すると思います。
    クラシックに明るくなかったのでYouTubeで曲を検索しながら読みましたが、情景が浮かんできてオススメです。
    ただ、少し中弛みを感じてしまったので個人的にはこの点数。

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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