蜜蜂と遠雷

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 11121
レビュー : 1443
  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344030039

感想・レビュー・書評

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  • ピアノコンクールを舞台とした若き天才達の物語。
    巨匠ホフマンの忘れ形見とも言える「ギフト」として送り込まれた純真無垢で自由な風間塵を中心に、様々なコンテスタント達がお互いに影響し合い予選を通過する度に進化していく姿は圧巻でした。
    個人的にのだめが好きなので、クラシックは詳しくはありませんが曲名なども目にしたことのあるものが多く、脳内再生しながら読み進められました。
    技術なども素人なのでさっぱりですが、きっと塵の奏でる音はよくのだめが「飛んだり跳ねたりする」と言われていたような軽やかで純粋な音なのだろうと想像し、様々な景色の元へ連れて行ってくれる彼はまさに爆弾で天使のような存在だと感じました。
    ライブハウス勤務をしていたこともありバンドの新曲は当たり前に体感していましたが、言われてみればクラシックは名だたる伝説の音楽家達が作った曲を何年も何百年もかけて理解し共感し演奏するというのはとんでもなく果てしないことだと痛感しました。
    確かに既存の難曲をより精密に解釈し技術を高めるイメージがあったので、塵のように音楽を解放する人、マサルのように新しい音楽を作る人、亜夜や明石のように共に解放し発信できる人、
    そんな音楽家がいても良いのではないかと思いつつ、まだ若い彼等が将来きっと新しい世界を創り上げているだろうなと希望の持てる物語でした。
    私達が活字を目で読み風景や音や匂いを想像するのと同じで、耳に届く音から風景や言葉を感じ取ることは
    人間が本来持って生まれた素直な感覚なんだと思うと、より純粋にクラシックを聴ける気がしました。

  • 塵の演奏は文章だけでもキラキラしているのが伝わってきたし、出場者同士が刺激し合って、それが相乗効果となってコンテスタントがいい演奏を出来るコンクールは超理想的。
    マサルが音楽を蓮の花に例えていた件は、意外だけどしっくりきた。

  • **の第*番とか言われてもピアノを習っていたわけじゃないので、さっぱりわからないのだが、文章を読んでいるだけで、いろいろな音が聞こえてくるような気がした。
    すごい表現力なんだな。文字から音が聞こえるって。
    外からは華やかに見えている世界も、その中に入れば過酷な世界なのね。ま、どの世界もそんなもんなんだろうと思う。
    それでも頑張れるって、本当に好きってことなんじゃないだろうか。

  • ピアノは二度と弾かないだろうと決意した私が
    もういちどピアノを弾きたいと思えるきっかけになった本です。
    趣味で続けていたピアノ、先生は優しくて、楽しくて、叱られても嬉しかった。
    もしかしたらこの道に進んでもいいかな…と思い、そのことを母から先生に伝えた途端に先生は態度を豹変させた。実力よりもかなり高いものを、ものすごいスピードで求めてきた。諦めさせようとしたんだと今は思う。
    「この子、頭わるいんですか?」と母に先生が言ったとき
    私(と母)は、ピアノから離れることにした。

    ピアノに限らずだが、芸術ってみんなそんな悲しみを経て技術をあげていくものなのかもしれない。天才は限りなくいる。天才のことは、見ている方は一瞬で分かる。
    コンクールに、それぞれの登場人物が人生をかけてのぞむ。この本からは、ちゃんと音楽が聞こえてくる。

  • すごい本を読んでしまった。
    興奮冷めやらない。
    他の人が言っているような、言葉で音楽が流れてくるというのは正直わたしにはなかったけれど、
    それでもイチ観客としてコンクールを楽しんでいたし何度も感激して涙が溢れた。

    恩田さんの本は初めて読んだけど、とにかく音楽の描写がすごい。音って言葉で言い表せるのか。
    途中からサントラを聴きながら読んでいたけど、「なるほどこういう風にこの人は捉えているのか」と分かるからおもしろい。
    これから読む人はぜひサントラ聴きながら読んでほしい。

    本の中なのに、各登場人物が「生きている」感じがすごくて、読み終わってネットでピアノコンサートを検索したとき、「あっあの人たちは実在しないのか」って気づいた。
    登場人物たちのピアノ演奏を聴きたい。

    そして、長編なのに途中でだらけることなくずっと読みたくなってしまう。
    最後の方はそれこそ演奏しているかのようなテンポで、どんどん音が大きくなるような感覚で読み進めていた。
    すごい本を読んだとおもう。とても好きです。

  • 音楽

  • 「本屋大賞2017」取っちゃいましたね。
    ピアノコンクールに挑む4人の若者たちの物語。
    ドキドキするし、スカッとするし、さすがって感じです。

    但し、曲の表現と言うか、情景描写についてはピアノを知らない私には
    「そんな訳無いだろ。」と思ってします。時々挟まれるそんな描写は、私には退屈でした。

  • ずっと気になってた本
    恩田陸は夜のピクニックと図書館の海を読んだことがあったので、読んでみたかった
    お友達から借りて読み始めてから一日で読了した!
    テンポが良くて、どんどん読み進んでしまう
    ピアノコンクールに出場する栄伝亜夜、マサル・カルロス、風間塵の3人の若い天才ピアニストとコンテスト最年長の高島明石、亜夜の友人の浜崎奏それぞれの感性で演奏するピアノのメロディーが描写されると本当に音楽が聞こえてくるようだった
    読んでる途中で鳥肌が立つし、涙も出る
    読み終えてから余韻が残る小説だった

  • 登場人物のパワーに、いや、作者のパワーにかな、引き込まれた。YouTubeに『蜂蜜と遠雷』で、曲が上がっているので、時々聴きながら読んだ。

  • 音楽に祝福されているような暖かな読み味で描かれる2週間の物語。
    クラシックという歴史ある音楽の煌めき
    この宇宙の秘密などに触れるように奏でられる音楽
    数々のイメージを喚起する音楽
    それを読者は追体験する。
    圧倒的な表現力による描き分けが可能にする色彩豊かな至高の体験。

    焦がれるような期待。
    何かを共有する感覚。
    様々な要素が発光してるかのようで。

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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