わたしたちは銀のフォークと薬を手にして

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 646
レビュー : 96
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031234

感想・レビュー・書評

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  • 読み始めてすぐ、この作品好きだなって思った。そして幸せな気分のまま読了。ワーカホリック気味の知世が惹かれたのは、バツイチでだいぶ年上の椎名さん。彼から持病があることを告白され、戸惑い、悩み、怖れる。その感情表現が繊細で惹きつけられました。著者があとがきで書いているように誰かと楽しく食事をしたり、旅をすることってハードルが高い。一緒に焼き鳥を食べてビールを呑んで楽しいと思える人、何一つ特別なことなんてない自分と向き合ってくれる人の存在はとても貴重で、丸ごと受け入れて一緒に歩いて行けるって素晴らしいなあ。

  • 王様のブランチの特集で取り上げられていて、気になって読んだ1冊。
    主人公・知世が出会った椎名さんは年上でいい人だけど、HIV感染者だった…
    恋人が治らない病気だと知っても、愛する勇気があるのか、問い掛ける作品。奇しくも、3日前には闘病中の小林麻央さんが亡くなった。愛する人が病に冒された時、自分はどうするのか?とても考えさせられる内容だった。
    知世の他にも、友人や妹の目線から描かれた作品もあるが、章ごとに描かれる旅の景色や料理も絶品。
    中でも、自分が気になっていた箱根の星野リゾートや直島など、タイムリー過ぎて、それだけで満足!それにも増して、箱根の星野リゾートで出されるビールがハートランドって言うから、思わずハートランドを飲んでしまった…
    恋愛小説としても、極上。そして、旅小説としても、グルメ小説としても極上の1冊。

  • ワーカーホリックなどと言われている三十歳の知世と、HIVという難病をかかえたバツイチの椎名さん。背負っているものは重いはずなのに、二人の日常が穏やかで本当に普通。おいしいものを食べ、お酒を飲み、旅行に行き、同じ景色を見て、共に生きていく。いいなあ。元妻の佳織さんも素敵な人だった。
    静岡大井川鉄道のSL列車が出てきたのがちょっとうれしい。読後感もよかった。

  • 久しぶりの島本さんの本。
    読んでると こんな感じだったなと懐かしく感じた。
    知世(ちせ)を含めた 周りにいる女性たちの恋愛 仕事 人生の物語。
    知世の芯の強さが 惹きつけられた。
    最後に出てくる夢の話が 素敵な終わり方だった。

  • こんなふうに
    限りある時間を大切に
    葛藤しながら
    美味しいものを食べながら
    共有するのは
    知世の言葉を借りるなら
    漢字じゃなくて
    ひらがなで“こうふく”。
    まさにそうだと思う。

    買ってよかった。

  • 本屋さんで見て、手に取って、
    パラパラと読んでみて
    買わねばと思ったのは久しぶりだ。
    これは買って手元に置きたい本だなって。

    島本さんのお話はやっぱり、いいなぁ。
    優しいのに、時々キリキリ痛い。

  • 未来のわたしがここにいる、って思った。

  • タイトルと装丁があまり好みではなかったけど
    読み出したらちょっと好きかも、と気づき
    中盤くらいにはけっこう好きだと思った。

    「私が結婚できない理由を一言ずつ」

  • どんな展開になるの?
    と、心配しながらページをめくる。

    読み進むごとに、
    人生で大切なものに気かされる。
    いっしょにいる心地良さ、
    安心感、自分をまるごと受け入れられること。
    これ以上の幸せはないのかもしれない。

    生きていくために必要はものはなに?
    という問いかけに
    やさしく、美しい景色とともに
    ひとつの回答をもらったような読後感。

  • 島本さんの作品を読み始めたのは大学生のころ。
    あの頃はまだ胸がヒリヒリするような恋をテーマにしたものが多かったかな?と思う。
    この作品は、隣にいるのが当たり前みたいな、落ち着いた雰囲気が漂う。
    そう感じる私も、歳を重ねたなあとしみじみする。

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著者プロフィール

島本 理生(しまもと りお)
1983年東京都板橋区生まれ。都立新宿山吹高等学校に在学中の2001年に「シルエット」で、第44回群像新人文学賞の優秀作を受賞し、デビュー。06年立教大学文学部日本文学科中退。小学生のころから小説を書き始め、1998年15歳で「ヨル」が『鳩よ!』掌編小説コンクール第2期10月号に当選、年間MVPを受賞。2003年『リトル・バイ・リトル』で第128回芥川賞候補、第25回野間文芸新人賞受賞(同賞史上最年少受賞)。2004年『生まれる森』が第130回芥川賞候補。2005年『ナラタージュ』が第18回山本周五郎賞候補。同作品は2005年『この恋愛小説がすごい! 2006年版』第1位、「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」第1位、本屋大賞第6位。2006年『大きな熊が来る前に、おやすみ。』が第135回芥川賞候補。2007年『Birthday』第33回川端康成文学賞候補。2011年『アンダスタンド・メイビー』第145回直木賞候補。2015年『Red』で第21回島清恋愛文学賞受賞、『夏の裁断』で第153回芥川賞候補。『ファーストラヴ』で2回目の直木賞ノミネート、受賞に至る。

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