スタンフォードでいちばん人気の授業

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031296

感想・レビュー・書評

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  • スタンフォードでいちばん人気の授業
    著:佐藤 智恵

    スタンフォードが教えているのは驚くほど人間的で、普遍的なことである。そのカリキュラムは何よりも「自分を知る」「人間を知る」ことに焦点が置かれている。

    今後のキャリアや人生にずっと役立つような、普遍的な思考法や知識を教えている。どれだけテクノロジーが進化しようが、どれだけ情報が増えようが、どんな時代になっても通用する普遍的なこと、リーダーとしてふさわしい人間になるための基本中の基本を教えているのが、スタンフォード大学である。

    本書の構成は以下の9章から成る。
    ①ストーリーの力
    ②マーケティング
    ③イノベーション
    ④社内政治の力学
    ⑤リーダーシップ
    ⑥スタンフォード流会話術
    ⑦スタンフォード流交渉術
    ⑧コミュニケーション
    ⑨マインドフルネス

    スタンフォード等の米国でのエリート輩出学校の教えに書かれた本はたくさんある。本書はそれを体系的にまとめられたものであり、多くは訳書である中、日本人である著者が全てを理解した上で私たちにわかるように再構築されており、名門スタンフォードを容易に理解できる形で記された本書は難解な内容ではなく読み物としても最後まで楽しく読ませていただいた。

    感じたこととして日本が憧れを抱くような世界企業やトレンドが日本が昔から大切にしてきたこと。例えばストーリー化やお客様第一であったり、従業員を大切にするということが最先端で取り入れられている。

    昔のままではなく多くを受け入れて組みあがった最新の流れではあるものの日本人として誇りを持ちながらそれに触れることができた。

    本書で出てくる参考文献等はどれも素晴らしいものばかりであり、随所でエッセンスが程よくわかりやすく的確に紹介されており、原書に触れるきっかけにもなる。

    体系的に名門校の教えを知るという点ではレベルの高い一冊である。

  • 一流の大学で教えている内容だけど、うまくまとまっている分?各章の最後にまとめてあるポイントだけざっと読めばほぼ理解できる内容。
    マーケティング、イノベーション、リーダーシップ(社内政治)、コミュニケーション(会話術、交渉術、プレゼン術)、マインドフルネスの項目で書かれている。

  • 人気の授業のダイジェスト版。なのでここから興味があるものを見つけて更に関連書籍を読むのが良いだろう。

  • スタンフォードの授業をまとめたもの。各授業のいくつかはは単独でも本になっている。興味を持ったものはそちらを合わせて読むのが良さそう。この本では、特に日本人に当てはめているところがいいところ。

  • 本書は、スタンフォードで学べるおいしいエッセンスを詰め込んでいる。 人を動かす力やリーダーシップ、相手への伝え方、さらにはマインドフルネスまでと内容が盛りだくさんである。 特にジェットブルー航空の会長が遵守している10箇条やコミュニケーションのカギを握るAIMの手法などは、今後の実生活に役立てたいと思った。

  • 実は読書量はキープできてるのですが、ここ2か月仕事にかまけてまとめるのを怠っておりました。年を重ねるにつれテーマを絞り込まないと単なる雑読で終わってしまうなと危機感を持ちつつも、本書のように人から紹介された本を読むのもとても新鮮です。
     
    僕の会社は「良い社風」を真剣に追求していて、それが「なるほどビジネススクールでもこう教えられているのか」と納得できる本。結果として醸成される馴れ合い的雰囲気(これには建前的には対抗できない)をどこで締めるか、という観点から、やはり僕にはドがつくほど本音なフェファー教授の論調がとても響きます。名著「権力を握る人の法則」に立ち返るべきかなと思いました。
     
    一方でほとんどの会社にとってドライな成果主義だけでは立ちいかないことも事実であり、そんな場合に「一流のリーダーが実践している」という6つのポイントのうち以下2つはとても有効だと思うので、今後意識して取り組んでいきたいな、と。
     
    ・社員の「いい話」を探す
    ・笑う

    マスクもベソスも絶対実践してないと思うけどね!

  • 一流大学の授業はこんなに面白いことを教えているのかと感じられる本。

    ためになることもたくさん書いてあり実践したいと思ったし、また会話のネタにもなると思います。

  • アメリカの有名大学での人気授業の紹介だけあって、とても面白い。また、日本人の視点からの解説があって、こうした知識が日本でどのように役に立つかのヒントとなる記述も多い。それぞれの章は頁数の制約もあって浅いものの、良い取っ掛かりになる。

  • スタンフォードMBAをclass visit した時に感じたことと似たようなことが前書きにかいてある。ビジネスに通用する普遍的なスキルセット、人としてのあり方などを中心に教えているそう。
    ストーリー
    ・人間は情報を整理するプロセスの中でストーリーで覚えるのが一番はやい。逆にいうとデータや数字などは頭に残りにくい。覚えられる情報は一度に7こプラマイ2と決まっているのでいかにシンプルにストーリーを伝えるかが鍵
    ・日本人は古典や漫画などストーリー大国のはず。cf新幹線の清掃おばさんたちの話

    決断疲れ
    決断が多いと疲れる。決断のタンクは決まっているからそれがいっぱいになると合理的な判断はできない。
    ースティーブ・ジョブスのタートルネック、結婚してから待ち合わせ、何食べるなど、誰と結婚すればいいかなど考えて行動を決断しなくてよくなったから楽になったのか、と感じた

    マーケティング
    コトラーさんが自己実現のためのマーケティングだと数年前から言ってるらしい。マーケティング4.0
    これは全く知らなかったので勉強しよう

    マインドフルネス
    思いやりが見直されてきている、Google などではリーダーには思いやる心が大切だとされている。

    交渉
    アジア人にとっては特に交渉は戦闘だと思っている人が多いかもしれないが
    交渉はツールであって使えればすごくいい戦略になる。Good cop Bad copのような戦略や脅しなどあるが、まずは交渉をするべきなのか、交渉をするダウンサイドは何なのか、をAseessする。その後Intent は自分にとって何なのか。自分は交渉によって何を得たいのか、二番目のもので妥協できるのか、どのような条件があれば妥協できるのか、

  • 人間について知る授業内容。士気をあげるため誉め合う制度や上司のイライラが伝染する訳、人は得よりも損をしたくない=挑戦心の阻害など、興味深い内容もあり。ダイエットの失敗は、これは食べれるとか決断する機会が多すぎて、疲れて自己統制力が限界になるからという考えも面白かった。マインドフルネスが心体によいとは聞いたことあるので、やってみようと思う。

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著者プロフィール

1998年3月 一橋大学法学部卒業
1999年8月 マールブルク大学(ドイツ)法学部公法・国際法専攻(LL. M)修了
2000年3月 一橋大学大学院法学研究科公法・国際関係専攻修士課程修了
2003年8月 マールブルク大学法学部公法・国際法専攻博士課程修了(Dr. jur)
外務省勤務,明治大学法学部専任講師・准教授等を経て,
2021年10月 明治大学法学部教授(現在に至る)

「2021年 『EU海洋環境法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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