生きていくあなたへ 105歳 どうしても遺したかった言葉

著者 :
  • 幻冬舎
3.89
  • (40)
  • (40)
  • (40)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 518
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031722

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日野原先生と言えば、100歳を超えても現役医師であり続けていた方で有名である。
    ハイジャック事件やサリン事件などのエピソードも有名であり、日本のノーベル受賞者が、テレビで推薦していた本なので読んでみた。

    人が生きるとは、使命とは、色々考えさえられることが多かった。
    心に響くことがたくさんあったが、「目に見えるものより、見えないものにこそ大事なものがある」という意味の言葉が今の自分に一番必要なことのように思えた。
    言葉の意味を本当に理解でき、実現するのには、まだまだ自分の俯瞰が足りていないが、その入り口に、立たせてもらったような気がする。

    本自体は読みやすく、ざっと読むことができるが、先生の真の言葉の意味を深く考えていくことで、これからの自分の人生をもっと豊かにすることができるのではないかと思う。長生きすることに意味があるのではなく、自分が与えられた使命を全うすることに意味がある。その使命がなんたるかを、自分とは何者であるのかを、読んだ後に考えてしまう1冊である。

  • 「人間は弱い。死ぬのは僕もこわいです。」105歳の医師、日野原重明氏が、死の直前まで語った、希望と感謝の対話20時間越。最後の力を振り絞り伝えたかった言葉とは。生涯現役、渾身最期の一冊。 「死ぬのは僕でも怖いんだよ。」だからこそ、朝起きて自分が生きていることが、心から嬉しい。105歳になっても尚、僕にはまだ自分でも知らない未知の自分がたくさんあると感じているのです。 今、最後の力を振り絞って私がしたいのは、あなたとの対話です。人生の中で、いつも私と共にあったのは言葉でした。 私が言葉によって支えられてきたように、迷い傷ついたあなたへ、私の最期の言葉を伝えたいのです。(本書より抜粋) 2017年7月18日この世を去られた日野原重明さん。2016年年末からはじまった本書のインタビューは、亡くなる直前まで、時にはベッドに横たわりながら20時間以上行われました。言葉を軸にしながら、死と生、病と健康、出会いと別れ等々、人生の深淵について語ります。 【本書の内容】 第1章 死は命の終わりではない 第2章 愛すること 第3章 ゆるすことは難しい 第4章 大切なことはすぐにはわからない 第5章 未知なる自分との出会い

  • 105歳で大往生を遂げられた日野原さんの遺作。
    「100歳になって、いかに自分が自分のことを知らないかがよく分かった。80歳くらいの自分が可愛く思えてくる」
    100歳まで生きないとわからないことですね。これは。

    よど号事件に乗客として乗り合わせていたという話も興味深い。
    ハイジャックという言葉を犯人も意味わからずに使っていて、ジョークを飛ばすと、一同大笑いになったという話があったけど、素晴らしいユーモアセンス。
    実際に介護されていたお嫁さんによると、ポジティブで、とても楽しい人であったらしい。
    賢い人は機嫌がいい。

  • 聖書の一節を引用しながら日野原先生の穏やかな人柄に触れることができる。
    読みやすい。

  • 医師でありキリスト教徒である日野原重明氏が105歳、死を目前に対話を用いて遺された言葉。


    何かで紹介されていて読んでみました。
    日野原氏については存じ上げていないのですが、知らないながらにも徳のある方なんだろうなと感じられました。
    対話形式の文章の中にはいつも感謝の気持ちが滲み出していて、特に最期のほぼ編集されていない日野原氏自身の生身の言葉は、感謝の気持ちに溢れていました。死を目前にしてここまで慈愛に満ちた言葉を紡ぐことができるこの方が眩しくて仕方ありません。
    自分自身何歳まで生きるかは分からないけれど、もし明日にでも死んでしまうとして、こんな風に考え言葉にすることが出来るだろうかと思うと、とてもできないな、自分はまだまだだなと感じました。



  • 友人にオススメ本を聞いたら、日野原氏の「十歳のきみへ」という本を紹介された。

    著者の日野原重明氏は、もと聖路加国際病院院長であり、その本を書かれた当時は95歳だった。95歳から10歳のこども達へのメッセージが綴られた本だ。

    さっそく図書館に予約を入れたが、1月に予約を入れて、6月末の今日現在いまだ順番待ちの状態だ。入れた当初で64人待ちだったので、「それほど皆が読みたい本なのか」と少し驚いた。

    その本と並行で、この「生きていくあなたへ」という本の存在も知り、一緒に予約しておいた。こちらは、サブタイトルが「105歳 どうしても遺したかった言葉」となっており、上記の本から10年後に出された本である。

    この本は、インタビュー形式で著者から取材し、その内容を編集して出版されたようだ。そのインタビューが行われたのが2017年の1月、そして日野原先生はその年の7月に105歳で人生を終えられた。従って、本書は日野原先生が後世の人々に残しておきたいと思われた言葉のエッセンス集と言えるかもしれない。

    平均寿命をはるかに超える105歳まで生きてこられたからといって、人と異なる経験を多くされているかと言えば、そんなことにはほとんど触れられていない。

    特別な体験としては、赤軍派による「よど号」ハイジャック事件に巻き込まれたことと、地下鉄サリン事件で被害にあった多くの人を聖路加病院に受け入れたことが書かれていたが、それらのエピソードも含めて、人が生きていく上での本質的なことについて、深みのある言葉で終始語られていた。

    著者の言葉で印象に残ったこと。
    著者は、80歳から自分自身の新たな発見を意識され、105歳まで毎日、新しい自身の発見を楽しんでこられた。「生まれ変わる」というのは死んでまた生まれるということでなく、「生きながらにして生まれ変わることができる」と。死ぬのは「古い自分が死ぬのだ」と語られていた。

    サンテグジュペリの「星の王子さま」から、「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目にみえないんだよ」を引用され、目に見えないもの(例えば「愛」とか)の大切さを語られていた。

    命は、時間の中にある。つまり人のために自分の時間を使うことが命だと。命を使うと書いて「使命」と語られた。10歳の子どもや人々に言葉を遺そうされたことも、著者が「使命」と感じられていることだろうなと思う。

    ありのままでいるためには、「あるがまま」であること。苦しい現状があっても、それをそのまま受け入れた自分であること。そして「キープオンゴーイング」が、最後まで貫かれた著者の生き方のキーワードのように思う。

  • 全体的に宗教にからんだ説教にちかい。日野原先生の過去の話は驚いた。本の最後に編集していない日野原先生の言葉があるが、そこが良かった。

  • 聖路加の日野原先生の遺作は、インタビューを書き起こす形で行われた。
    自身の経験、医師としての経験から、多くの苦難、死と向き合って行きてこられた先生。それでも死ぬのは怖いですよと、さらっと書き残す。

    奥様を亡くされ、多くの別れを経験してきた105歳の先生から、生と死はセットで誰もがその運命から逃れることはできないとか、先生のお好きだった「星の王子様」を引かれて「悲しみはいつかは和らぐよ。いつかその悲しい気持ちが和らいだら、僕と出会ってよかったって思うよ」と言われると、いつかそんな日が来るのかもしれないなと、ほのかに希望を抱くことができる。

    そんな、愛を貫かれ、生を全うされた先生の言葉の数々。
    自分に何か迷いがあるとき、落ち込んだ時など、開くことができるように手元に置きたい一冊になりました。

  • お亡くなりになってから日野原先生に関心を持ちました。
    信念を持っている人は強い。
    自分はここまでだ、と決めつけてはいけませんね。

  • 2017年7月、105歳10ヶ月で亡くなった日野原先生のインタビュー形式で書かれた最後の一冊。

    筆者に寄せられた数々の問いにお答えになられています。

    キリスト教徒である日野原先生のお言葉には、聖書の引用もたくさん出てきます。
    中には、あまりにも美しすぎる答えもある。

    それでもその美しすぎる答えすらも尊くて、まだまだ自分のことをわかっていない自分を痛感しました。

    死は新しいはじまりであること。
    そして、家族として食卓を囲むこと。

    肝に銘じたい。

全74件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1911年山口県生まれ。1937年京都帝国大学医学部卒業。1941年聖路加国際病院内科医となる。学校法人聖路加国際大学名誉理事長、聖路加国際病院名誉院長、一般財団法人ライフ・プランニング・センター理事長などを歴任。予防医学の重要性を指摘し、医学・看護教育の充実、ターミナル・ケア(終末期医療)の普及に尽力。2000年には「新老人の会」を結成。1999年文化功労者。2005年文化勲章受章。2010年には国際コルチャック協会名誉功労賞受賞。2017年7月18日逝去。

「2020年 『2021年版『生きかた上手手帳』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

日野原重明の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐々木 圭一
石原 慎太郎
リンダ グラット...
ヴィクトール・E...
又吉 直樹
松下 幸之助
稲盛和夫
有効な右矢印 無効な右矢印

生きていくあなたへ 105歳 どうしても遺したかった言葉を本棚に登録しているひと

ツイートする
×