墨の香

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 107
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031777

感想・レビュー・書評

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  • 理由も告げられず嫁ぎ先から離縁された雪江が、心機一転、筆法指南所を始めます。
    教え子の少女達や、イケメン弟・新之丞、外出ばかりの母・吉瀬に振り回される日々。
    そんな中、ある事件に元夫が関わった可能性から、雪江も巻き込まれることに・・。
    雪江の、書に対する姿勢が真っ直ぐで清々しいですし(性分も真っ直ぐすぎて、少々危なっかしいところも?)文字についての知識も学べるのも良いですね。
    何気に、髪結いの銀さんがなかなかいいキャラでした。

  • なんだか波がない穏やかな物語。
    雪江は勝気なんだけど、門人に対しては一歩引いているし、男性に対してもまた女性である事で一歩引けているので大人しく見える。
    事件もどうしても男性中心に回ってしまうので、もうちょっと女性だからこその部分が出ると良かったかなと思います。

  • 婚家を3年で離縁された武家の娘雪江。書の腕を生かして、自宅で教室を開くことに。様々な家格の娘たちが集まり、順調に行くかにみえたが、生徒同士のいざこざや、家の中の問題等厄介事が降りかかる。また、雪江自身も別れた夫のことで問題が起き…。
    書についての豆知識も得られるし、まぁまぁ面白かった。ただ、女があの当時あんなに行動出来たのかなとは思う。

  • 「女だてら」というところ。
    事件を解決していく。
    嫌な兄弟子だった。
    復縁するなら理由を言って離縁すればよいのに。

  • 水草さんのシリーズが終わって悲しかったけど、この本の新之丞くんが魅力的!お姉ちゃんのことが大好きで、いつも力になろうとする。「この髷の形が気に入らない!」とプリプリしたり、ドタバタ廊下を走ったりして、頼りなさそうに見えるのに、いざという時は頼りになる!シリーズ化されるのかな?主人公であるお姉ちゃんが旦那さんの元に帰ったら新之丞くんの登場が減るのではないかと心配。

  • 梶さんにしては普通だったかなぁ。
    一方的に離縁された女性が書の指南所を始め、その門人である娘たちや弟の奥右筆ならではの揉め事、他藩や外国とのいざこざ、兄弟子の変化など色々詰め込んでいたけれど、例えば日常系に絞った方がヒロインやその弟、門人である娘たちのキャラがより活きて良かったように思う。
    髪結いの銀次さんとか元夫も深掘りして欲しかったな。
    卯美じゃないけど、結局そうなんだね…。

  • 離縁され実家に出戻り、筆法指南所を開いて娘たちに書を教えることになった女流書家の日常を描いた作品。大酒飲みの師匠、奥右筆を務める美形の弟、指南所にに通う娘たちが、彼女の日常に彩を添える。

  • 書家の話は珍しいのではないだろうか。
    墨の香、凛とした主人公雪江、読後清々しい。

  • L

    好きな女流作家さんが身罷ったりして自分好みの新作に出会えることがとても少なくなっているのだけれど、当たりの柔らかい武家モノを読ませるピカイチ作家さんと勝手に認定。文章から漂うこの雰囲気、好きだー。
    若干差し込まれた事件の顛末は物足りないがそれが主体じゃないし、主人公雪江の男勝りすぎず、オトコマエのスッキリさ、お侠になりすぎずでキャラが立っている。弟も際立つ面白さ。髪結い銀次も捨てがたい。シリーズ化は無理なのかーもったいない。
    まさしく墨の香り漂う作品。

  • 出戻った姉と美形の弟の会話、ポンポンと言いたい放題いっているようで,お互いを気遣う優しさが見え隠れしていて楽しい.女流書家として立っていく姿,師匠の巻菱湖との師弟愛、弟子達の娘らしいあれこれに元夫に関わる陰謀など,色々と盛りだくさんであっという間に読んでしまった.これ,シリーズ化にならないかなあ.

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著者プロフィール

東京都生まれ。05年「い草の花」で九州さが大衆文学賞大賞を受賞。08年「一朝の夢」で松本清張賞を受賞し、同作で単行本デビューを果たす。’15年、幕末に浮世絵を守り抜こうとした絵師たちの姿を描いた『ヨイ豊』で第154回直木賞候補になり、歴史小説家として大いに注目さる。その他の著書に『花しぐれ 御薬園同心 水上草介』『連鶴』『墨の香』『父子ゆえ 摺師安次郎人情暦』『赤い風』『はしからはしまで みとや・お瑛仕入帖』『番付屋新次郎世直し綴り』『お茶壺道中』『とむらい屋颯太』などがある。

「2019年 『北斎まんだら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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