お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 2524
レビュー : 279
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344032156

作品紹介・あらすじ

「資本主義」を革命的に書き換える「お金2.0」とは何か。2.0のサービスは、概念そのものを作り出そうとするものが多いので、既存の金融知識が豊富な人ほど理解に苦しみます。その典型がビットコインです。あまりにも既存社会の常識とは違うので「今の経済」のメインストリームにいる人たちにとっては懐疑や不安の対象になりやすいといった特徴もあります。そして、それこそが全く新しいパラダイムであることの証でもあります。本書ではまずお金や経済の仕組みから、テクノロジーの進化によって生まれた「新しい経済」のカタチ、最後に私たちの生活がいかに変わるか、の順番に解体していきます。

感想・レビュー・書評

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  • この間Nスペに出てたね。若いねー。

  • ”本当にお金や経済が作り出す課題を解決したいと考えるのであれば、お金に自らがくっつけている「感情」を切り離して考えなければなりません。よりたくさんのお金や経済を動かしている人ほど、お金を紙やハサミやパソコンと同様に「道具」としてみています。そこに何の感情もくっつけていません。一方でお金をうまく扱えず困っている人ほど、お金に特別な感情を抱いていることが多いです。それがないことによって起きる困窮や不安からお金に感情をくっつけてしまい、道具以上の意味を感じてしまいがちです。お金や経済を扱うためには、お金と感情を切り離して一つの「現象」として見つめなおすことが近道です。”

    図星でたじろぐ。07年に社会に出た若者なのに、前著に続き相変わらずこの達観ぶりに驚かされる。いやその観方こそがまさしく老人のバイアスか・・・

    [more]<blockquote>P57 長く運営されることで徐々に特定の葬に利益が滞留し始めると、当然それ以外の人の間で新しいシステムの誕生を望む声が高まっていきます。最初から完璧なシステムを作ろうとせずに、寿命が存在することを前提にし、寿命ウが来たら別のシステムに参加者が写っていけるような選択肢を複数用意しておくことで、結果的に安定的な経済システムを作ることができるようになります。

    P58 共同幻想が寿命を長くする−参加者が共同の幻想を抱いている場合、システムの寿命は飛躍的に伸びます。ここであえて「幻想」と表現したのは、絶対的な正しい価値観というものは存在せず、時代によって変化する流動的なものだからです。反対にいえば「世界を変える」とは、全時代に塗り固められた社会の共同幻想を壊して、そこに新しい幻想を上書きする行為にほかなりません。

    P136 (膨大なデータの蓄積で進む自動化とネットワークによって進む分散化)この2つが混ざった時に起こる「自律分散」が多くの産業のビジネスモデルになる

    P147 本来お金は価値の交換・保存・尺度などの役割を持っていて、銀行も証券も産業や人々の活動をサポートする存在でした。お金はそのツールにすぎませんでした。徐々に「お金を増やす」という手段の部分が強調され過ぎるようになり、結果的に実体経済や人々の暮らしと全く関係ないところでお金だけが動くようになっていきました

    P174 なぜ多くの人が評価経済や信用経済に対して違和感を抱くのかというと、今話題になっている大半の仕組みが「評価」や「信用」ではなく「注目」や「関心」にすぎないから

    P200 もしお金が時間の経過とともに消えていくとしたらどうでしょうか?時間そのものが通貨だった場合は、保存できないうえ、どうせ使わなければ自然消滅するので、これを使って何かをしようと考える人が増えるはずです。「若者は時間があるがお金はなく老人はお金はあるが時間がない」と言われますが、時間が通貨となる経済では、若者は時間とお金の両方をもって好きなことにチャレンジできるようになります。

    P206 トークンネイティブの世代は、生まれた瞬間からビットコインやブロックチェーンに当り前に振れて使いこなすことができ、今のわたしたちとは全く違う視点でお金や経済のことをとらえていることでしょう。デジタルネイティブ世代はトークンネイティブ世代が作るサービスが理解できなくなり「規制が必要だ」という話をしているかもしれません。
    人間は自分が生まれた時に既に存在したテクノロジーを自然な世界の一部と感じる。15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは新しく営k歳ティングなものと感じられ、35歳以降になって発明されたテクノロジーは自然に反するものと感じられる(ダグラス・アダムス)

    P239 現状でも理論的には、国家の役割をすべて電子化してテクノロジーによって代替できてしまう土台は出来上がりつつある。あるいはグローバル巨大IT企業が実質的には国家の役割を担いはじめる未来。
    </blockquote>

  • 経済に疎いため、ビットコインとかVALUとか話題のトピックスについて知りたいと思い手に取ったが、あまりその辺りの言及はなく、それよりも大きな枠組みの話が多かった。

    本書によると、これまではもっと豊かに暮らしたい、いい家に住みたいなど、金銭的・物質的な充足を求めて人々が動いてきたけれど、SNSの「いいね!」に代表されるような共感などの精神的な充足や、社会問題の解決などの意義や目的に価値を見出すようになりつつある。
    ミレニアル世代以降は後者を重視するそうだが、私自身(1989年生まれ)を振り返ると半々であるように思う。就職活動の際、一番やりたかった職業は給料が低いことを理由に諦めたが、企業を選ぶ上では企業理念やミッションに共感できることが一番の条件だった。
    このような、資本ではない内面的な価値を重視する社会になると、「金銭的なリターンを第一に考えるほど儲からなくなり、何かに熱中しているほど結果的に利益を得られるように」なるそうだ。最近では「好きなことをして生きていく」生き方も話題になっており、そのような流れが起こるのは社会の変化も影響しているのだと分かり納得できた。

  • 今まで経済やお金の勉強をほとんどせずに、いきなりこの本はレベルが高かった気がする。
    でも、書いてあることは面白い。
    時間をおいて、また読みたい。

  • ポスト資本主義における未来や我々が在るべき姿を考えさせられる。お金への偏重した価値観は崩壊し、多様化した価値観への承認が新たな世界を作っていくものと思う。

  • ちょっと良くわかりませんでした。。。

  • 眉唾な部分もあるが、仮想通貨、シェアリングエコノミー、ブロックチェーンなどの概念を理解することが出来る。
    ・有用性の価値(資本主義的)、内面的な価値(共感や信頼)、社会的な価値(慈善活動やNPO)に分類される
    ・SNSによる共感や感謝など内面的な価値の可視化
    ・注目や関心と評価や信用は違う
    ・営利と非営利の境界線が消える
    ・複数の経済圏やコミュニティーに生きる安心感
    ・「儲かること」から「情熱を傾けられること」へ

  • 仮想通貨、フィンテック、AI、ベーシックインカムなど怪しげなバズワードが一気に関連付けて説明されています。
    こうゆう考え方があるから注目されているのだとやっとわかりました。
    現代の強い閉塞感をこうゆう世界観で突破して欲しいと思います。
    まあ、歳をとると昔はマイクロソフト、インターネットが騒がれていたのが今はブロックチェーンなんだと斜めから見てしまいますが、それくらいインパクトがあるのはわかりました。

  • これまでの金融の枠組みを無視した全く新しい経済システム:Fintech 2.0、その世界がどんなものなのかを紐解いた本。
    今世の中で起きていることはあらゆるシステムの分散化で、インターネットにより情報の格差が無くなったことで、管理者がいなくても個人間で取引ができるようになった。
    そして国だけが発行できたお金が仮想通貨の登場で誰でも発行できるようになり、今まで価値を付けられなかった内面的な価値に重きが置かれる。
    新しい価値を見出し、人の欲望と上手く結びつけた経済システム(エコシステム)を構築することが必要になるが、重要なポイントはこれが個人レベルでも技術的にできるようになること。
    そしてこのようなパラダイムシフトの根源にあるのは、我々ミレニアル世代(1980年代以降に生まれた世代)が、生まれたときから物に溢れ、お金以上に意義や目的というものを重視する価値観を持っていること。
    キャズムを越えた仮想通貨が、更に伸び、決済のフェーズに入るの2018年となりそうな予感をさせる本でした。

    ◯お金とは?
    ・経済とは欲望のネットワーク
    その構成分子の人間を動かすのは、欲求、欲望を起点に動く報酬のネットワーク。

    1. 本能的欲求: 衣食住、モテたい
    2. 金銭的欲求
    3. 承認欲求

    ・特徴
    極端な偏りと不安定不確実性(飽きやすい)
    脳の報酬系は満たされたときだけでなく、期待できる状態でも分泌される

    ・自己発展的に拡大していく経済システム
    1. インセンティブ
    2. リアルタイム: 状況が変化すること
    3. 不確実性: 運と実力が程よいバランス
    4. ヒエラルキー: 自分の立ち位置がわかる、他人との距離感を掴みやすい、ただし固定化されなあよう新陳代謝を促す
    5. コミュニケーション: 交流や議論する場
     ビットコインはこれらがバランスよく設計されている

    ・長続きするシステム
    1. 寿命があることを前提にし、飽きられた場合の次の手を打つ
    2. 参加者が共同の幻想を抱く、世界を変えるとは、塗り固められた幻想を上書きすること

    ・ピケティの考え方
    資産税: 資産を持つことに対する税
    ゲゼルのスタンプ貨幣(使わないと使えなくなる貨幣)により滞留を防ぐ考え方

    ・よく出来た経済システムは自然の有機的システムに似ている
    1. 自発的秩序: 生態系
    2. エネルギーの循環
    3. 情報による秩序の強化
    共通するのは、複数の個が相互作用して全体を構成すること=創発

    ◯テクノロジーが変えるお金の形
    ・今起きているのはあらゆる仕組みの分散化

    力をつけていくであろう個人をサポートするエンパワーメントにビジネスチャンスあり

    ・シェアリングエコノミービジネス:
    ネットワーク化した個人を束ね、1つの経済システムを作り、人間には煩雑な処理や中立性を求められる評価機能等を代理人として提供。

    ・トークンエコノミー
    発行者が自由に設計できる経済圏でネットワーク内で完結する。次のような種類に分けられる。

    1. 通貨型: 決済手段、ポイントカードのイメージ
    2. 配当型: 明確なリターンを設定
    3. 会員権型: 所持することで優待を受けられる

    ・分散化×自動化(AI)➡︎自立分散➪管理者不要
    ・無人コンビニ BingoBox @中国

    ◯評価経済
    ・経済の民主化、経済は作れるもの
    ・価値を媒介する手段がお金だけでなく多様化、価値を最大化しておけば色々な方法で他の価値と交換できる
    ・社内通貨、毎月一定の社内通貨を社員が保有していて、同僚に感謝の印とひて付与できる仕組み、内面的な価値の可視化
    ・落とし穴
    注目,関心に過ぎないものが評価,信用という高尚な概念にすり替わっている。そのために、好意や社会的価値が犠牲にされると多くの人にとって受け入れがたくなる。

    ◯経済システムは選べる
    ・1つの経済に統一する必要はない
    ・AIが仕事を奪い、多くの人が失業し、ベーシックインカムが導入される。お金を稼げることの強みが薄れ、コモディティ化する。

    ◯イギリス人作家 ダグラス・アダムス
    人間は生まれた時に存在するテクノロジーを自然な世界の一部と感じ、15〜35歳で発明されたテクノロジーを新しくエキサイティングなものと感じ、35以降に発明されたものを自然に反すると感じる

    ◯人生の意義を持つことが価値
    ・ザッカーバーグのスピーチ
    1980年代以降に生まれたミレニアル世代は、衣食住など必要最低限のもが揃い物質的には満たされ、どこを目指したらいいかわからない。そんな彼らが人生の意義や目的を持てるような世界を作ろう。
    ・グーグルやフェイスブックは誰もが理解できる明確なミッションを掲げている、それは社員に働く大きな意義を提供しているということ。
    自己実現のさらに先、社会全体の自己実現を助けたいという利他的な欲求

    ◯モンテッソーリ教育
    子供の興味をとことん伸ばしていく教育法

    ◯未来の姿
    1. エストニアのような電子国家がアメリカや中国とは異なる新しい国家の形を作る
    2. グローバル巨大企業が行政サービスを提供し、国家のような役割を担う
    3. 全く無名なバーチャル企業がバーチャル国家として新しいモデルを作る

  • 経済書ランキングでベストセラーとなったお金2.0。

    本書は、お金や経済の本質を理解して、変わりつつあるお金と環境の中で、次に何をすればいいかを伝えている。

    まず、経済の仕組みについて。
    現在のお金やそれに代わる「継続して発展する経済システム」には5つの要素がある。
    ① インセンティブ、 ② リアルタイム、 ③ 不確実性、 ④ ヒエラルキー、 ⑤ コミュニケーション

    さらに、お金に代わるものは価値も大事。価値とは3つあって、
    有用性 役に立つかどうか。
    内面性 個人の内面に正の効果がある。
    社会的 社会の持続性を高める。

    近年、価値が変わってきているし、これからも変わっていく。例えば、お金のカタチは現金からトークン(ビットコイン)へ。資本主義から価値主義(信用)へ。経済圏は国からバーチャルへ。

    今後は、社会も豊かになって、お金が調達しやすい環境になる(ベージックインカムの導入などもそうした潮流の1つ)。そういった社会では、信頼や時間や個性のようなお金では買えないものの価値が相対的に高まる。

    だから、「価値主義」の世の中では自分の「価値」を最大化しておくことが重要。また、お金から解放されるとエンターテイメント領域が拡大するので、今後の重要技術はVR MR ブレインマシンインターフェースだと思う。


    後半の価値主義の話やストーリー展開は、賛否両論あるかもしれないが、ビジョナリーであり上場企業経営者でもある佐藤航陽氏に今後も注目です!

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著者プロフィール

福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立し代表取締役に就任。2015年に東証マザーズに上場。フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」、30歳未満のアジアを代表する30人「30 Under 30 Asia」などに選出。2017年には時間を売買する「タイムバンク」のサービスの立ち上げに従事。宇宙産業への投資を目的とした株式会社スペースデータの代表も兼務。
『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』(幻冬舎)で「読者が選ぶビジネス書グランプリ2018」リベラルアーツ部門賞を受賞。

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