それは宇宙人のしわざです 竜胆くんのミステリーファイル

著者 : 葉山透

• 幻冬舎 (2017年12月20日発売)

感想・レビュー・書評

[しんたさんの感想 · 2023年6月5日]

この読後感は爽快の一言である。
頑なに宇宙人を信じて止まない少年と雑誌編集者の出会い。
日常の謎と宇宙人に関するあれやこれやが合わさっておかしくも元気の出るストーリーになっている。メロイックサインを見せよ！

[如月久美子さんの感想 · 2019年1月7日]

　どうしても宇宙人のしわざに持って行こうとするんだけど、結果、ちゃんと解決してる、ていうね。
　お母さんのキャラはまぁアレだけど、メインキャラはみんな好きだった。
　話はだいぶ壮大だったな。

[garadonさんの感想 · 2018年12月1日]

日常の謎系とUFO系。読んでてホンワカするよ。

[cronistaさんの感想 · 2018年4月12日]

　あこがれのファッション雑誌編集部に配属された園田雛子。意気揚々と仕事に励んだものの、わずか２年で廃刊に。リストラされずに出版社には残れたが、新たな配属先は興味のきょの字もなかったオカルト雑誌編集部。以前の職場が陽光に照らされ、暖かい風が吹いてくる場所だったとすれば、吹き飛ばされた先は昼間でも薄暗い廃ビル寸前の吹き溜まり。

　あぁ、この先わたしはどうすればいいの！？

　不安を抱えながらも、気を取り直し、訪れた取材先は高級タワーマンション。どういうわけかそこにひとりで住んでいるイケメン高校生の二宮竜胆くん。インターフォン越しで交わした初対面の言葉は「おねえさんは人間、それとも宇宙人？」

　はぁ？　なんなのこの子は？

　
　そんな出会いの二人が解き明かす宇宙人にまつわる謎解きミステリー。

　解き明かすなぞはMIB（ﾒﾝ･ｲﾝ･ﾌﾞﾗｯｸ）、ミステリーサークル、そして本丸の宇宙人。さてはて、その結果はいかに…


　先に言っておくと、これはムーを読んでいるようなオカルト通を対象として書かれた小説ではないということ。イメージとしては、月９のドラマのような、軽快な会話のリズムで進むちょっとした謎解きストーリーといったところ。ちょいちょい効いてる皮肉のセンスがとても良い。

　竜胆くんは、たぶんジャニーズがやるとして、雛子さんは誰がいいかな…　自分の中では多部未華子だけど。ドラマ化して欲しいな。

　会話のテンポがいいので読みやすい。今回は３作品だけだけど、シリーズ化したら読み続けるかも。
　でも単行本で１４００円は高いかな。文庫本で７００円くらい抑えてほしいところだ。

　
　お気に入りは最終話の宇宙人の謎解き。

　そもそも竜胆くんが宇宙人にはまったのは、幼いころに偶然聞いた宇宙空間から届いた音声メッセージがきっかけ。その音声メッセージを発したものの正体を突き止めたいと衝動から。

　そしてその謎はしっかりと解かれる。オカルト手法で誤魔化さず、とても科学的に。

　なかなか良いよ、この最終話は。ディズニーアニメにしても良いくらいの心温まるお話。


　　シリーズ化するのかな？　どうすんの幻冬舎さん？　

[ともりぶさんの感想 · 2018年4月4日]

ファッション誌からオカルト誌に異動になった雛子が、宇宙人を探し続ける引きこもり天才少年竜胆君に取材をする。何だかんだで意気投合していくのが楽しい。宇宙との交信もほほえましい。宇宙人オタクでも天才の場合はこうなるのね。面白かった！

著者プロフィール

電撃文庫『9S＜ナインエス＞』が大ヒットし、現在も続く長期シリーズとなっている。大胆な設定と躍動感あふれる筆致には定評あり。幅広いジャンルで活動中。

「2018年 『0能者ミナト<11>』 で使われていた紹介文から引用しています。」