成功ではなく、幸福について語ろう

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344033009

感想・レビュー・書評

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  • 私は岸見一郎さんの「嫌われる勇気」を読んでアドラー心理学に興味を持ちました。岸見一郎さんはアドラー心理学の専門家であり、人生の幸福について深く考えることができる著者だと思いました。そこで、他の著作も読んでみたいと思い本書を手に取りました。

    この本は、成功と幸福の違いや関係について語っています。成功とは社会的な評価や比較に基づくものであり、幸福は自分自身の価値観や目的に基づくものです。成功を目指すことは悪くありませんが、それが幸福の条件になってしまうと、不安や不満に陥りやすくなってしまうのだと本書は警告を鳴らします。また、本書は、成功と幸福の定義や違いについても語っており、成功は外側から与えられるものであり、幸福は内側から生まれるものだとして、成功と幸福は全く違うものであることを明らかにしています。

    私はこの本を読んで、改めて、自分らしさとは何か、どうやって見つけるか、どうやって実現するかを深く考えるようになりました。これまで、自分らしさを見つけようと、周囲の人と自分を比較することも何度となくありました。本当に自分自身、承認欲求の塊だったとも思います。しかし、自分らしさを実現するためには、他人や社会から承認される必要はありません。自分が納得することが重要なんですね。自分の人生を自分で決める勇気が湧きました。

  • 周りから見ると、成功していて幸せそうに思われるということはあるが
    幸福だと「思われる」ことに意味はなく、自分自身が幸せだと「感じる」ことに意味がある。
    そういう意味でも、「幸福」というものに世界共通のものさしはなく、幸福かどうかは自分が決めることである。

  • 読みやすかった。相談事に答える形で、三木清やアドラーのエッセンスを知ることができる。一見辛口だが、その厳しさこそがアドラーのいう「勇気」なのだろう。

  •  お気に入りのフレーズにはふせんをしているのですが、気づくとふせんだらけに。それほど心に響きました。

  • ウ~ン、色々腑に落ちます。
    メモしたくなる言葉にであえます。
    何かに成功したわけじゃぁないけどこの本とこのタイミングで出会えたことは確かに幸福です。

  • 「生きているだけで価値がある、幸せであると思えるか?」と自身に問うと少し窮屈になる。昔、ばあちゃんが『今日も生きている。有難いね』と言っていたのを思い出す。私は未だ人生半ば。『幸せってなんだっけ?』って考える機会をこの本にいただけたと思う。

  • 一般の方からの相談への回答という形式になっている。その中に哲学者の三木清という人物の言葉が散りばめられている。鳥が歌うが如くおのずから外に現れて他の人を幸福にするものが真の幸福である。という三木さんの言葉が素敵だと思った。また相談への回答の中で、理不尽な態度や横柄な人には劣等感がありその結果そういった態度をとっているということがわかった。そう考えれば理不尽な態度の人、横柄な人に対しても多少寛容になれるかもしれない。

  •  人は成功が幸福だと勘違いしがちだが、それは切り離して考えるべき異なるものだ。成功は必ずしも幸福を保障せず、また、成功しなくとも幸福を感じることはできる。

  • 自分の価値は自分で決める。
    評価と価値は切り離して考える。
    何かで評価され、それが良くない評価だったとしても、その人自身の価値が下がるわけではない。自惚れは良くないけど、自分は自分であるという絶対的価値がある。

  • もつれた糸がほぐれて、優しい気持ちになった。感情をもつれさせていたのは、他の誰でもない、先入観だらけの自分の思考パターンだったことにも気づく。

    成功と幸福は別物である、今は未来のリハーサルではない、など、心に染みることばの数々。

    年頃で悩み多き我が子や甥姪にも勧めたい本ではあるが、この本を読んだ私は、これから子ども達との関わり方が変わってくると思う。

    積極的に働きかけなくても、普段の子ども達とのやりとりの中で、もつれた糸をほどくヒントを自然に与えられる機会があるかもしれない。

    いつか、大切な我が子や甥姪の役に立てるかも、という小さな期待が、私の幸せの1つに追加された。

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著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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