読書という荒野 (NewsPicks Book)

著者 :
  • 幻冬舎
3.96
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本棚登録 : 265
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344033054

作品紹介・あらすじ

【出版界の革命児による圧倒的読書論がここに誕生! 】
実践しなければ読書じゃない。
暗闇の中のジャンプ!天使から人間へ。認識者から実践者へ。

適切な言葉を選べなければ、深い思考は出来ない。表現することはおろか、悩むことすら出来ない。人は言葉を獲得することによって人生を生き始める。だから読書することは重要なのだ。本は最も身近で最も安価な人生を切り拓く決定的な武器だ。

【目次】
はじめに 読書とは「何が書かれているか」ではなく「自分がどう感じるか」だ
第1章 血肉化した言葉を獲得せよ
第2章 現実を戦う「武器」を手に入れろ
第3章 極端になれ! ミドルは何も生み出さない
第4章 編集者という病い
第5章 旅に出て外部に晒され、恋に堕ちて他者を知る
第6章 血で血を洗う読書という荒野を突き進め
おわりに 絶望から苛酷へ。認識者から実践者へ

感想・レビュー・書評

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  • 読書観というものが、ここまで人によって違うのか、というのを見せつけられる。

    見城徹さんの本は、過去感度か読んだことがあるのですが、過去で一番やられた本です。良い意味でも悪い意味でも。

  • 【感想】
    「読書」というよりも「言葉」の大切さ。
    こんなにもストイックにやらなければいけないのかと思いつつ、見城徹の類を見ないストイックな姿勢に心が揺さぶられた。
    常に渇き、絶望し、逆境に身を置き、1日1日をフルスロットルで生きるこの男は、実際一緒に仕事をするとどうなんだろう?
    外から見る分にはスゴイ人だなと思えるが、一緒の環境ではできれば働きたくないな。。。

    読書1つ取っても、この御方にとっては1つの「闘争」なんだろう。
    温度感はともかく、自身の貴重な時間を割いているのだから、何かメリットにしなくてはいけないなぁ。

    読書とは「投資」。読書とは「闘争」。そんな読書のステージは、彼にとって「荒野」だったのだろう。
    自分自身、為になる読書を今後ともやらなくてはいけない。


    【内容まとめ】
    1.実践しなければ、読書は読書じゃない本とは、単なる情報の羅列ではない。
    →自分の弱さを思い知らされ、同時に自分を鼓舞する、現実を戦うための武器なのだ。
    2.「自己検証、自己嫌悪、自己否定」この3つがなければ、人間は進歩しない。いつも寝る前には、その日1日を振り返り、悶え苦しむ。
    3.売れるコンテンツの条件は、「オリジナリティーがあること、極端であること、明解であること、そして癒着があること」
    4.努力は、圧倒的になって初めて意味がある。
    →どこから始めていいのかわからない、手がつけられないくらい膨大な仕事を一つ一つ片付けて全部やりきること。
    5.絶望しきって死ぬために、お前は今日一日を最大限生きたのか?
    →本から何を読み取り、どう動くか?どう自分の生き方に作用させるか?読書は単なる情報収集の手段ではないのだ。


    【引用】
    言葉が武器なのだ。
    読書とは、「何が書かれているか」ではなく、「自分がどう感じるか」だ。


    p5
    ・自己検証、自己嫌悪、自己否定
    この3つがなければ、人間は進歩しない。
    1.自己検証
    →自分の思考や行動を客観的に見直し、修正すること。

    2.自己嫌悪
    →自意識過剰さや自己顕示欲を恥じ、自分のズルさや狭量さ、怠惰さに苛立つこと。

    3.自己否定
    →自己満足を排し、成長していない自分や、自分が拠って立つ場所を否定し、新たな自分を手に入れること?

    いつも寝る前には、その日1日を振り返り、悶え苦しむ。


    p49
    どんなに美しい理想を掲げても、実際に成し遂げるためには数多の苦しみ、困難がある。
    何かを得るためには、必ず何かを失う。
    代償を払わずして何かを得る事は不可能だ。
    この考え方は、現在に至るまで僕の根本に位置している。

    そしてこれに気づくまでに、僕は猛烈な量の読書をした。
    人間は一つの人生しか生きられないが、読書をすれば無数の人生を体感できる。

    人間は多様で様々な価値観を持つ。
    そうした他者への想像力を持たない者に、成長も達成もない。


    p78
    身体をビルドアップすることは、自分が苦しんだ分だけ必ず成果が出る。
    仕事に比べて、何とわかりやすいことか。
    トレーニングを終え、「これでまた、自分は戦える」と思った時の充実感は何物にも代え難い。


    p85
    売れるコンテンツの条件は、「オリジナリティーがあること、極端であること、明解であること、そして癒着があること」

    僕は人と会う時は、常に刺激的で新しい発見のある話、相手が思わず引き込まれるような話をしなければいけないと思っている。
    たとえ30分でも僕と会った人には、「見城さんって何度も会いたくなる面白い人だね」と言われなければ絶対に嫌なのだ。


    p90
    よく僕は「圧倒的努力をしろ」と言う。
    圧倒的努力とは、人が寝ている時に眠らないこと。
    人が休んでいる時に休まないこと。
    どこから始めていいのかわからない、手がつけられないくらい膨大な仕事を一つ一つ片付けて全部やりきること。
    努力は、圧倒的になって初めて意味がある。


    p90
    ・実践しなければ、読書は読書じゃない
    本とは、単なる情報の羅列ではない。
    自分の弱さを思い知らされ、同時に自分を鼓舞する、現実を戦うための武器なのだ。


    p102
    常々言っているのだが、感想こそ人間関係の最初の一歩である。
    結局、相手と関係を切り結ぼうと思ったら、その人のやっている仕事に対して、感想を言わなければダメなのだ。
    しかも、「よかった」「面白かった」程度では感想とは言えない。
    その感想が、仕事をしている本人も気づいていないことを気づかせたり、次の仕事の示唆となるような刺激を与えたりしなければいけない。


    p112
    「男の言い訳」
    →タイムアップぎりぎりに逆転のトライを挙げたラガーの話。
    一生をかけた遺言で、「あれはトライだった」と言った。

    仕事を進める上で譲れない美意識を持っているということは大切だ。
    見栄や利害損得で行動する人は、大きなことを達成することはできない。
    その瞬間、自分が損をすることになっても、やせ我慢して貫くびがくをもっていれば、それが魅力として外に溢れ出し、人が付いてくる。

    男として、時に本心をグッと飲み込み、結果で自分の存在意義を証明する生き方。


    p130
    ・3人の大物と、きらめく新人3人をつかむ
    →そうすれば、中間にいる人達は向こうから声をかけてくれ、自分から開拓をしなくても来た中から才能を見つけていけばいい。
    一度こうした好循環に入ると、編集者としては無敵である。


    p198
    頭ではわかっていても、やはり死ぬのは怖い。
    だから、せめて救われるために、死の瞬間に「自分の人生は満更ではなかった」と思って目を閉じたい。
    後悔を少しでも減らすために、早朝に起き、身体を鍛え上げ、休息なく働き続けているのだ。


    p200
    ・絶望しきって死ぬために、お前は今日一日を最大限生きたのか?
    本から何を読み取り、どう動くか?
    どう自分の生き方に作用させるか?
    読書は単なる情報収集の手段ではないのだ。


    p217
    ・夢や希望など、豚に喰われろ。
    夢や希望を語るのは簡単だ。語り始めたら、自分が薄っぺらになる。
    野心も同じだ。自己満足でしかない。
    そんなものは捨てたらいい。
    そんなものと無関係に生きようとしたとき、人は匍匐前進の一歩を踏み出している。
    日々を自己検証しながら圧倒的努力で生きる。
    夢など、実現した後に静かに噛みしめるように「これが自分の夢だったんだ」と語ればいい。


    p218
    言葉は重いものである。
    夢や希望や成功という言葉を使えるだけ、自分は考え抜いているのか?
    そのことを問い直し、もし考え抜いていないと思ったら、思考する言葉を手に入れて欲しい。


    p236
    正確な言葉がなければ、深い思考はできない。深い思考がなければ、人生は動かない。

    自己検証する。自己否定する。
    それを繰り返し、繰り返し、自己嫌悪との葛藤の末に自分の言葉を獲得する。
    その言葉で思考して、思考して、思考し切る。
    その格闘の末に、最後の最後、自己肯定して救いのない世界から立ち上がる。
    認識者から実践者になる。暗闇の中でジャンプする。人生を切り拓く。

    読書はその為の最も有効な武器だ。

  • 箕輪さんから献本いただいた見城さんの新著『読書という荒野』 ギデンズの社会学的想像力ならぬ編集者的想像力に満ち溢れている。しかも血塗れの。言葉の羅列は無機物に過ぎないのに、そこには記憶と慟哭が刻印され、ページをめくる毎に読む者の鼓動を加速させる。

  • 読んでて「楽しかった!」なんて感想は信じない方がいい。ここには悦や愉はあっても、楽はない。
    激しく生きる愛すべきおじさんの読書と闘いの歴史から、生きた言葉を獲得するための「体の使い方・人生の使い方」を学びとる一冊。

  • 思想を貫き通して死ぬことが左翼的であれば、私も左思想の人だなと感じた。昔、付き合ってた人に考えが左だと言われたことを思い出した。

  • 読書というものが少し見えてきました。 散々ビジネス書を読んできましたが、これからは恋愛小説や、感情が動く小説を読んで自己表現の言葉のボキャブラリーを増やして行きたい

  • 自己検証や自己嫌悪、自己否定の精神は素晴らしいのだが少々自己陶酔が過ぎる印象を受けた。
    文章の端々から自身の行ってきたことや生きてきた人生に対するプライドが見てとれるのだが、前作からの引用も多く前作も読んでいる自分にはくどく感じた。

    読書を通して学び、成長をすることが生きていく上で重要だと見城さんは説くが
    その結果が見城さんの憧れの人たちのように現在の世の中や政治に対して満足できずに学生運動や左翼的行動を伴い、度が過ぎて死を選ぶしかなくなってしまうのであれば読書とは、幸せとはなんなのかを考えさせられますね。
    バカのまま生きるか、賢くなって死ぬか。
    賢く、柔軟に生きられたら最高ですね。

  • 読書→考える→自分の言葉を作り武器にする。武器がなければ戦うことなどできない。自分の言葉でないものは薄っぺらい。
    自分の読書は、知識をインプットしているだけでそれと似た状態であることを反省した。自分の言葉をアウトプットする活動(他者に伝える)を繰り返し、体験を語ることができるように努める。

  • 「言葉を持たない人間は、たとえ人の形をしていても、動物と何ら変わらないと僕は考える。」強烈な言葉だ。言葉がなければ思考ができない。思考がなければ、人生や世界観はない。全ての始まりは言葉なのだ。読書によって獲得するのは、知識ではなく言葉だ。
    読書によって、世界を知る。そして、自己検証、自己嫌悪、自己否定を繰り返す。物事を知ることで、これでいいと思っていた自分に、本当にそれでいいのかと検証が入る。何でこんな状態なのかと嫌悪感がつのり、このままではダメだと自己否定にいたり、そして現状を変えようと実践に移る。行動力のある人というのは、自己否定のできる人なのかもしれない。
    思いつきで色々なことに取り組む人もいる。私自身がそうだ。しかし、大概、その取り組みは長続きはしない。なぜなら、そこにモチベーションがないからだ。自己否定は自分自身の奥底から湧き上がるようなモチベーションの持ち方だ。これは面白そうだなと趣味的にやるよりも、なにくそと思ってやる方が身につくものは多いと思う。
    とはいえ、トップアスリートのような生き方をそのまま真似するのも無理なので、自己否定と自己肯定をバランスよく使って、楽しく生きるのが、一般市民にはよいと思われる。

  • 編集者としての著者が考える読書論が展開されている一冊。メディア等で人気を博しているが、内容は骨太であり、人間の本質に迫るものである。

    著者は、「自己検証、自己嫌悪、自己否定の三つがなければ、人間は進歩しない」と断言しており、これは言語による深い思考なくしては不可能であると言う。そして、この言語や思考を獲得するために他者の人生に触れ、自分との差にもがき苦しむのが読書である。このような主張は特に若者(自分もその1人)には理解し難いものであると推測できるが、本書を読破した後には、なるほど、人生とはそういうものかと納得感を得ているはずだ。

    個人的に本書を通じて感じたことは、孤独や絶望を知っている人間こそが人間足り得るのではないかということである。本書の中で紹介されている、数多ものアーティストの名前を見ても分かるように、孤独、絶望を知っている人間のみが、人間を人間たらしめる「言語」を使いこなせることができる。

    絶望を知るミュージシャンこそが明るい曲を演奏することができ、絶望を知る作家こそが人に希望を与える作品を創ることができる。孤独や絶望が大きいほど、その反動でポジティブになることができる。毎日何らかの絶望を感じられるほど、真正面から自分に向き合い、内省することを迫られる一冊であった。

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