インジョーカー

  • 幻冬舎 (2018年7月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784344033313

感想・レビュー・書評

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  • 事件を追う八神瑛子、八神を監視する警察内部の人間、犯人、それぞれの描写はいつものパターンともいえるが、シリーズを追って読んでいればお馴染みのメンツの話はそれだけで面白い。とくにアクションシーンの描写はやっぱり上手い。

  • あの八神瑛子が帰ってきた。今回もアクションあり、心理戦ありの読み応え充分な出来。そして、何より登場人物のなんと魅力的なこと。

    官房長を追い落とすため、首席監察官が動き出す。首席監察官の名を受け、須藤監察官が八神の尻尾を掴むため、八神の部下の井沢に接触する。
    一方、中国マフィアの英麗の情報で1つのヤマを解決した八神。お返しに英麗の依頼を受ける。ある外国人女性を探して欲しいと言う。簡単に解決すると思ったが、不良外国人やヤクザの抗争まで発展し、多数の致死傷者が出る事件に巻き込まれていく。

    今回は、悪役として登場したはずの呂さえもキャラが良く、最後は憎めない奴に感じてしまった。ファンや世古にしても、どう考えても犯罪者なのだが、なんとも魅力的だ。そして甲斐と瑛子の関係。それから、瑛子と井沢の関係もすごく良い。里美の出番は今回は少なかったが、このシリーズには欠かせない存在だと再認識。そしてなんと言っても、須藤。須藤の変化が一番良かったなぁ。あんなに憎い存在だったのに、読み終えた時にはいい人に。

    ああ、良かったなぁと思える読後感。悲しい出来事もあったが、まだまだ続編を期待します。

    • breadandbookさん
      ひとしさんのレビュー読んで早く読みたくなりました。楽しみです。
      ひとしさんのレビュー読んで早く読みたくなりました。楽しみです。
      2018/09/18
    • ひとしさん
      ありがとうございます!深町ファンなら是非読んでいただきたいです!
      ありがとうございます!深町ファンなら是非読んでいただきたいです!
      2018/09/19
  • 八神シリーズ。外国人がヤクザから金を盗む。一方で、八神は英麗より依頼を受け行方不明の外国人女性を探すことになる。監察の目も光る中、八神は事件を暴いてゆく。
    派手に物語は進み、八神がどう動いていくか、興味津々でページを進めることができた。警察もヤクザも派閥の問題であったね。そして、自分はどう生きるか、そして、絆の物語でもありました。前作にて夫の自殺も解明したし、甲斐も亡くなってしまった、続けて欲しいながらも、これ以上、面白い内容になるかどうか。
    富永所長よかったなあ。

  • 八神瑛子、好きだわ!
    男社会でこれだけ活躍できる女性、憧れます。
    今回の話は、ちょっとグッときました。

  • 終わったと思ってた八神瑛子シリーズ続編。
    一気読みしました。

    ずっと追っていた夫の謎を解いた後をどう生きるかをどう描くかが課題と思うのだけれど難しいですね。
    警察の闇を暴いた八神が監査対象となり腹心の部下の井沢が落とされるという展開と、劉英麗に頼まれた仕事からチャイニーズマフィアとやり合う展開の2つが混ざっていく感じがよかった。
    外国人労働者の状況とか現在の状況が組み込まれていることととかリアルで良い。どうしたら良いのでしょうかねこの問題は。それに今回の中国語はちゃんと中国語っぽいカタカナでよかった。監修者がよかったのかな。

    今後続くとしたら八神は今後どうするのかという新たな展開がほしいところ。

  • 前作「アウトバーン」で八神瑛子シリーズは完結だったはずなのに、普通に続編が出てしまった。
    それなりの納得で終えたはずだったが、瑛子は相変わらず、違法捜査を続けており、敵か味方かよく分からない立場の富永署長は異動を先伸ばしにされ、浅草署署長として、3年目を迎えていた。
    前作で瑛子に追い込まれた警察官僚も多く、上層部の顔ぶれもかなり変わっていたが、その中で瑛子の存在をよく思わないものも多く、瑛子や井沢は監察の捜査対象になる。
    簡単なガサ入れで始まるが、そのガサ入れの情報をくれた劉英龍のお礼のつもりで、ベトナム人の留学生を探していた瑛子は、信頼をしていた情報提供者の甲斐をも巻き込む大事件へと足を踏み入れてしまっていた。
    いつも以上に派手なアクションあり、もう警察小説ではなく、任侠物を読んでいるよう。
    メインのシリーズの後日談だとしたら、その割にはお腹いっぱいな内容で、これ以上瑛子の大切な人がいなくなる前に、このシリーズは終わって欲しい。

  • 女刑事が主人公のシリーズ物。スラスラ読めるが、他の同じような作品に比べ、ヒロインが肉体的に強い感じがする点が個人的には残念。

  • 壮絶なドンパチの世界。
     その中で、信念を取り戻したり、変わらぬ事で貫く者の存在が心のよりどころとなるか。

  • 八神瑛子が帰ってきた!!

    ヒトイチのやり方が汚すぎて吐きそう。
    井沢がかわいそすぎて
    瑛子も気づくかと思ったけど事件に気を取られすぎて。

    英麗が本気で瑛子に助言してるんが
    本心からでほんとにいい関係の2人。

    甲斐と離れることになるとは。
    最後の甲斐への情報すごい仁義の切り方。
    けど永遠の別れとなるとわ
    甲斐の事務所がやられるとなった時の
    瑛子の反応が全てで。

    里美の感じが。
    瑛子に見捨てられると思って辛くなってて
    よっぽどの信頼関係なんやなと。
    ほんまにいい人。

    富永はほんまに。
    須藤をこんなに焦らせるとは
    しかも何も要求してないし
    よくわからん人ほんまに。
    能代さんに瑛子のことで言われた時の焦りは
    面白かった。

    もー明菜の言うことなすこと腹が立つ
    瑛子と対決してこてんぱにやられて欲しい。

    須藤の男気。
    最後の最後でいい男。

  • 姐さんいいわあ〜。前作で旦那さんの死の真相が明らかになって『燃え尽き症候群』にでもなっているかと思いきや前作にも勝る血なまぐさ。私はなんでこんなにハマってしまっているのでしょうか?続編が出たら絶対に読みます。

  • 前に八神三部作を読んでから随分間が空きましたが、相変わらず面白いですね。甲斐、里美、英麗との絡みも楽しみました。

  • 瑛子と甲斐にキュンキュンしちゃった

  • 今までのクオリティーに加え内面描写がブラッシュアップされていて読み応え充分だった。襲撃者側の構成も上手く、絵図を描いた者も最後の最後まで隠し通して驚かせてくれた。甲斐の死は悲しかった。脇役の明菜はプライベートでも好かれないな。

  • 八神瑛子シリーズ第4弾。
    最初は、目的を見失って、いつもの調子が出ていない感じだけれど、動き出してみれば、変わらぬタフな戦いぶりで、痛快。
    ハードなアクションに、流血。
    アウトローたちの巻き起こす事件ははげしく、やっていることは犯罪ばかり。
    最初は悪人にしか思えないが、それぞれの信念や思いが見えてきて、だんだん共感する部分がうまれてくる。
    テンポもよく、最後までおもしろい警察小説。

  • 八神瑛子シリーズ4作目。過去3作はすっかりあらすじを忘れているが、特に過去の作品を知らなくても十分楽しめる。
    最近、ベトナム人がアパートでブタを解体したというニュースが世情を賑わしたが、本作では2名のベトナム人が元ヤクザと共に、中国人マフィアの下働きとしてヤクザの事務所を襲う。
    そうした背景にあるベトナム人が置かれた現在の日本での劣悪な労働環境も、本作で実質時給400円などと描かれる。ベトナム側の実習生送り出し機関も悪質なものが多く、そこで使われる車はなぜだかアルファードかベルファイアが多いようだが、本作でチャイマと呼ばれる中国人マフィアのボスが乗っている車がベルファイアとして登場する。
    そういう社会悪を描いた作品としても読めるし、純粋な娯楽作として、八神瑛子の活躍を楽しむという読み方もできる。

  • 型破りな女性警察官。

  • 専門用語と相関関係の理解に困惑して、時間かかったー。信念の強さとか正義とか信頼とか、人間くささにまみれるって格好悪いって思う人はいるかもしれないけど、わたしは好きだな。

  • 安定感のある八神瑛子シリーズ。設定・展開は相変わらず荒唐無稽だが、それはそれとして楽しめます。

  • 深町秋生で、八神瑛子シリーズだからこそ許される設定とストーリー。
    ハチャメチャなバイオレンスを味わい楽しむひとときを愛せるかどうかで評価が決まる。

    里美のスピンオフが出来たら読みたい。

  • 久々のシリーズ! 警視庁上野署刑事,矢神瑛子が外国人技能実習生を利用した中国人の裏組織と暴力団の抗争に挑む。そんな中彼女に伸びる監察の手,迫る刑事生命の危機。夫の復讐を果たした彼女はどこへ行く…。

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著者プロフィール

1975年山形県生まれ。2004年『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。同作は14年『渇き。』として映画化、話題となる。11年『アウトバーン』に始まる「八神瑛子」シリーズが40万部を突破。著書に『卑怯者の流儀』『探偵は女手ひとつ』など多数。

「2022年 『天国の修羅たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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