すべての男は消耗品である。 「偏愛」が消え、何かが終わった。 (最終巻)

  • 幻冬舎 (2018年9月20日発売)
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本 ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784344033610

感想・レビュー・書評

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  • 龍さんには小説で勝負してほしい、というか、一読者として小説を通して対峙したい、という思いから、一時期からエッセイは一切読まずにきたのだけれど、最終巻ということで手に取った。わりととりとめのない話が続くのだけど、ときおりドキッとさせられるような鋭いことが書いてある。なかでも「偏愛」(”文学によって、他では得られない刺激と充実を得てきて、それが刷り込まれているということ”)、そして、それが若い世代から消えたという感覚はよくわかる気がした。老いに対する受けとめ方、通底する倦怠、諦観、絶望(と書くと暗いようだけれども、これが驚くほどドライで飄々とした明るささえかんじさせるのだ)。やっぱり龍さんは年をとってもかっこいいんだけれど、ああいろいろなことが終わったんだなあっていう寂しさも押し寄せてきて今ちょっと泣きたい。

  • 長い連載が終わった。龍さんの声が聞けるので好きだった連載。伝えたいことチャージして小説で伝えてくれたらそれはそれでいいかな。カンブリア宮殿もあるし。

  • 1984年から続いていたシリーズの最終巻。35年。
    私は、村上龍が好きで、ほとんどすべての作品を読んでいると思う。なかでも、このシリーズは好きだったので、残念な思いと、でも、まぁ、色んな意味で潮時かな、と思う気持ちの両方がある。

  • 村上龍の物の見方がとてもよくわかる
    こういう価値観の人もいるんだなと感心した

  • 龍さんの言葉。
    思い。

    サッカー
    将棋
    ワインと⁉︎

  • さらさら読みました。

    すべての男は消耗品である 
    のあとにある下の句が存在しているという

    気になるが 内緒だとのこと

    わたしなら
    (それぐらいの身近に常にあってほしいもの
     手にはいらない高級品 じゃ 意味がない)
     かな

  • ついに最終巻ですよ…!龍さんも丸くなったもんなぁ…と思っていたけど、目次 05の章のタイトルで、あぁまだ尖ってた、と安堵。まだ気になる歌手の名前や繰り返し観た映画の事を書いてあったので、あとでメモしておこう。

  • カンブリア宮殿の村上さんの鋭い発言が好き。初めてこのシリーズ本を読んでみたけど、なんかいまいちだったかな。

  • 長らく続いたエッセー。全て読んでいるが、刺激を受ける内容が多かったが、ここ数年は愚痴っぽくなって少し残念。
    (本人も加齢と言っているが・・・)

    最後まで突っ張ってほしかったな。

  • 約34年間続いたエッセイシリーズの最終巻。一人の作家が連載雑誌を変えながらもそれぞれの時代の社会状況を踏まえつつ作家としての明確な主張を続けて発信してきた姿は尊敬に値する。少なからず影響を受けた作家である一人である。‬

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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