聖者が街にやって来た

  • 幻冬舎
3.26
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本棚登録 : 130
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344033962

感想・レビュー・書評

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  • 個人的に、今まで読んだこの作者の本の中で一番つまらなかった。
    何か全てがこじつけのような気がする。
    花を使った殺人事件にしたい。
    自分の好きなミュージカル、音楽を織り込みたい。
    そして、オシャレで少し心温まる感じにしたい。
    それがあってストーリーを作った感じで、何か違和感があったし、私には響くものがなかった。

    連続殺人事件が起きる。
    その殺人の共通点は死体には全て花が添えられていたという事。
    この物語の主人公はその殺人事件の起きた界隈に住む、親が花屋を営む女子高生。
    彼女の母親の幼馴染で事件を追う刑事、周辺の、夜の仕事をしている人々によって構成されていて、市民ミュージカルに参加し、一生懸命に生きている女子高生の様子が描かれている。

    話の途中で主人公が恋する、頭がいいけど性悪な男子高校生の事が描かれているけど、彼の存在って必要だったのか?と思ったし、他の登場人物にしても存在感が薄いな・・・と思った。
    それは、こう、という形ありきで書いているからだと思う。
    この人の本にしては珍しく、読み味が軽くて明るいな・・・と思ったら結末に、らしいな・・・と思う真相が描かれていた。
    だけど、それも何か上滑りな感じがしたし、読んでいる間も退屈だった。

  • 多摩川にあるとある街で起こる連続殺人。その殺人現場には必ず花びらが置かれている。1回目の殺人ではパンジー、2回目はマリーゴールド。その後もデンファレ、クレマチス、そしてプリムラ。
    その連続殺人事件と同じ頃、街では新しくできる文化ホールで行われる市民ミュージカルに向けて、オーディションで選ばれた市民が著名な演出家のもと毎週練習会が開かれていた。そのミュージカルに準主役級の役が与えられた高校生・小宮菫子、その母でフラワーショップを営む桜子、ごく普通の生活を送っていたこの母子が連続殺人に関わる事件に巻き込まれ、桜子の同級生で偶然この地区に配属になった刑事・乗松純が捜査を行うミステリー。
    この他にも様々な人物が登場しますが、それぞれ個性があり人物関係が混乱しません。そのうえ複雑なトリックが使われているわけでも無く、とても読みやすい作品です。
    ただし!
    単純な人間関係のもつれによる殺人事件ではなく、そこにはIQ150を持つ超進学高に通う男子高校生、飛び級で東大に合格しその後MITでも学んだ研究所勤務のリケジョ、そして危険ドラッグに溺れ育児を放棄した女など、様々な要素が絡んだ読み応えがある展開です。
    そして最後は思いもよらない真相の告白。
    人には語られない過去があり、消したい過去がある。そんな思いが生んだ悲劇は本当に切ないです。最後はみんな幸せになってもらいたい。

  • 多摩川町湧新地区で巻き起こる連続殺人事件。花屋を営む桜子と娘の菫子、彼女たちを取り巻くゲイバーのママたち、刑事、ネグレクトの子供。そしてミュージカルと菫子の誘拐事件。なんか盛りだくさんの内容だけど、うまく絡み合ってた。
    登場人物の感情移入がすごくしやすくて、最後は切ない気分になった。

  • 危険ドラッグも半グレも恐い。

  • 再開発でどんどん変わっていく街で起こる連続殺人。
    毎回現場には花びらが残されている

    ドラッグ、ネグレクト、格差社会、半グレなど色々な要素が詰め込まれていて浅く広くな印象。要素が多いわりに読みやすくはありました。
    333P以降語られた動機は犯人に同情的になってしまう やったことがえげつな過ぎて殺されるのもやむなしって感じ。

  • 犯人は半分外れた

  • <令>
    冷夏の三連休。岡山で「二平」ライブを観覧後、 JR特急「南風」で四国阿波池田へ帰省。二泊して高速バスで大阪まで。今にも降り出しそうな梅雨空の下を琵琶湖線で滋賀へ向かう。いま石山駅に着くところ。あ、いや本わちゃんと読みましたよ。すまぬ。

  • 「愚者の毒」と同じ作者だったので。

    この作者によくあるほんのりとしたホラー要素は全くないのだが、
    ほんのりと怖い。

    正体の見えない殺人犯、が怖くてはミステリーが読めないので、
    それではない。
    街が変わっていくことが怖いのか。
    青い恋の行き先が怖いのか。
    夜の街を彷徨う少年と善悪の境を彷徨う少年はどちらが怖いのか。

    ミステリーとして面白かっただけでなく、
    花、ピアノ、料理、母子家庭、おかまバー、ドラッグ、高校生と
    いろいろな要素がうまくまとまっている感じ。
    多分、花に詳しい人はもっと楽しめるのかもしれないが、
    詳しく無くても問題はない。

    他の作品に比べて最後の突き落とし感はなかったが、
    しっとりとラストへ降りていく感じが良かった。

  • 宇佐美さん久しぶりに読みました。最近はホラーじゃないのかな?
    充分面白かったのですが、他の方のレビューを見ると、もっと面白いミステリもあると…読まなきゃじゃない!

  • 武蔵小杉らしき街をストリートギャングの巣窟のように描く割には、展開も描写も生ぬるい気がする。

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著者プロフィール

愛媛県生まれ。2006年『るんびにの子供』で第1回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。17年、ミステリー小説『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉を受賞する。日常に潜む怪異を描き、恨みや妬み、欲や貧困など、人の心の闇や怖さを浮き彫りにしたミステリーが高く評価されている。

「2017年 『角の生えた帽子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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