麦本三歩の好きなもの

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 490
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344034358

感想・レビュー・書評

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  • 私が唯一全作単行本で買い続けている住野よるさんの最新作。ずっとずっと楽しみにしていました。結果、私的住野よるの本ランキングの1位を塗り替えることになりました。どの作品も好きですが、1位はずっと「君の膵臓をたべたい」で、不動かと思っていたところこの本が超えました。

    三歩がとにかく可愛くて、最初はただの抜けてるやつかと思っていたら思考回路は複雑。頭の中で毒づくし、韻踏むし、頭が良い。大人なんです。

    とりあえずバームロール買ってきて、食べながらもう一度読み直そうと思います。

  • やぁ、住野よるさんのイメージががらりと変わりましたね。
    衝撃のデビュー以来、中高生のピリピリとした壊れやすい心を繊細に描いてきた住野さんが、こんなにもまっすぐなからりとした大人の女性を描くなんて!と。
    でも、三歩の中には今まで描かれていたたくさんの少女たちの心が残っているように思えました。
    ちょっとのんびり屋で鈍くてとろくて、ちょっと変わった子、というレッテルはある意味、繊細さを覆ってくれる着ぐるみの役割を果たしてもくれるわけで。
    本人が意識していなくてもその着ぐるみによって救われているところはあるんじゃないか、なんて思いながら読みました。
    出版社勤務の友達との旅行や、学生時代からの男友達との水族館でのできごと。あのときの三歩の言葉がとてもとても心にしみて、こういう言葉を言うべき時にきちんと言える三歩はやはりとての繊細で、単なるぼんやりとした鈍い女の子じゃないんだな、と。
    なんとなく三歩に親近感を感じながら読んでいましたけど、おかしな先輩から「好きじゃない」と言われた理由、あそこは個人的にとても心に刺さりました。あぁそうなんだ、そういうところ自分も気をつけなきゃ、と。
    そんなこんなで、いろいろあるけど、私は麦本三歩が好きです、とてもとても。

  • 麦本三歩は本が好き。整理整頓はやや苦手だが、部屋を綺麗に飾ることは嫌いではない。甘いものが大好きで、ついついベッドに寝転がりながらお菓子をほおばってしまう。……というようなことを、本を開かずとも想像できて楽しい。装丁にいろんな遊び心があって、それはぜひ本を買って確かめてみてもらえれば。

    本作は麦本三歩という図書館員の20代女性の日常を描いた作品。脳内が賑やかで、だけど表に出る動作はやや挙動不審気味。コミュ障な感じもあるけれど、といって本質的に人と関わるのが嫌いというわけでもない。大学でふっと話しただけの本来何も接点のない人と友達になれるあたり、実はコミュ力高い一面もあるようで羨ましい。

    好きなフレーズをひとつ。
    「無意味は意味の引き立て役でもない。無意味な日常があるから、意味ある日常が大切に思える、とかじゃない。」
    無意味なことは、無意味なままでいい。意味がないからといって無価値なわけじゃない。……なんだか、身に染みる言葉だった。無為に過ごした日を振り返って後悔したりすることが良くあるのだけれど、悔やむ必要はないのかもしれない、そんな日もアリなのかもしれない。と、思った。

    作者のTwitterでは「何も起こらない話」というようなことを(ポジティブな意味で)よく紹介されていた。たしかに今作は誰も死んだりしないし、時空を越えたり変身したりもしないし、他人の気持ちも読めないし人間関係が大きく変わったりもしない。だけど、何も起きていないかといえば、そうでもないような。表面的に大きな出来事はないかもしれないけれど、でも僕らの日常以上にはきっといろんなことが起きていて、それを受けて三歩の内面にはよりたくさんのことが起きていて、読んでいて決して退屈とかそういうことはなかった。

    地の文は基本的には三人称だけど、ところどころ、視線があちこちに行っているような、注意が散漫になっているような所があって、それはきっと三歩の精神状態を反映しているんだろうな。地の文を含めて三歩の視点で日常を見ることができるような気がして楽しかった。

  • 麦本三歩はモテる。男女共からモテる。私にはわかる(笑)完璧な美人よりも、普通でもこういうちょっと抜け感があって、人懐っこいけれどドジで放っておけないな、俺が私が面倒見てやらないと、くらいの女の子のが可愛がられる例を私は今までの人生で数々見て来た。実際に、私の周りでもただの美人より性格が素直でちょっと天然タイプの人のが早く結婚していった。だからこういう性格の女の子には素直に憧れるし、本当に可愛い。同性でも、きゅんとさせられる瞬間が多々ある。そして一緒に居るだけで落ち着けるのよね。
    私は昔から常に人目を気にしてしまい、ガチガチに緊張し過ぎからの腹痛持ちだの、その緊張からの肩凝りMAXで外を歩いているから、こんな風に自然体にありのまま素直に生きられたらな、と、やっぱり彼女が堪らなく可愛く羨ましく感じるのだ。喋るのにいつもふにゃふにゃ噛んでも気にせずふにゃふにゃ眠りにつけたらな。ああ可愛い。
    そしてこんなに適当に考えてるように見えて、実は繊細で、相談とかしてみようものなら誰よりも真剣に考えてくれる。そして、こういう人には安心して悩みを打ち明けれる。
    だから私は、世の中の麦本三歩が好きだ。

  • 読み終わった第一印象は
    「あー、楽しかった!」
    主人公 三歩のキャラクターと豊かな想像力に思わず笑いながら、一気読み。

    描かれているのは三歩の何気ない日常。その日常はポップでカラフル、キラキラした世界に見えて素敵なお話でした。

    住野さんに出てくる登場人物の軽妙なやり取りが好きだな~。
    そして、この本を読んで、何気ない日常、自分の好きなことを大切にしようと三歩に教えてもらった気がする。

  • 図書館勤務の20代女子、三歩のなにげない日常。

    エッセイみたいなほのぼの物語。
    表紙の隅々からもぅ可愛さがにじみ出ている~❤️
    朝寝坊、チーズ蒸しパン、本、図書館が好き…共感しながらも
    まるで映像で見てるようなテンポのよさで読みやすかったです!

    表紙のなかに色々な作品本が写ってるのを探すのもちょっと楽しいです

  • また新しい今日が始まる―】
    きっと誰もが三歩で,でも少しずつ三歩出ないところがあって,感じることは違って毎日があって.
    ゆくりと一日が始まって.
    へこんで.
    靴下を足の半分までだけ脱いでベッドに体を投げ出して哀しみのまま寝て起きたらお腹が減ってておいしいものを食べたら回復して.
    ゆくりと一日が始まって.
    あなたの一日が始まって.
    その,どこか別の一日で,またこの本を読みにおいで.

  • 朝寝坊、チーズ蒸しパン、そして本。好きなものが
    たくさんあるから、毎日はきっと楽しい…。
    図書館勤務の20代女子、麦本三歩のなにげない
    日常を描く。

  • 2019/03/19M予約

  • 日常にある小さなたくさんの幸せを感じさせてくれる作品でした。
    お気に入りの靴を履く。
    お気に入りのパンを食べる。
    たまには普段は食べない美味しいものを食べる。
    たまには昔からの友達と飲みながら話をする。
    これら1つ1つが彼女の生活を彩る宝物たち。

    おっとりしていて、仕事のミスも多いけれど、自分なりに一生懸命暮らしている彼女の生活にほっこりしました。

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著者プロフィール

住野 よる(すみの よる)
高校時代より執筆活動を行っていた。2014年2月ごろ夜野やすみ名義で、様々な賞に落ちてしまった小説「君の膵臓をたべたい」を広く世で読まれてほしいという願いから小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿。同作が話題となり、2015年6月双葉社から書籍化されデビュー。同作が「本屋大賞」2016第2位、「読書メーター読みたい本ランキング」1位、「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2015」1位と高く評価され、売上面でも「2016年年間ベストセラー」総合5位、文芸書1位(トーハン調べ)、「2016年 年間ベストセラー」総合4位・単行本フィクション1位(日販調べ)となり、累計発行部数200万部を突破した。実写版映画が2017年7月28日公開、アニメ映画が2018年公開。
その他作品に、『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』がある。

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