私がオバさんになったよ

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344034419

感想・レビュー・書評

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  • 著者初読み。雑誌などで見かけ面白い話する人だなと思ってたが、この本では対談相手も興味深くいろんな角度からの話が出て良かった。ジェーンさんの分析力や相手の言わんとする所をつかむ能力は、的確で軽やかで更にオバさんの私にも心地よかった。

  • 知的好奇心がくすぐられる対談集。例えば以下みたいな、考えさせられるパワーワードがポンポン出てくる。

    〈ジェーン・スー×山内マリコ〉
    「地元でイケてる人は地元を出ない」
    「東京生まれ東京育ちでも、環境格差が大きい。だからこそ味わう疎外感があります」
    〈ジェーン・スー×中野信子〉
    「冷たく見えると思うけど、最善の解は「放置」。他人のことには口を出さないでおきましょう」
    「多様性の容認を示す態度は「放置」というのには同意するけど、問題は干渉しないものに対して人が愛着を持てるかだよね」
    「自分はマジョリティの方にいたいから、マイノリティを上から目線で「多様性」って言う」

    中野信子さんの本、特に読んでみたくなった。
    オバさんはもちろん、若い女の子、オジさん、地方から上京してきた人、多様性ってなんだろうと思ってる人…いろんな人がものを考える糸口になる本だと思う。

  • コラムニスト「ジェーン・スー」が同年代の男女八人と特にテーマを儲けずに話をした対談集。「宇多丸」、「酒井順子」との話が面白かった。

  • ジェーン・スーさん、初めて読みました。なんか最近流行ってる方みたいで。
    ラジオはもっぱらNHK派なので、お聞きした事がなく申し訳ない。
    とにかくタイトルに惹かれて、あとは興味のある方ばっかりとの対談集だったし。
    最後の能町さん、今とっても興味あり。
    お二人とも昔mixiをされてた事に嬉しさを感じた。実は私もだったので。

    どの方々もやっぱり賢い。話が賢過ぎて消化されず流して読む箇所多し。
    でも刺激になりました。

  • 光浦靖子との対談が考えさせられたな。色々と価値観が変わってく中、生きにくい時代だけど、でも年を取ることは悪くないと思って生きていけたらいいな。

  • スーさんの本の中で一番面白かった。
    中野信子さんと酒井順子さんとの対談が好き。

    「人に興味がない人の方が人を嫌わない。」
    「好き力が強い人は嫌い力が強い」
    とても納得。

    つい自分の汚いところ、認めたくないところは目を背けてしまいがちで、そんな背けている自分のことにも目を背けていて…
    それを否定しなくていい、そのまま受け止めたらいいと言ってくれているような対談集だと感じた。

  • おばさんというより、例えばジェーン・スーさんも能町みね子さんも結婚しないで内縁の連れ合いが居てるという立場ながら、結婚しないという共通のお二人。男女逆の立場で生活を・・ということは、お二人、おじさん。

    そして連れ合いがおばさん。まあ、今、ジェンダーで男も女もないんですが、お二人は超越しているように見せながら、どこかしこりがあるような・・旦那さんは主夫であり結婚してないから「未婚の無職」と申し訳ないと・・。

    まあ、しょせん二人の問題ですから、周りがとやかく言うことではないんですが、これもエッセイのお題、飯のタネにしているようで、ずるいですな。

  • ジェーン・スーさんが過去に対談した人ともう一度話す、という趣旨の本。

    芸人、作家、学者、漫画家、映画批評に定評のあるラッパー。それぞれの立場から現在の日本社会を見ている人たちの言葉がとても面白かった。

    たとえば光浦靖子さんは「職業ブス」を長年やってきたが、女性の外見をいじるような安い笑いは叩かれるため、「ブス」という言葉は使いにくくなってしまったと言う。
    山内マリコさんは地方と東京における女の生きざまについて語る。中野純子さんはこれからの社会性について脳科学の知識を織り交ぜながら話す。

    なかでも印象的だったのは、海野つなみさんとの対談の最後に「男の人の呪いがわからないと、こっちの呪いもセットで解けない」とスーさんが言うところ。

    ”女性はこうあるべき!”という古い考えは女性を苦しめてきた。同じように”男性はこうあるべき!”という固定観念に押さえつけられている男性もいる。
    性別の概念に捉われないような生き方を許容する社会であればいい。
    それはつまり、スーさんとパートナーさんの暮らし方や、能町みね子さんとサムソン高橋さんのライフスタイルも答えの一つなのだ。

  • 中野さんとの話がまだ理解が追いついてないところがあるけれど、もっと経験を積んでいけば分かるのかな?男性学、男の人の呪いがあるってわかっただけでも面白かった。女の人の呪いはよく耳にしていたけど、男の人のも解かないと解決していかないのね。男女の繊細な部分が違って、印象に残ったのは男性は否定されることに対して弱い傾向があるらしい。「さしすせそ」女の人が男の人を気持ちよくさせると言う話は裏を返せば「女よりものを知らない状態は、男にとって屈辱的」とも取れる。なるほど。。男性の自殺率が高いのもその繊細さの部分が違うからなんだろうな。また男の人は自分自身を知ることを突き詰めることができない人が多い。理想とする自分と現実の帰りに耐えられない人もいる。あと男性と言う声にとっては1から頼りにされることに大きな意味があるらしい。自分のほうが優れていなければならないと言う強迫観念がそこまで強いならすごく辛いだろうなと言う意見に賛同です。どの性に生まれたかったとかではなくてどうしたらもっと生きやすくなるのかお互いを知っていけたらなと思った。

  • 森高千里ブームが中学生だった私も不惑になって久しい。「♪私がオバさんにな〜っても泳ぎに連れてくの?」答えはもちろんNO。派手な水着以前に、日差しや塩素の時点で無理。

    さて、オバさんになってしまったのは仕方ないが、ジェーン・スー先輩のいる世代で良かった。自分とリトル自分でしかしたことがない話がいっぱいでてきて「‥だよなだよな」の連続でした。

    ・自分の頭で考えないといけない時代
     ‥脳みそは非効率な器官なので、意思決定を迫られるとイラッとする。ほんとは考えたくない。川の流れに身を任せたい
    ・人間は役に立つことのために生きてるわけでない
     ‥面白いことのために生きている。おもしろが世界通貨として通用する時代がやってきた
    ・脳がベストパフォーマンスできる状態を目指す
     ‥自分自身は他社との関係性のなかにしか生まれない(自分の中にはない)。主体は体で意識は副産物。冬に出てくる皮膚の垢。
    ・旧式のマシンはOSアップデートできない
     ‥自分をOSに例えて。OSと同時にハードウェアの能力も高める、それには学ぶ姿勢を保つこと
    ・男の呪縛
     ‥理想とする自分と現実の乖離に耐えられない。松明を持って人を導く義務を果たさないといけないという思い込み?突き詰めないからうまくいく。男の呪縛と女の呪縛はセット。
    ・氷河期世代は怒らない
    ‥社会のシステムに起こるということを形式的に知らなかった世代。就職難は自分の力不足と思う人が多い。今ならネット見まくってただろうな、ただ考えすぎて足がすくむだけな気もする
    ・役割や立場が発言を作る
    ‥女だから言いがちなのではなくて、その役割についてる女が多いだけ。ところでスーさん、相手の気持ちがわかっているのに入籍しないのってどうなんだろうな。しかも未婚の無職の相手に人参ぶら下げ続けるのはどうなんだろうか。わかってるなら態度と行動見直したという話もそろそろ聞きたい

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著者プロフィール

1973年、東京都出身。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティー。『ジェーン・スー生活は踊る』(毎週月~木曜午前11時TBSラジオ)に出演中。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)で講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ社)、『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社)、『これでもいいのだ』(中央公論新社)、『ひとまず上出来』(文藝春秋)、『きれいになりたい気がしてきた』(光文社)など。

「2022年 『OVER THE SUN 公式互助会本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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