THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344034549

作品紹介・あらすじ

偉大なチームに必要なのは「リーダー」ではなく「法則」だ。

メルカリ会長兼CEO山田進太郎 推薦!
「この本を読めば、私たちがいかにチームを知らないかがわかる。
『チームの法則』を知れば、それだけで突き抜けた場所に行ける」

「個」の重要性が叫ばれている今。そこからさらなる成長・脱却を遂げるためには、個と個をつなぐ「チームワーク」が重要だ。

しかし、私たちは正しいチームづくりを教わったことがあっただろうか――。

本書は経営コンサルタントとして数多くの組織変革に関わってきた著者が、「チームの法則」をもとに、成功するチームとはなにかを科学的に解明した、チームづくりの決定版だ!

『THE TEAM』というタイトルには、チームの法則の決定版を届けたいという思いと共に、読んでいただいたすべての読者の方が「あなたのチーム」をつくれますようにという願いを込めました。今こそ「チームの法則」によって、ドラマや映画の中では当たり前のように起こる「チームの奇跡」を自らのチームで起こせるようになることを祈っています。
(本文「はじめに」より)

感想・レビュー・書評

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  •  チームを作る上で大切なのは偉大なリーダーではなく、偉大な仕組みづくりだ。これは本書の中で1番私がひかれた表現です。この言葉がとても印象的でした。
     私が本書を手に取った理由は今行ってる仕事が1人の力ではどうにもならないようになってきたからです。チームの力が大切だとは漠然と気づいていましたが、何をどう活用すればいいか分からずに迷っていたところ本書に出会い読んでみました。
     チームの力を発揮するために必要なのは自分達がどんな目標に向かって進むか、チームのモチベーションはなんなのかであると述べられていました。私は自分の知識が活きた瞬間に喜びを感じます。しかし、別の職員は自由な発想が認められた時に喜ぶようです。個の違いを理解することで、私は「物知りだね」「君の調べたデータのおかげで助かった」というとモチベーションが高まり、よりチームのために頑張ろうと思います。一方自由な発想が好きな職員に対しては「その考えは面白い」「ルールに縛られない発想が助かった」と言われる方がモチベーションが上がります。
     チームという森を見るにはメンバーという木を見ないといけない。そんなことを本書は教えてくれました。

  • ベストセラーになったということで読んでみたが、あまり得るところはなかった。

    それぞれの章で言っていることは正しいのだが、どれも内容が薄いのだ。
    それもそのはずで、各章の参考文献(どれも名著、ジム・コリンズの『ビジョナリーカンパニー2』やロバート・チャルディーニの『影響力の武器』など)が記載されているが、その名著に書かかれているエッセンスを抜き出して、ちょっと本書に書いているという体だからだ。
    この本を読むならば、それぞれの参考文献に記載されている名著を読んだ方が、時間はかかるが、間違いなく得るところは多いだろう。

    実際、最近のビジネス書は、このような過去の名著のエッセンスを取ってきて内容の薄いビジネス本を出版することが多すぎると思う。
    こういったことにどれほどの意味があるのだろうか。
    商売根性しかそこには見えない。

    それでも、この本は過去の名著を参考文献として表記しているだけでも良心的だ。
    それすらも書かずに、さも「自分が考えました!」というような顔をしてどこぞのコンサルがでかい顔をして書いているビジネス書がどれほど多いか。
    さらにそういった本が毎月ビジネス書のベストセラーになるというのは本当に嘆かわしい。

    自分もそういったビジネス書を手にするからいけないのだが、まあ、今後はこういった小手先のビジネス書を読まないように気をつけようと思う。

    • やまさん
      kazzu008さん
      こんばんは。
      いいね!有難うございます。
      やま
      kazzu008さん
      こんばんは。
      いいね!有難うございます。
      やま
      2019/11/21
  • チームのパフォーマンスをアップするための5つの法則。

    1.Aim(目標設定)の法則
     ・チームは目標を共有している。目的がないのはグループ。
     ・目標設定は、意義目標、成果目標、行動目標の3段階(だんだん具体的に)
      → 意義目標がないと数字と作業の奴隷になる
         チームの意義が言葉で定義されていること。

    2.Boarding(人員選定)の法則
     ・環境の変化度合、人材の連携度合
      の2軸の視点の4象限でそれぞれ最適な人材選定ができる。
     
      環境の変化度合 が小さいと 固定的:人材流動率は低い
      環境の変化度合 が大きいと 流動的:人材流動率は高い

      人材の連携度合 が小さいと 均質性:似たタイプ
      人材の連携度合 が大きいと 多様性:異なるタイプ

    3.Communication(意思疎通)の法則
    ・まずは適切にルールを設計し、無駄なコミュニケーションをできる限り減らし、効率化を図る。その上で、一見無駄に思えるかもしれない「お互いを理解するコミュニケーション」や「安心して意見を言える場づくりのためのコミュニケーション」に投資する。

    ・心理的安全が重要
     心理的安全に支障をきたす4つ
     ①無知だと思われる不安
     ②無能だと思われる不安
     ③邪魔だと思われる不安
     ④批判的だと思われる不安

    4.Decision(意思決定)の法則
    ・意思決定の3分類
     独裁、多数決、合議
     →チームで意思決定をする際には、議論や検討を始める前にどの意思決定方法を用いるかを決める。

    ・決定分析(DA)では、合議をスピーディにするために最初にすべきこととして、選択肢を選ぶための基準を出すことを定めている。

    ・大事なのは「良い意思決定」「正しい意思決定」ではなく「強い意思決定」「速い意思決定」を心がけること。

    ・意思決定そのものよりも、意思決定後に選んだ選択肢をどれくらい着実に実行し、政界にできるかどうかが重要。

    5.Engagement(共感創造)の法則
    メンバーに何に共感してもらい、モチベーションを生み出すのかを明確にする。

    エンゲージメントの4P
    Philosophy 理念 方針
    Profession 活動 成長
    People    人材 風土
    Privilege   待遇 特権

    ●チームの落とし穴
    ・「自分一人くらい」という落とし穴(社会的手抜き)
     → メンバーの当事者意識を高める
        当事者意識を高めるには
        ①「人数」
          チームの人数は少ないほど当事者意識が高まる。一定数以上になったら分化する。
        ②「責任」
          ひとりひとりの「責任」があいまいだと当事者意識も低下
        ③「参画感」
    ・「あのひとが言っているから」という落とし穴(社会的権威)
    ・「みんながいっているから」という落とし穴(同調バイアス)
    ・「あの人よりやっているから」という落とし穴(参照点バイアス)

  • お勧めいただいて手に取ったのですが、肝心のチームの4分類のスポーツへのアナロジーがピンと来ず、結局流し読みに…
    具体例も考察が浅い気がしてしまいました。

    チームについて考えたい方が本書を入門編として読んで、より深めたいテーマについて巻末収録の「学術的背景」にて引用されている本を読んでみる、という活用法もありかもしれません。

  • A=Aim(目標設定)の法則
    B=Boarding(人員選定)の法則
    C=Communication(意思疎通)の法則
    D=Decision(意思決定)の法則
    E=Engagement(共感創造)の法則

    いいチームを構築するためにはこの5つが重要だとして書いてあります。
    個人的に響いたところは、どんなに素晴らしいゴール設定やルール設計が出来たとしてもそれらを実際に動かしていくのは人、つまりメンバーであり、個々のモチベーションであるというところです。

    いいチームなんてものはメンバーによって大きく変わりますし、これをしたら良くなるなんて簡単なものでは無いと思うけど上の5つの指標を使っていいチームになるために出来ることというのは大いにあると思います!

    内容が一つ一つまとまっているので
    1章毎とかで読みやすいです!

  • チーム運営の参考になるかと思って、手に取りました。
    著者はリンクアンドモチベーションという
    組織系のコンサル会社の役員をされている方。
    (今は、リンクアンドモチベーションを離れて、独立(起業)されているようです。)

    色々な心理学の知見を活かして、コンパクトにまとまっていると思います。
    逆に言うと、ある程度知見のある人からすると、
    内容が薄いと感じる人もいるかもしれません。

    ・Aim(目標設定)
    ・Boarding(人員選定)
    ・Communication(意思疎通)
    ・Decision(意思決定)
    ・Engagement(共感創造)
    というフレームワークは分かりやすいと思いますが、
    チームリーダークラスだとコントロールできない項目もあったりして(特にBの人員選定)、
    全てをコントロールするのはちょっと難しいかなという印象です。

    色々な心理学の考え方や参考文献なども出ていますので、
    この本をフックに興味のある分野を自分で勉強するのが良いと思います。

    あと、内容はともかく、昔読んだマニアックな
    「世界最高峰の頭脳集団NASAに学ぶ決断技法」という本が
    この本に出てきたのが驚き。

    ※世界最高峰の頭脳集団NASAに学ぶ決断技法
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4492533834#comment

  • チーム(組織)について、主に心理学の側面から体系的、網羅的によくまとめられている一冊。チームのリーダーだけでなく、多くのメンバーにも読んでもらいたい。

    • 三上達男さん
      たまたま今日購入したので後でしっかり読んでみたいと思います。
      たまたま今日購入したので後でしっかり読んでみたいと思います。
      2021/02/10
    • 小島康平さん
      そうなんですね!
      章ごとによくまとまってますので、各章の最後に記載されている【まとめ】を把握しながら読み進めると効率が良いですよ!
      そうなんですね!
      章ごとによくまとまってますので、各章の最後に記載されている【まとめ】を把握しながら読み進めると効率が良いですよ!
      2021/02/10
  • 4つのモチベーション
    意思決定の良し悪し
    自分の取り扱い説明書など、参考になるところがいくつかあった

  • ■活かす学び
    ・チームメンバーの心理的安全性を担保する。
    ・チームメンバーにブレない軸を発信する・彼らが自分の言葉で発言できるように促す
    ・チームメンバーの志向と能力を把握するよう努める。

    チーム作りにおいて問いかけるべきこと
    ------------------------------------------------------------
    ■AIM
    チームの活動意義が明確になっているか?
    チームの創出すべき成果が明確になっているか?
    チームは推奨している行動が明確になっているか?
    チームでは活動の意義として創出すべき成果、推奨している行動が適切に接続されているか?
    チームが活動する意義、創出すべき成果、推奨されている行動を日常的に意識できていますか?

    ■Boarding
    チームの活動の特徴を語れるか
    チームのメンバーには適切な多様性があるか
    チームには適切な流動性があるか
    チームに必要なメンバーの特徴を理解しているか
    チームのメンバー集めやメンバー選びに貢献しているか

    ■Commuinication
    チームはルールを明確化できているか?
    チームメンバー動詞がお互いの過去や特徴を理解するような機会を持てているのか?
    チームは問題やアイディアをメンバーが安心して共有できる雰囲気をつくれているのか?
    チームメンバーの過去や特徴を踏まえたコミュニケーションをとれているのか?
    チームメンバーに恐れや迷いなく自分が感じる問題やアイディアを発信できているか?

    ■Decision
    チームは状況に応じて最適な意思決定方法を選択できてるか?
    チームはスピーディに再現性のある議論ができてるか
    チームは意思決定者が孤独を恐れず決断できているか
    リーダーの意思決定を自らの手で正解にすべく活動できているか
    決断が必要なタイミングで強く・速く意思決定できているか?

    ■Engagement
    チームでは金銭や地位報酬だけでなく、感情報酬がメンバーに提供されているか?
    メンバーに何に共感してもらうかが明確になっているか
    メンバーがチームの魅力を感じる仕組みが埋め込まれているか?
    何を求めてチームに参加しているかを明確にできているか?
    チームがメンバーの共感を生み出すことに貢献しているか?
    ------------------------------------------------------------

  • The Team

    以下メモ

    チームに必要な5つの法則

    ◯Aim 側を立てろ
    ・意義目標が設定され、チームが何のために存在するのか共有されている。
    ・意義が明文化されて初めて、自主性や創造性が発揮される。

    ◯Boarding 戦える仲間を選べ
    ・①環境の変化度、②人材の連携度、の2軸で捉えると、①が大きいほど人材は流動化した方がよく、②が大きいほど多様な人材がいた方がいい。

    ◯Communication 最高の空間をつくれ
    ・チームの効果的、効率的連携のためには、コミュニケーションの量ではなく、ルールが大切、ただし増えすぎると逆効果
    ・ルールの量:①が小さく、②が大きいほど、多い方がいい。
    ・権限:①が小さく、②が大きいほど、チームで決めた方がよく、逆はメンバー個人が決めた方がよい。
    ・評価:①が小さく、②が大きいほど、プロセスを重視し、逆は成果を収支した方がよい。
    ・責任範囲:①、②共に大きいほど、チームの成果に責任を負い、逆は個人成果に責任を負った方がよい。
    ・確認頻度:①、②共に大きいほど、多いほうがいい。

    <積極的な発言や行動を引き出すために必要な「心理的安全」
    ポイントは
    1. 無知だと思われる(こんなことも知らないの?)➡︎率直質問の場を設ける
    2. 無能だと思われる(こんなこともできないの?)➡︎失敗共有の場を設ける
    3. 邪魔だと思われる(今の言う意味あった?)➡︎発言促進機会を設ける
    4. 批判的だと思われる(それは絶対違うでしょ)➡︎反対意見を言う場

    ◯Decision 進むべき道を示せ
    ・独裁、多数決、合議の順に納得感が低く、要するに時間は短い。どれがいいかは場面による。
    ・合議の場合は如何にスピードを上げられるかが肝、まず選択基準と優先順位を決めておくのが大事。
    ・独裁で大事なのは、正しさにとらわれすぎず、強い、速い意思決定を心がけること。
    ・孫正義が使う考え方: ファーストチェス理論、5秒で考えた手と30分考えた手は86%が同じなので、前者のが良いという考え方
    ・反対や孤立を恐れて決断を先送りにしないこと、メンバーは意思決定者を孤独にせず、決断後は行動すること。

    <影響力の源泉>
    1. 専門性: すごい、技術や知識
    2. 返報性: ありがたい、支援や関与
    3. 魅了性: すてき、魅力
    4. 厳格性: こわい、規律や威厳
    5. 一貫性: ぶれない、方針や態度

    ◯Engagement 力を出しきれ
    ・エンゲージメントを高める4つのP。
    1-3つ目は感情報酬、4つ目は金銭地位報酬。目に見えにくい前者だが重視されるようになってきた。
    1. Philosophy 理念、方針
    2. Profession 活動、成長
    3. People 人材、風土
    4. Privilege 待遇、特権
    ・自分がどれに強く魅力を感じるかを明確にすることが大切。組織の観点からは、投資対効果を高めるため、効果の高いpを絞り高めることが大切。
    ・エンゲージメント=報酬、目標の魅力(やりたい)×達成可能性(やれる)×危機感(やるべき)
    ・集団が大きくなるほど、「自分1人くらい」という落とし穴にはまり、パフォーマンスが低下する。回避するためには当事者意識が大事。

    <当事者意識を埋め込むポイント>
    1. 人数、少ないほどよい
    2. 責任の所在を明らかにする
    3. 参画感、意思決定に関与する

    ◯麻野チームの売上が10倍に
    ・売上しか追ってなかったところから、会社の意義目標の変革に繋がるよう、リピート率を成果目標に加えた。
    ・リピート率の増加が売上を押し上げた。これを80%以上に高めるためにはビジネスモデルの転換が必要でモチベーションクラウドを作った。
    ・投資家からの評価が上がった(これはサブスクリプション型だからでしょう)

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著者プロフィール

株式会社リンクアンドモチベーション執行役員

「2015年 『すべての組織は変えられる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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