どうしても生きてる

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 325
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344035164

感想・レビュー・書評

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  • 朝井リョウの小説を読んで身体や心のどこかが痛くなったり苦しくなったりするのは、自分の中の古い傷が完全に治っていないからなんだろう。
    どの話も自分とは関係のない別の箱の中での出来事だ。自分には起こらなかったできごとで、自分は受けなかった傷で、自分では気付かなかった痛みで。
    なのに、どうしてこんなに苦しいんだろう、と思う。
    なにかがうまくいかなくて。どこかでつまずいて。誰かに傷つけられて。そんな過去の自分の痛みを、治る前に蓋をして忘れようとしていたからだろうか。古い傷が口を開けていたいいたいとつぶやいている。
    いつかきちんと向き合わなければならない古い傷。かさぶたさえもう消えている傷を見つけてもう一度痛みを確認する。その後でしか私たちは前に進めないのかもしれない。

  • 好き嫌い分かれると思います。
    朝井リョウさんの作品は結構好きなのですが、この作品はなかなか毒が強いというか、全体的に希望があまり無い終わり方が多いです。

    最後の 籤 はこの作品を締めくくるのに相応しいと思った。どの話も接点はないけど、この話があることで暗い作品にならずに希望が持てる終わり方になったかなと思う。

    絶望的な状況から希望を見出して生きる、というよりは絶望したまま生きていく、という話が多かったかなと思います。

  • 浅井リョウ「どうしても生きてる」。
    僕は、映画館で見れる期間は限られている映画に比べて、読書はいつでも楽しめると思っていた。ただ、この本は新刊として本屋に並んでいる内に読んで欲しい。
    ここに描かれているのは、あと5年もしたら事情が変わってしまうかもしれないザ・現代日本。こういう時代を切り取った小説を出すのは勇気のあることだ。でも、これが作者の持ち味だと思う。
    現代日本の生きづらさ、しんどさをそのまま剥き出しにしながらも綺麗事ではすまさないそれぞれのストーリー。自分と地続きの世界に生きている登場人物は時には醜さすら感じられる。人間はどうしても生きてるし、どうしても生きていければならないのだ。

  • 心がヒリヒリする。

  • どうしても生きてる
    著作者:朝井リョウ
    幻冬舎
    歩き続けるのは前に進みたいからではない、ただ止まれないから、それだけなのに
    デビューから10年進化し続ける著者の最高到達点。
    タイムライン
    https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

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著者プロフィール

朝井 リョウ(あさい りょう)
1989年、岐阜県生まれの小説家。本名は佐々井遼。早稲田大学文化構想学部卒業。
大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、後年映画化された。
大学では堀江敏幸のゼミに所属し、卒論で『星やどりの声』を執筆。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少。『世界地図の下書き』で、第29回坪田譲治文学賞受賞。
その他代表作に『少女は卒業しない』、映画化された『何者』がある。

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