イマジン?

著者 :
  • 幻冬舎
4.05
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本棚登録 : 3640
感想 : 409
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344035614

作品紹介・あらすじ

想像力は、あるかい?
憧れの映像制作の現場に飛び込んだ、良井良助(27歳)。
聞き慣れない業界用語が飛び交う現場に戸惑う日々だが、
そこは現実と物語を繋げる、魔法の世界だった。

「必死で知恵絞って想像すんのが俺たちの仕事だ」

やがて良助は、仲間たちが作品に傾ける熱意に、
焦がれるような思いを募らせていく——。

走るしか能のない新米、突っ走る!
行き先は、たぶん未来。


「有川浩」改め「有川ひろ」の、
お仕事小説&ベタ甘ラブコメ。
涙と笑顔と元気が湧いてくる、待望の最新小説!

感想・レビュー・書評

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  • おもしろい!!!

    映像制作のお仕事小説。
    現場の描写が臨場感溢れていて、ぐいっと引き込まれてあっという間の一気読み。
    もっと読みたかったな…

    主人公・良助にとって映画やドラマ制作の現場は憧れの世界。ひょんなことからその現場で働くことになるが、とにかく走っていてその姿が清々しくて、心から応援したくなる。
    良助と先輩で助監督の幸のラブコメも楽しいし、なんだか読んで得した気分になる。

    タイトルはジョン・レノン…ではなく、「想像力活用している?」みたいなニュアンスか。

    仕事には想像力が必要だよ、と。

    想像力を働かせることで人をハッピーにする仕事ができる。人がハッピーになるとそれは自分にも跳ね返ってくる。つまり、楽しく働ける。

    仕事の取り組み方について、改めて教えられる小説。
    部下によく読ませたい笑

  • ★4.5

    走るしか能のない新米、突っ走る!
    行き先は、たぶん未来。

    憧れの映像制作の現場に飛び込んだ、良井良助(27歳)。
    聞き慣れない業界用語が飛び交う現場に戸惑う日々だが、
    そこは現実と物語を繋げる、魔法の世界だった。
    「必死で知恵絞って想像すんのが俺たちの仕事だ」
    やがて良助は、仲間たちが作品に傾ける熱意に、
    焦がれるような思いを募らせていく——。


    映像制作に関わりたいという夢を諦めかけていたリヨースケ。
    バイトで働いた会社の社長に認められ、ドラマや映画の制作現場を
    経験しながら成長していく、映像制作会社や撮影現場にフォーカスを
    当てたお仕事小説。
    面白かった~!
    主人公のリョースケも可愛いし、周りにいる人達のキャラも魅力的。
    映像制作の舞台裏も興味深かった。
    最初の舞台が「空飛ぶ広報室」

  • 空飛ぶ広報室も図書館戦争も植物図鑑もすごく大好きなのに、久々の有川ひろ作品なのに、なぜかこれはあまり好きになれなかった。
    有川ひろさんの世界観、もうお腹いっぱいなのかなー。初っ端の『天翔ける広報室』をオマージュというよりパロディのように感じてしまったせいかもしれない。
    思いっきり『空飛ぶ広報室』のまんまだったらよかったのかな。『図書館戦争』も混ぜずに。
    原作ファンが喜ぶ仕掛けのはずなのに、素直に楽しめず残念。
    そこを抜きで考えれば、映像制作の裏側を知ることができて興味深かった。

    • smileakkoさん
      同じような感想ですけど、★1つは厳しいですね(^_^;)
      同じような感想ですけど、★1つは厳しいですね(^_^;)
      2021/12/16
    • ムク助さん
      smileakkoさん
      ちょっと厳しすぎでしたね。
      絶賛してる方が多かったので、そうかなぁ?という気持ちが強く出てしまいました(^_^*)
      smileakkoさん
      ちょっと厳しすぎでしたね。
      絶賛してる方が多かったので、そうかなぁ?という気持ちが強く出てしまいました(^_^*)
      2021/12/16
  • この数か月、私利私欲で動いている(と思われる)人たちと関わっていた自分、人の心の裏を読もうとする時間が多かったです。
    でももう終了したし、何よりけっこう楽しんでいました。
    決して悪いことではないと思うし。

    この本の主人公たちは、そういう人たちとは真逆で、
    純粋で真っすぐで裏表なく。
    とっても新鮮だったし、面白かったです。

    〈良井ら制作スタッフの仕事は、大きく出れば「段取りを立てて円滑に現場を回すこと」であり、身も蓋もなく言えば「雑用係」だ。撮影や照明、美術、演出など、技術スタッフの担当ではない隙間仕事の全般を受け持ち、どこが受け持つべきか微妙なグレーゾーンの作業も全て回ってくる。専門技術が要らないことであれば技術スタッフの作業も適宜手伝う。
    現場の隙間産業みたいなものだか、隙間の割りに制作がいないと現場は止まるし、現場の予算も管理する。重要隙間産業、とでも言うべきか。「重要」「隙間産業」というのは言葉としてはかなりの矛盾を含んでいるが。〉

    ちなみに制作スタッフと製作スタッフはちがいます。
    私たち一般人が関わるとすると、街を歩いていてたまたまロケに出くわした時、「すみません、いま撮っているところなので、少しここでお待ちください」とか「写真撮らないでください」とか言ってくる人。

    ドラマや映画では全然見えないけど、こういう人たちが頑張ってくださるからこそ、私たちは楽しく映像を観ることができるのですね。

  • 映像制作会社に、突如巻き込まれるようにバイトになっていった良井くん。数々の現場で、トラブルに巻き込まれながらも、成長していく。

    久しぶりに有川ひろさんの本を読みました。若手とそれを囲むメンバーとの話は、やはりおもしろい。メインは良井くんですが、他メンバーが主体で、その人の一人称のところがあったりと、その点も楽しく読めました。

    映像制作会社が関わる作品には、「天翔ける広報室」とか、有川さん作品を題材にしたものもあり、またちょこちょこと入る小ネタもいろいろあり、楽しめます。

    制作現場での大変さとともに、そこに答えていく人たちの行動や悩みや気持ちが、伝わってくるいい作品だと思います。

  • 訳あって、映像会社に就職できず、バイトで食いつないでいた、良井良助。
    ある日、夢であった映像製作に引っ張り出される。

    映画やドラマの制作の舞台裏が、いつものタッチで描かれていく。
    夢の世界に飛び込んだ若者が、経験を積み重ね、成長していく物語。

    映画「図書館戦争」「植物物語」、ドラマ「空飛ぶ広報室」など、筆者原作の過去作品を思わせる作品が登場。
    実話が元なのかな、というエピソードは興味深かった。

    一方、「観る権利、観ない権利」を筆頭に、筆者自身の考え方や言動を、作中で自画自賛しているところは、引っかかった。

  • 面白かった❗早くも今年読んだオススメ小説にラインナップされること間違えなしの作品でした❗

    映像制作会社を舞台にした、有川さん十八番のお仕事小説。久し振りの有川作品なので、最初はじっくりと一文字一文字噛み締めながら読んでいましたが、『罪に罰』の後半あたりからは、エンジンが掛かってしまい、気が付けば一気読みしてしまいました❗

    笑いあり、お色気(?)あり、涙あり、怒りありと有川さんの全てが凝縮されたような一冊です♫

    好きな話しは、『天翔ける広報室』と『TOKYOの一番長い日』の2編です❗

  • 2021(R3)7.10-7.21

    3年ぶりの有川ひろ。(知らないうちに「浩」が「ひろ」になってた)
    120作ぶりの有川ひろ。

    読み終えて、
    「ただいま!」
    って心の中で言ってました。

    ドラマの制作現場に飛び込んだ新米くんの成長物語。
    「伊坂幸太郎脳」だったアタマに、久しぶりに流れ込んできた「有川節」。
    軽さと人の良さとテンポの良さと久しぶり感が相まって、とても読みやすかった。

    『空飛ぶ広報室』を彷彿とさせる話があったり、お決まりの「胸キュン」があったりと、懐かしさすら感じた。

    伊坂作品もいいけど、有川作品もいいな〜。

    続編望みます!!

  • 有川ひろの新作。
    ・・・この枕詞を、ずっとずっと書きたいと思っていた。
    なんつったって純粋な小説はおよそ4年ぶり。この作
    家にここまで待たされたのは初めてである。

    僕の中での「問題作」となっている「アンマーとぼく
    ら」以降の5年間、有川ひろという作家には本当にい
    ろいろあったんだと思う。入ってくる話題は憶測やウ
    ワサでしか無く、その中に良い話は一つも無い。もし
    かしたら作家として終わってしまったのではないか?
    と真剣に感じていた。だから改名後初の小説であるこ
    の本には、最初から真剣に向き合わざるを得ない。

    書き下ろしの長編、である。
    ゴジラに感銘を受け、映像業界で働くことを夢見て上
    京し、ほぼ不可抗力の状況で挫折を余儀なくされた若
    者が、ひょんなことからテレビの制作現場に飛び込ん
    で行く・・・という内容。

    かなり束のあるハードカバーをあっという間に読了。
    最初の章を読み終えた瞬間に「こういうのが読みたか
    ったんだ、オレ」と心の底から思った。自ら幸福を拾
    いに行く積極的な連中の話は最初から心にストンと落
    ちてくるし、共感度も半端ない。そもそも有川浩とは、
    こういう「熱いお仕事系」を書かせたら、右に出るモ
    ノが居ないほどの表現者だったことを、まざまざと思
    い出した。

    構成的な工夫も正直凄い。
    ここで制作される映画やドラマの半分は過去の有川作
    品をアレンジしたモノだからイチイチニヤリと出来る
    し、時折提示される「台本」のレベルも高い。女史の
    これまでのキャリアが全く無駄になっていないところ
    が、何よりもすばらしい。

    そして個人的に、僕の後輩たちに是非読んで貰いたい
    作品でもある。おそらく皆が解らないまま行っている
    「制作」という仕事の何たるかが理解出来ると共に、
    “製作”と“制作”の違いなど、今さら聞けない系の
    疑問が解ける部分が多々あるハズ。そして、描かれる
    現場は我々に近い世界の話だから、自分たちにも希望
    とか未来がある、と信じられるようになると思うので。

    ある意味万感の思いで、僕の大好きな作家の一人にず
    っと言いたかった言葉を記しておきます。

    おかえりなさい! 待ってたぜ!

    • マリモさん
      こんにちは、はじめまして!
      有川さんの新作のレビュー、楽しく読ませていただきました。
      数ヶ月前、久々に読んだ有川さんの本『アンマーとぼく』は...
      こんにちは、はじめまして!
      有川さんの新作のレビュー、楽しく読ませていただきました。
      数ヶ月前、久々に読んだ有川さんの本『アンマーとぼく』は、私の中でも「ん???これが有川さん???」と疑問符が浮かびまして(ほかの作家さんなら、普通に読めたと思いますが)。
      takumirexさんのアンマーのぼくのレビューには深く深ーく首肯していました。
      きっと有川さんも色々あったのでしょうね。

      でもまた有川作品のワクワクが詰まっていそうなこちらの新作。
      まだ未読ですが、「おかえりなさい!」を私も言えたらいいな。早く読みたくて今からワクワクです。
      2020/01/27
    • takumirexさん
      marimo-tonさん
      コメントありがとうございます。

      いろいろあったみたいですが、この作品は少なくとも
      「熱い」と思います。この熱さ...
      marimo-tonさん
      コメントありがとうございます。

      いろいろあったみたいですが、この作品は少なくとも
      「熱い」と思います。この熱さが復活してさえくれれ
      ば、今後も期待出来るかと。

      個人的には"有川ひろ復活"の狼煙。嬉しい作品です。
      ぜひ読んでください。
      2020/01/28
  • がんばったり突っ走る主人公の姿を見て、元気をもらいたい人へ。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    子どもの頃見た映画「ゴジラVSスペースゴジラ」が、良井良助(いいりょうすけ)の原点だ。
    そんな映像を作る仕事に関わりたくて、とにかくがむしゃらに夢を追いかけた良助は、就職で予期せぬトラブルにあい、本人の意志とは無関係に、映像の世界に関われなくなってしまった。

    バイトで食いつなぐ日々を過ごしていた良助だったが、ひょんなことから再び映像制作の世界へ関われるチャンスが訪れ…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    映像制作会社で働く新人・良助のお話です。
    良助の成長だけでなく、映像制作の舞台裏までしっかりと見せてくれる1冊です。

    良助はいざ就職!という段階で、自分の力がまったく及ばない理由により、夢をいったん経たれてしまいます。
    けれど、ぐっとこらえてとにかく生きてきた良助は、人の縁に恵まれ、末席ではあるものの映像制作の世界で働くことができるようになります。
    こうした話運びはベタではありますが、諦めるまではチャンスはどこかにある、という展開に背中を押される人は、多いのではないでしょうか。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    良助はとにかく純粋に、柴犬のように突っ走り続けます。
    それはとてもまぶしい姿なのですが、「がんばれば報われる」という展開が、まぶしすぎるなあと感じる方は、良助がまぶしすぎてこちらが焼け焦げて燃え殻になってしまう可能性がありますので、要注意です。

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著者プロフィール

高知県出身。第10回電撃小説大賞『塩の街 wish on my precious』で2004年デビュー。2作目『空の中』が絶賛を浴び、『図書館戦争』シリーズで大ブレイク。『植物図鑑』『キケン』『県庁おもてなし課』『旅猫リポート』『三匹のおっさん』『阪急電車』『空飛ぶ広報室』『明日の子供たち』『イマジン?』など。2019年「有川浩」から「有川ひろ」に改名。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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