〈あの絵〉のまえで

著者 :
  • 幻冬舎
4.13
  • (6)
  • (5)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 465
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344035805

作品紹介・あらすじ

詩帆17歳の誕生日デートは岡山の「大原美術館」、ピカソ〈鳥籠〉のまえ。それからふたりはいつも一緒だった。けれど、彼は今日旅立つ。
(「窓辺の小鳥たち」)

ある少女に導かれるように会社と逆方向の電車に飛び乗った私。箱根「ポーラ美術館」のセザンヌ〈砂糖壺、梨とテーブルクロス〉のまえで夢を諦めた記憶が蘇りーー。(「檸檬」)


日常の中の小さな幸せに寄り添う、珠玉の6篇。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2020年03月26日読了。
    聖夜の話が好きでした。

  • 6編収録の短編集。本作において、絵は主役ではなく脇役である。が、これがいいのだ。登場するのはゴッホ、ピカソ、セザンヌ、クリムト、東山魁夷、モネと錚錚たるメンバーの作品ばかり。すべて日本の美術館所蔵だ。“その”絵の前でということは、その美術館に行かなければ観られないということ。そこからドラマが始まる。日本各地に有名な美術館があって、それぞれ目玉といえる作品を所蔵している。うーん、シリーズ化できそうだな。

  • 登場する美術館すべて訪れたいし、登場する作品すべて、自分の目で見てみたいと思いました。

  • 【聖夜】で泣きました。【さざなみ】で直島に行きたくなりました。

  • アートは、「不要不急」の最たるものだと思う。確かになくても生きてはいける。けれど、アートがあるからこその奇跡もあるんだ、と、そう思えた。絵画も、小説も、生きるのに必ずしも必要ではないけれど、そのおかげで私は今生きている、と胸を張って言える。

  • 結婚や就職、人間関係、死などの人生の重い悩みを描いている作品なのに、雰囲気が優しくどことなくオシャレで、疲れていても読める作品だと感じた。
    日常を切り取るという性格からか、フワッと希望が生まれて終わるので、消化不良で終わる感もある。

    原田マハは初読だが、美術についてもっと詳しく語る作品が多いものだと思っていた。短編だからかもしれないが、この絵画を登場させなくてもストーリー構成に問題ないだろうなと、原田マハを読む上では本末転倒なことを考えてしまえる話も収録されていた。ストーリーと美術作品が密接に結び付く作品を期待して、長編にもチャレンジしてみようと思う。

  • 美術館の雰囲気や、絵画についての描写が繊細で、アートに詳しいマハさんらしい短編集です。
    色々な美術館が出てくるので、訪れたことのある人は懐かしく感じると思います。
    全編を通じて、美術や、絵を描く人への愛にあふれていて、最後まであたたかい気持ちで楽しみました。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

原田マハ(はらだ まは)
1962年東京都生まれ。小6から高校卒業まで岡山で育つ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史学専修卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事株式会社、森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館での勤務を経て、2002年よりフリーのキュレーターとなる。2005年小説化デビュー作の『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞、『キネマの神様』で第8回酒飲み書店員大賞をそれぞれ受賞。2013年には『ジヴェルニーの食卓』で第149回直木賞候補、2016年『暗幕のゲルニカ』で第155回直木賞候補となる。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞受賞。2019年『美しき愚かものたちのタブロー』で第161回直木賞候補に。

原田マハの作品

〈あの絵〉のまえでを本棚に登録しているひと

ツイートする