日本・破綻寸前 自分のお金はこうして守れ!

  • 幻冬舎 (2020年3月18日発売)
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  • 本 ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344035881

作品紹介・あらすじ

日本経済は年々悪くなっているのに、日銀はお金のばらまきをやめず、社会保障費なども増加する一方で、日本財政がよくなる兆しはまったくない。「日本の財政が破綻する日(=Xデー)はいつ起きてもおかしくない」と著者。Xデーが起きたとき、政府は守ってくれないし、自分のお金は自分で守るしかない。本書では著者の資産運用法を公開し、読者にも、ハイパーインフレが起きても大丈夫な手法を具体的に伝授。

感想・レビュー・書評

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  • 「いくらでも貨幣を刷っていいなら税金不要になる」としてMMTをブードゥーと指摘しているが,MMTはそういうことを言っていない。無理解のまま批判しているように思う。

    「日銀は紙幣を刷れるから財政破綻は起きない」という意見には賛成のようだが (p.50),それは先延ばしに過ぎず1991年の山一證券の廃業と同じことが結局起きると言う (p.79)。民間だろうと国だろうと先延ばしは必ず行き詰まることが論証できていない。ギリシャとイタリアの財政危機とは性質が異なるし,ハイパーインフレとなった戦後とも状況が異なる。

    また,中学の教科書と違うことを書いているように読める箇所がある。例えば,「政府が大増税で国民からお金を徴収し,政府主体で使うのか,政府は引っ込み,減税し,その分を民間が使うのか? の二者択一です。(p.231)」としていて,デフレ時には「減税,公共投資増」という基本と異なっている。実際に日本政府も前者を行ってしまっているので,これが先進国中断トツのビリ成長の原因であることは同意するとしても,なぜこの二者択一になるのか? 藤巻氏は,緊縮財政で国が引っ込み,民間が経済を引っ張ってこそ成長すると述べている (p.232)。デフレの時には需要が低いから民間は投資を控えるのが経済合理的行動なはず。藤巻氏が言うように,民間は政府よりも効率的に考えるが故に,民間というミクロの合議ではデフレ脱却の力がないので,マクロな力としての財政政策ではないのか?

    1997年から財政破綻を訴えているらしいが,次は2022年8月に出版された『Xデイ到来:資産はこう守れ!』という本書のタイトルにも使えそうな題の書籍を読んでみるか。

  • 言っていることはもっとも。よくわかる。でも、なんとなくまだ腑に落ちないことがありました。経済の仕組みは難しい。でも、ハイパーインフレが増税に匹敵するとか、結果として3つぐらいしか沈静化させる方法がないとか、学びは大きい。

  • ドルMMF→申告分離
    外貨預金→総合課税
    外国証券日本法人も日本の法律適用
    海外口座→一般人→むづかしい
    不動産→長期固定金利
    ドル資産へ移す
    仮想通貨もあり→税金55%

  • 類書の中では今の所一番詳しいかと

  • 日本の財政赤字は危機的状況にあり、円の暴落はいつ起きてもおかしくない。円安ドル高でハイパーインフレになる。円の金融資産は紙くず同然に。米ドルMMFや米ドル預金をすすめ、資産を守るべきと説く。リスクを考えて金融資産は分散すべきという大原則を再認識した。それにしても、藤巻さんは日本は崩壊寸前と長年言い続けてきたと思うが、なぜ、これほど長く持ちこたえているのだろうか。そこの詳細な分析が知りたかった。また、ハイパーインフレと言うが、どのくらいの物価上場になるのか、その状況から日本経済はどう立ち直ることができるのか、韓国の過去の通貨危機などを例に具体的に語って欲しかった。

  • 「将来はハイパーインフレになるから、長期固定で借金して不動産を買い、ドルに投資しろ」新人の頃読んだ時と同じ事言ってる。マーケットで仕事していてこの一貫性はホントに凄い!

  • インフレへの備えを促す本。

  • 藤巻氏のハイパーインフレのリスクを謳う本。いつもの如く、日本破綻、ハイパーインフレなど煽りが強い印象を受ける。ただし、今のコロナ禍の中で実体経済を伴わずに株価が上がっているのは非常に気になっており、Xデーは近い様に感じている。言われている事はよくわかるが、後はそれがいつ頃起きるのかが非常に興味深い。いずれ来るその日までに、資産分散できるようしっかり準備しよう。

  • コロナ禍で熟読。
    筆者が言わんとしていることはわかったが、煽りすぎな面も。
    これをきっかけにドル建て預金を少し開始。

  • 著者に問う。数年間政治の中枢にいたのなら、なぜその持論を国民に強く訴えなかったのか。質問だけなら誰でもできる。要するにこの国は、誰も本気で日本を支えよう、守ろうとする気概がないのだ。このご時世でドル建て保険、暗号資産など、笑わせるな。フェイスブックのリブラでさも、まだ未知の段階にあることを忘れてはならない。国内の銀行は信用できない。自分の頭で考えて資産を防衛することが大切である。

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著者プロフィール

1950年、東京生まれ。一橋大学商学部を卒業後、三井信託銀行に入行。80年、行費留学にてMBAを取得(米ノースウエスタン大学大学院・ケロッグスクール)。帰国後、三井信託銀行ロンドン支店勤務を経て、85年、米モルガン銀行(現・JPモルガン・チェース銀行)に入行。東京屈指のディーラーとしての実績を買われ、当時としては東京市場唯一の外銀日本人支店長兼在日代表に抜擢される。同行会長からは「伝説のディーラー」と称された。
2000年、モルガン銀行を退行後、世界的投資家ジョージ・ソロス氏のアドバイザーなどを務めた。1999年より2012年まで一橋大学経済学部で、02年より09年まで早稲田大学大学院商学研究科で非常勤講師を務める。13年から19年までは参議院議員を務めた。2020年に旭日中綬章を受章。日本金融学会所属。現在、㈱フジマキ・ジャパン代表取締役。東洋学園大学理事。

「2022年 『超インフレ時代の「お金の守り方」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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