勝てるデザイン

  • 幻冬舎 (2021年3月17日発売)
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  • 本 ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344036932

作品紹介・あらすじ

【デザイン力を伸ばす!15個のワーク収録】さぁ、ともに学ぼう。人気クリエイティブ集団を率いる元・任天堂デザイナーが、若きデザイナーへ向けその思考と技術を公開!



本質を見抜いて、そこに遊び心を足してくれるのが、前田さんのデザインだ――佐渡島庸平(編集者/コルク代表)

著者は、F1フェラーリ車体掲載のロゴ制作など第一線で活躍しながら、「ナスの形をした本」「モザイク柄のパンツ」といった、おもしろおかしいプロジェクトを行う人気クリエイティブ集団「前田デザイン室」を率いる、元・任天堂デザイナーです。

「Illustrator時短術」「おすすめフォント3選」などデザイナー必見の技術はもちろん、「ダサいデザインはなぜ生まれるのか?」「プレゼンはラブレター」などデザインを武器にしたいビジネスマン必読の内容が詰まっています。

感想・レビュー・書評

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  • 元任天堂デザイナーによる指南書。デザイン事例なども満載で読みやすく、オススメのフォントや力を伸ばすためのワークなどもあり、実践的なレクチャーも多い。また、事例紹介も役立つ。

    ― うまくいっていても絶えず考え続け成功した事例として、僕はよく「鼻セレブ」のパッケージの話をします。通常のティッシュよりも柔らかくて肌触りがいいことが売りの「セレブ」。高機能であるがゆえ通常のティッシュよりも高額ですが、人気があり順調に売り上げを伸ばしています。この「鼻セレブ」の飛躍にはデザインが大きく関わっていると僕は感じています・・・シンプルで洗練されたデザインです。この時は名前も「ネピアモイスチャーテイシュ」で、今ほど爆発的なヒット商品ではなかったものの、ユーザーからの支持は根強かったらしいです。2004年にパッケージデザインとネーミングがリニューアルされました。それが白いふわふわうさぎのデザインです。前のデザインも良いものでしたが、こちらの方がもっといいと思います。鼻セレブの肌触りの良さがふわふわのうさぎを使うことにより一発で伝わります。デザインをリニューアルしてから、「鼻セレブ」はさらに爆発的に売れたそうです。

    デザインもそうだが、ネーミングセンスも重要。消費者は合理的に判断するのではなく、何だか楽しそうものや、印象に残るものに惹きつけられる。人の評価もそうだが、世の中は概ね「印象論」で判断されていて、その判断基準に対して「デザイン」や「ネーミング」は重要なのだ。

    デザイン論ではないが、下記の啓発的な表現も気に入ったのでメモをした。
    ― そこでうっすらと気づきました。自分の理想の環境を求めて色々と行動しましたが、そもそも自分の理想の環境なんて誰かが用意してくれているわけがない。自分で理想の環境を作るしかないのだ、と。環境のせいにしたり、人任せにしすぎたりしていた、自分の傲慢さに気づいたのです。

    深く考えさせられる類の本ではないと思うが、肩の力を抜いて読める実用書だった。

  • 著者が言うように「高尚なデザイン哲学本」ではなく、もう少し身近な本としてまとまっていました。
    インハウス時代から独立してからの経歴が記載されてあり、等身大のデザイナーとしての想いに好感が持てました。

    「勝てるデザインワーク」で、デザイン1000例を集めて良いデザイン・悪いデザインを分析する手法は、センスを鍛えるのに効果的だと思いました。

    どれだけ良いデザインを頭の中にストックしたかで、アウトプットが変わってきますが、なかなか忙しいと出来ていないのが現状です。
    美大生や現役デザインナー(web/グラフィック/UI系)にオススメの本です。

  • 個性的な書、デザイナーの一人がたりのような内容で、理詰めではなく感性で読まなくてはならないと感じました

    構成は、3章からなっていて、シンプルです。

    第1章 デザインは何のためにあるのか
    第2章 「ならでは」のデザインをするために
    第3章 興味を奪え

    気になった言葉は、次の通りです

    ・片っ端から真似てみました。プライドなどかなぐり捨てて、とにかく必死にやりました
    ・造形のうつくしさは、読みやすく、形がいびつじゃない
    ・作ったものは見た人の評価で決まるものだからこそ、客観視できるかどうかが大事になる
    ・プレゼンは、ラブレター
    ・お客様目線は、デザインをよくする最大の要素

    巻末に、勝てるデザインワークというのがついていて、遊び感覚満載です。

  • 【デザインはすばらしい】
    デザインはパッと見て「いい!」と感じるものです。
    いいデザインは一目で心を奪われます。


    編集側の問題かもしれませんが、本としては冗長すぎます。
    てんこ盛り過ぎてまとまりがない感じになっています。

  •  この本は著者の経験をふまえ、意味と効果のある「勝てるデザイン」の作り方を説明しています。
     最も印象に残ったのは、「思考と造形を行ったり来たりしなくてはいけない」です。私は思考を固めてから造形をつくることが正しいのだと思っていたので、印象に残りました。どちらが正しいのかは分かりませんが、様々な考えを知ることができ、この本を読んでよかったと思います。

  • デザインのお仕事からしばらく離れていましたが、改めてデザインって身近だし、面白いなと感じました。著者のセミナーやサロンも気になりましたので、タイミングが合えば参加していきたい考えです。

  • 【印象に残った話】
    ・良い企画とは、「幸せになる人の数が多い」企画のことである
    ・自分を指名して仕事をもらえるようになるために、自分を知ってもらうためのコツは以下の通り
     ・自分がやっていることをブログやSNSを通して積極的に発信する
     ・自分が知っていること、できることのノウハウを出し惜しみしない
    【アクションプラン】
    ・自分の知識経験は減るものではないのだから、出し惜しみせずに出す

  • ・デザインの質の良さは量の中で生まれる
    ・物量と熱意の方がポートフォリオは評価しやすい
    ・クライアントの意図を考えてこそ、本質を掴める。表面だけでは情報不足、そこを探れるかで成果が変わる。
    ・自分のこだわり、フェチを把握し、極める。フェチを極める人は、作るものにもフェチが滲み出るから既視感のあるものにならない。

    デッサンに興味を持った。既視感がないデザインが作れるようになりたいと思った。

  • 本としては正直、「当たり前じゃないの?」ってことがありましたがそれがそもそも完璧に出来ているかとなると怪しかったので自分の見直しもなったので読んでよかったかなって感じです。
    引っかかる部分もいくつかありました。以前にTwitterで個人的にショックなツイートをみてしまってからだいぶ引きずり距離を置いていた人でもあるので、そういう意味ではそんな部分もあるのは仕方がないかなと思いますが、人を選ぶ本だと思うのでそこは承知の上で読んでみてくださいね

  • 著者がデザイナーになりそこからどのように今の立場に至ったのか、その思考や行動を全て包み隠さず公開していると言う点は、著者も自分で書いている通り、革新的だと思います。すぐに役に立つノウハウ本みたいに綺麗にまとまりすぎたものでなく、気持ちの葛藤やもがいている様子なんかも書かれているのは人間味があって素晴らしいです。

    後半はフリーランスになってからの著者自身の歩みを振り返っているような内容でした。正直なところこのあたりはあまり一般化できる話ではないので、著者から学びたいという気持ちを既に持っている人のための文章な気がしました。著者の性格や生い立ちによる部分が多く関係していると思います。

    ですので全体的には、心持ちは学べる点が沢山あると思いますが、誰のための何のための本なのか?と言われると、うーんやっぱり前田高志ファンのための本かな?と言わざるを得ないような…

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著者プロフィール

関西学院大学教授。経済学博士。総務省調査研究委員会ほか多くの地方公共団体の様々な委員会で政策形成のプロセスに関与。著書に『アメリカの州・地方債』『アメリカ経済論』等

「2009年 『地方財政 制度と基礎理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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